パワフル、長持ち、4Kディスプレイ
徹底レビュー:サーバ用CPU搭載のモンスターノート「ThinkPad P50」に不可能はないか(1/2 ページ)
Lenovoの「ThinkPad P50」は、最高のパフォーマンスと持続時間の長いバッテリーをコンパクトな15.6型の本体に格納しているモバイルワークステーションだ。
Lenovoはモバイルワークステーションシリーズの導入に伴いブランドを変更した。「Lenovo ThinkPad P50」は、従来の「ThinkPad W541」の後継機で、P50はワークステーションUltrabook「ThinkPad W550」のフォローアップ機となる。
名称は変わっても、Lenovoのワークステーションである「ThinkPad」の神髄は変わらない。IntelのCPU「Xeon」とNVIDIAのGPU「Quadro」を搭載したワークステーション「ThinkPad P50」(以下、P50)は、4K動画編集や3Dモデリングといった負荷の高い作業にも十分に対応できる馬力を持つ。15.6型のP50は、魅力的な4K IPSディスプレイとMIL規格に準拠した筐体、最高のキーボードで重さ約2.67kgのノートPCとしてパッケージ化されている。市場で最軽量のワークステーションではないものの、総合的には素晴らしい選択肢といえる。以下のP50のレビューで、その理由について解説する。
仕様とデザイン
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ThinkPadシリーズ:徹底レビュー
P50は、ノート型ワークステーションにしては驚くほどスリムだ。厚さ1.16インチ、重さわずか約2.67kgのP50は、厳密には軽量ではないものの、持ち運びは可能だ。15.6型のワークステーションは、約544gの電源アダプターと共に簡単にかばんに収まり、全て合わせても約3.2kgしかないので扱いやすい。
デザインはスリムでも、P50の外観は非常に実用的なワークステーションだ。黒いボックス型をした筐体のデザインは、Lenovoのクラシックな「ThinkPad T」シリーズの趣を残す。ThinkPadの「i」の文字と、ディスプレイの蓋の左上はライトアップする。このノートPCのデザインで驚かされた要素の1つは、プラスチックの蓋のソフトなタッチで、これは標準的なThinkPadのデザインの逆をいく。だがこのおかげで本体を持ちやすくなったことは歓迎できる。
ThinkPadに期待される通り、他の部分は、れんが建ての家のような造りになっている。P50のマグネシウムとアルミニウムのベースは極めて耐久性が高く、事実上妥協のない印象だ。Lenovoによれば、このノートPCは極端な温度やサンドブラスト、湿度、振動、衝撃に関してMIL-STD 810G試験(注:米国国防総省の性能試験の一種)に合格した。簡単に言えば、このノートPCは長持ちする構造になっている。
ポートと機能
P50は幅広いポートを備え、素晴らしい接続性を提供する。左側にはSDカードリーダーと、オプションのExpressCard/34ポート、オプションのスマートカードリーダーを搭載。右側にはミニDisplayPortポート1つとUSB 3.0ポートが2つ、オーディオジャックが1つある。ポートの大部分は本体の背面にある。背面には電源コネクタ、HDMIコネクタ、Thunderbolt/USB Type-Cポート、イーサネットコネクタが各1つと、USB 3.0ポートが2つある。ほとんどのポートが背面にあるのはやや不便だが、何もないよりは背面にでもある方がいい。
ポートの幅広い選択肢に加え、P50は法人向けのIT管理者のためのセキュリティ機能も多数搭載している。CPUオプションは全てIntel vPro管理技術とセキュリティチップ(TPM)を実装。P50の全モデルとも、デッキの矢印キーの下に指紋読み取り装置が付いている。
ディスプレイとスピーカー
P50は、解像度15.6型4K(3840×2160)の美しいIPSディスプレイを搭載する。画像は精彩かつ鮮明で、純粋な色がビビッドに再現される。映画『Captain America: Civil War』の予告編を視聴したところ、爆発の雲のオレンジ色の重なりや、殴られたアイアンマンの右目の回りの紫色のあざをうまく表現した画面がTechTargetのレビュアーに好評だった。驚くほどの色の正確さや鮮明さを考えると、P50は設計ツールであるCADなどのハイエンドな画像を使う作業に最適といえるが、美しい色調は一息つく時のメディア視聴も楽しめる。
P50のディスプレイで1つだけ難点があるとすれば、明るさが限られていることだ。300nitしかないP50の画面は暗い部類だ。普通の状態で見ているのであれば、これは全く問題にならない。斜めから見ても、色や画質は驚くほど保たれる。唯一画面が見にくくなるのは直射日光が当たった時だ。強い光や直射日光の下では、画面に光る部分が表れて色彩も薄れる。
キーボードの上部には、薄く黒いグリルスピーカーバーがある。P50の音声は、それなりの大きさの部屋全体に聴こえる音量まで上げることができ、ミーティングでのプレゼンテーションにも適している。音楽ユニット『Duo Sonidos』のクラシックのデュエット曲多数をこのマシンで正確に表現できたことも「TechTarget」のレビュアーに評価された。クラシックギターとバイオリンが正確にキャプチャーされ、フィードバックはほとんどなかった。ベースは重厚感がないので、『Captain America: Civil War』の予告編の爆発音のような特殊効果は空虚に聞こえる。
キーボードとタッチパッド
P50の最も魅力的な特長の1つは、液体をこぼしても侵入しないクラシックなアイランド型キーボードだ。光沢のある黒いプラスチックのキーは角が丸く、わずかに内側にカーブしてユーザーの指先を受け止める。キーボード上で指を動かすと即座に正確な反応が返ってくる。P50では素早く簡単かつ正確な入力ができる。
古くからThinkPadを支持してきたファンは、TrackPointスティックが「B」のキーの上に復活したと知れば喜ぶだろう。この赤いゴムのパッドは素晴らしい操作性を提供し、タッチパッドの上にあるマウスボタンと完璧に連動する。
デッキの右下のスペースバーの下にはSynapticsタッチパッドがある。パッドはハードプラスチック製で大きさは中くらい、下部にハードプラスチック製のマウスボタンが3つ並ぶ。パッドの表面は滑らかで、滑るように指を動かして素晴らしい精度を実現できる。クリック、スワイプ、マルチフィンガーなどの動作も全て問題なくこなせた。
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