自社の環境に適した製品を選ぶコツを紹介
成熟へと向かう「ハイパーコンバージドインフラ」、“鉄板”製品の選び方は?
ハイパーコンバージド市場が競合ベンダーの製品によって膨らんだ結果、ハイパーコンバージドシステムの選定が困難になっている。選定に欠かせない条件を紹介する。
ハイパーコンバージドインフラは、ここ数年で一気に普及が進んでいる。今やハイパーコンバージドインフラ製品を提供しているベンダーよりも、提供していないベンダーの方が少ないという段階に達している。
ハイパーコンバージド市場が成熟するにつれ、ベンダーは他社との差別化を図るために、製品に新たな特徴を持たせようとしている。この動きは成熟している市場において自然なことである。また、各企業のIT部門は、自社のニーズにとって最も重要な機能を優先せざるを得なくなっている。だが、どんな製品を選択するにしても、その製品が必要不可欠な要件を全て満たしていることが条件となる。前編「『ハイパーコンバージドインフラ』選びで外せない5つの条件」に続き、ハイパーコンバージドインフラの選定で検討すべき事項を紹介する。
選定で外せない重要な5要素
- モジュールのスケーラビリティ
- 直線的に上昇するパフォーマンス
- 仮想マシン(VM)中心の使いやすさ
- シームレスなアップグレードとテクノロジーの更新
- 単一のサポート
全ての企業が前述の要素を必要とするとは限らない。だが、これらが自社のニーズにとってプラスに働くかどうかを検討することは重要だ。以下に紹介する要素が全てを網羅できるわけではない。だが、この要素を考慮することで、購入を決める前に調査すべき点が把握しやすくなるはずだ。
異種仮想環境のサポート
仮想環境には、ハイパーコンバージド市場の製品をサポートしているものが数多く存在する。特定のハイパーバイザーに特化しているベンダーもあれば、複数のハイパーバイザーをサポートしているベンダーもある。VMware、Microsoft、KVMの環境をサポートしていることがどれだけ重要なのかによって、優先順位を決めるべきだ。さらに、ハイパーバイザーが共存できるかどうか、他のハイパーバイザーとの間で容易に移行できるかどうかも評価されたい。
包括的なハイパーバイザーのサポート
一部のベンダーは、完全なエンドツーエンドのアプローチを統合して追加のハイパーバイザーテクノロジーの購入を回避すべく、オープンソース版のKVMを利用している。このアプローチによるコスト削減や、特定のアプリケーションのワークロードがKVMに適しているかどうかを評価されたい。
ストレージ容量の効率と信頼性
基礎となっているストレージサービスの効率を評価する必要がある。「ソフトウェアは、ハードウェアの信頼性についてRAIDコントローラーに依存しているのか」「ストレージソフトウェアは、どれほど効率的に、そしてどの程度信頼できるレベルで、物理容量を使用可能な容量に変換するのか」「消失訂正符号によって容量の効率性は増すが、そのシンプルな置換ベースのスキーマにパフォーマンスは追い付けるのか」などの点について評価されたい。
高度なデータサービス
ハイパーコンバージド市場では、複数のベンダーが、重複排除や複製、統合バックアップ、サービス品質機能など、高度なデータサービスを提供している。他のソフトウェアプロバイダーが提供しているアプローチと照らし合わせて、これらの統合機能の性能やコストを評価されたい。
ハイパーコンバージドの費用負担
前述のデータサービスなどの追加機能に掛かる費用は、計算リソースを追加するコストの割に合うかどうかも判断しなければならない。VMwareの「VMware」「VMware vSphere」のようなインフラソフトでは、CPUベースのライセンスが採用されていることが多い。特定のハイパーコンバージド製品に対する費用負担を考慮した場合、ライセンスのコストが大幅に高くなるかどうかを見積もることも重要だ。
共有ストレージのパフォーマンスとデータローカリティのアプローチ
VMがクラスタを移動するにつれて、共有ストレージのパフォーマンスがどのように変化するのかも評価しておきたい。ハイパーコンバージドのアプローチには、VMのデータが特定のノードに存在すると、パフォーマンスに大きな悪影響を及ぼすものがある。ハイパーコンバージドのアプローチは全ノードでパフォーマンスを一定に保つが、データが特定のVMでしか使用できない場合に、パフォーマンスを最適化できないものもある。
成熟する市場
マーケットが成長を続ければ、さまざまなハイパーコンバージド機能のコストとメリットが評価しやすくなるだろう。現時点では、ハイパーコンバージド市場の製品を評価するときには、自社に必要な機能を特定した後、製品の総所有コストを評価されたい。一部の機能に掛かるコストによって、ハイパーコンバージドインフラの初期費用が高いと思われるかもしれない。だが、他のソフトウェアを追加購入する必要がないことによって、そのコストは相殺されると考えてよい。逆の見方をすれば、これらの追加機能によって、CPUのコストが上昇するなど、ハイパーコンバージドに掛かる費用が上昇する可能性もある。
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