「Windows Server 2016」プレビュー版に搭載
これが本命か、Windowsネイティブの「Docker」コンテナが登場 その意味とは?
次期WindowsサーバOSの最新プレビュー版で、Dockerツールで管理できるWindows Serverコンテナがついに登場した。
いよいよWindowsユーザーは、Windows環境でネイティブに動作するDockerコンテナを試せるようになった。
米Microsoftは2015年8月、次期サーバOSの最新プレビュー版「Windows Server 2016 Technical Preview 3」(以下、Windows Server 2016 TP3)を公開した。Windows Server 2016 TP3では「Windows Server Container」のプレビューが初めて提供された。このコンテナはコンテナ技術「Docker」のツールで管理できる。WindowsユーザーがWindowsネイティブのDockerコンテナを試すことができるのはこれが初めて。Dockerコンテナは従来、Linuxでしか使用できなかった。
MicrosoftがWindowsコンテナで取っているアプローチは基本的に、DockerデーモンをWindows内部に統合し、Dockerイメージ(Windows版またはLinux版)に似た、あるいは同じ開発者ワークフローで管理できるようにするというものだと、米調査会社IDCのプログラムディレクターを務めるアル・ヒルワ氏は指摘する。
「Dockerは市場で支持されているだけに、これは重要な動きだ」(ヒルワ氏)
さらに同氏は、この機能強化は有益だが、Windows ServerではLinux Dockerバイナリは動作しないことに注意すべきだとも話している。
WindowsネイティブのDockerコンテナは、Windows Server 2016で初めて使用できるようになるが、Microsoftはこれまで、Dockerのコマンドラインインタフェースのサポートを、Windowsあるいは「Microsoft Azure」で、Linux仮想マシン(VM)の展開をサポートすることで提供してきた。MicrosoftはWindowsでネイティブに動作するDockerコンテナの計画を2015年に初めて発表している。
こうしたコンテナはDockerクライアントや「Windows PowerShell」を使って展開、管理できる。Microsoftは、英Canonicalが進めている「LXD REST API」の開発にも協力している。このAPIはクロスプラットフォームのコンテナ管理レイヤーとして意図されている
Dockerの普及が加速か
Windows Server Containerは、Microsoftが開発している2種類のWindowsネイティブコンテナの1つ。もう1つの「Hyper-V Container」は、コンテナとコンテナ間およびコンテナとホストOS間の高度な分離を求めるユーザー向けだ。
「Microsoftのメッセージは、『われわれはWindowsコンテナにあらゆる角度から取り組んでいる。Windows開発者が他の開発者に後れを取ることなく、コンテナの力を活用し始めることができるようにしたい』というものだ」と、米調査会社Forrester Researchの主席アナリスト、デーブ・バートレッティ氏は語る。
Hyper-V Containerは、数カ月後にリリースされるWindows Server 2016の次のプレビュー版で提供されるだろうと、Microsoftは述べている。Windows Server ContainerとHyper-V Containerは、2016年のいずれかの時期にWindows Server 2016の一部として正式にリリースされる。
Dockerの開発元である米Dockerは、コンテナがLinux開発者にとどまらず、広く利用されるようにしたいと考えている。また、コンテナが注目されていることから、どの仮想化プラットフォームでも、プラットフォーム上の仮想環境でコンテナを実行しやすくする取り組みが進められていると、バートレッティ氏は指摘する。その結果、開発者は、自らのアプリケーションや環境に固有のニーズに合わせてDockerを使用する簡単な方法を手に入れることができそうだ。
「市場は進化しており、コンテナを展開するための、誰にでも当てはまるベストな方法は存在しない」(バートレッティ氏)
Microsoftの「Hyper-V」に関する取り組みは、米VMwareに似ているが、VMwareは独自のOSを販売していないと、バートレッティ氏は語る。VMwareも「Project Bonneville」で、VM上で動作するコンテナに加え、コンテナに最適化された独自の軽量版Linuxに取り組んでいる。
Windows Server 2016 TP3には、ネットワーク、セキュリティ、管理機能の改良の他、物理ホストやVMで「Nano Server」を使用できる機能、PowerShellによるNano Serverの管理機能なども盛り込まれている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
急増する「AIはこう言ってる」マン 判断を狂わせる「AI忖度」を防ぐには?
-
2
取手市がVDIと決別した理由 更改費用「4倍超」を約1.7倍に圧縮
-
3
「データストレージの活用方法」に関するアンケート
-
4
自宅のWi-Fiが「遅い」「途切れる」本当の原因は? Dellが推奨する鉄則
-
5
本当に安いPCで十分か? “すぐ重くなる”を防ぐノートPC選びの絶対条件
-
6
Claudeの不可視透かしに批判殺到 著作権消失や誤判定に潜む企業リスク
-
7
100億円の「Linux更新」を回避 みずほ銀行が選んだ“おきて破り”のRHEL延命策
-
8
221人調査で分かった「情シス最大のストレス」は?
-
9
LLMの「過学習」、正しく説明している文章はどれ?
-
10
レガシー基幹システムをSAPに統合 山善が突き止めた「標準化と個別最適」の境界線
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
年収2000万「クラウドセキュリティのプロ」になれる資格とは
-
2
セキュリティソフトをすり抜ける標的型攻撃メール、不審メールの見破り方とは?
-
3
Windows Updateの通信集中で回線が逼迫、ネットワーク刷新事例に学ぶ解決策
-
4
財務を戦略的組織へ進化させるAI活用術、4つの主要な障壁と解消方法
-
5
「NAS」「SAN」「DAS」は何が違う? いまさら聞けないストレージの基礎
-
6
“あのファイル転送”で暗躍するノーウェアランサム
-
7
標的型攻撃メールを見破るには? サンプル文面を例に傾向を解説
-
8
商用利用の安全性を確保し大量のコンテンツを高速で生成する、AI活用の秘訣
-
9
マンガで解説、1日で生成AI環境を構築できるワークショップの中身とは?
-
10
Dark AIが台頭する時代の新発想、「より高度なAIで対抗する」具体的方法とは?
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー