コツはステップ・バイ・ステップ
企業のクラウド移行は“じわり”と進めたほうがいい(1/2 ページ)
なにごとも急進的なのはよくない。華々しく見えるけれど危険も大きい。とはいえ、いつまでも石橋をたたいているのも賢明ではない。ライバルがはるか先を行ってしまうからだ。
クラウドは簡単に導入してITサービスの提供をスピードアップする可能性を秘めている。そのため、多くの企業のビジネス計画にはクラウドが含まれている。ただし、企業にはクラウド移行計画が必要だ。ミッションクリティカルでないシステムからゆっくりと移行を進めることは、急いで大規模かつ複雑なシステムを導入するよりも理にかなっている。
クラウドには「プライベートクラウド」「ハイブリッドクラウド」「パブリッククラウド」という選択肢がある。企業はシステムの処理を社内で行うため、プライベートクラウドを最も安心できると考えている。451 Researchのアナリストによると、クラウド関連の利用形態でプライベートクラウドプロジェクトが多くの割合を占めているという。一方、ハイブリッドクラウドでは、企業のデータセンターにおいて、サービスの一部をクラウドベンダーが運営するデータセンターに移行する必要がある。この変化にIT管理者は不安になることが多いため、企業は漸進的に移行を進める。
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企業がクラウド移行のために必要なこと
企業がクラウド運用のために必要なこと
セキュリティの懸念事項を評価する
Insight EnterprisesとThunderbird School of Global Management大学が行った協同調査では、クラウドシステムを評価する企業にとって最大の懸念事項はセキュリティだという。企業は機密データを保護する必要があるからだ。
主なセキュリティ問題の1つが、“テナント”に関連するものだ。共有データセンターで自前のデータセンター、または、自前のIT機器を運用している企業は、“シングルテナント”システムを保有している。この場合、サーバ、ストレージ、ネットワークのデータセンターインフラは、その企業専用のアプリケーションをサポートする。しかし、クラウドデータセンターでは、多くの企業が“マルチテナント”環境で一連のリソースを共有している。クラウドオペレータは、テナントとテナントの間にシステム的な~必ずしも完全無欠とはいえない~仮想障壁を構築している。このように、マルチテナントではデータ侵害の危険が伴う。
このことで生じるリスクにたいして、耐えることができるレベルは企業や業種によって異なる。医療サービス業界や金融サービス業界の場合、業界標準に準拠した状態を維持するために、企業は顧客情報を保護しなければならない。これはマルチテナントのパブリッククラウドへの移行に二の足を踏む大きな理由になる。
セキュリティの問題が解決できたら、小規模な移行から着手するのがいいだろう。漸進的なクラウド移行計画で、企業のIT部門は新しいデータセンターのインフラを使用できるようになる一方で、いきなりミッションクリティカルなシステムを危険にさらすことはない。クラウドセキュリティソフトウェアベンダーであるSkyHigh Networksが実施した調査によると、人気のあるアプリケーション上位4つのうち3つが、コラボレーションツールだった。第1位はMicrosoftの「Microsoft Office」、第3位はCisco Systemsの「WebEx」、第4位はBoxのデータ共有サービスだ。
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