その価値は最高級か、それとも不当か
徹底レビュー:息をのむハイスペック「VAIO Zフリップモデル」は2-in-1の決定版か?(5/5 ページ)
価格
VAIO Zフリップモデルの価格は、Iris グラフィックス搭載のCore i5、8GBのRAM、256GBのSSDという構成で1799ドル(21万9800円、以下全て税別)からとなっている。決して安くないが、この構成と肩を並べる製品は市場にほとんどない。比較のため、Core i7プロセッサ、16GBのRAM、512GBのSSDを搭載した、2399ドル(30万9800円)のVAIO Zフリップモデルも確認したい。
Core i7、Iris グラフィックス、16GBのRAM、512GBのSSDを搭載しているHewlett Packard Enterpriseの「HP Spectre X360 15t」を比較対象として見てみよう。ハイエンドデバイスに対して適切な表現かどうかは定かでないが、HP Spectre X360 15tはお手ごろな価格になっている。Spectre X360は、Yogaシリーズと同様に360度回転する15.6インチのディスプレイを備えている。また、解像度は1080×1920ピクセルか2160×3840ピクセルだ。本稿執筆時点では、Windows 10 Pro搭載モデルは1760ドル、Windows 10 Home搭載モデルは1690ドルとなっている。どちらも高解像度のパネルはあるが、スタイラスペンは付属していない。
これらに近いスペックのSurface Pro 4の価格は2099ドル(17万9800円)だ。Microsoftの「Surfaceタイプカバー」を加えると、総額に追加で130ドル(1万6400円)または160ドル(約2万480円)支払わなければならない。Surface Pro 4は小型かつ薄型の設計で、ディスプレイは12.3インチとなっている。同等のスペックを備えた13.5インチの「Surface Book」の価格は2669ドル(20万4800円)だが、搭載されているのはNvidia GeForceグラフィックスだ。これは、現在の2-in-1デバイス市場で最高峰といえるだろう。価格は同程度のため、どのデザインが好みかを考えて選ぶことになる。
結論
VAIO Zフリップモデルでは、ほとんどの要素が上質だ。構造は堅牢で、ディスプレイは素晴らしく、バッテリーの持続時間も長い。さらに、スタイラスペンを使うのも楽しく、裏返せるディスプレイのデザインも秀逸だ。キーボード部分が取り外し可能な他の製品やYogaシリーズといった類似品であふれる市場で異彩を放つ素晴らしい仕上がりだ。これら全ての目玉機能は、その欠点を補って余りあるものといえる。
ただし、VAIO Zフリップモデルの価格の高さを考えると、その欠点は受け入れづらくなる。これほど高価な製品であれば、より長いキーストロークと上質なタッチパッドを備えていても良いだろう。また、N-trigのスタイラスペンを取り付ける場所もあって然るべきである。公正を期すために補足しておくが、競合デバイスにもバッテリー持続時間やキーボードの使い心地など、価格が高いために強調される弱点はある。
特に市場では約半額でCore i搭載デバイスが販売されていることから、VAIO Zフリップモデルは、ほとんどのユーザーにとってただ高すぎるだけといえる。とびきり最高級のものを求め、それを手に入れるために高額な費用を支払うことを厭わないユーザー向けだ。高性能なSurface Pro、Surface Book、Appleの「MacBook Pro」または「iPad Pro」の購入を検討されている場合は、VAIO Zフリップモデルも購入候補に加えてみてはいかがだろうか。
長所
- しっかりした構造と独特なデザイン
- 高性能でバッテリーの持続時間が長い
- 魅力的なディスプレイ
- スタイラスペンのパフォーマンスが高い
短所
- ペンを取り付ける場所がない
- 完成度がいまひとつのキーボードとタッチパッド
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