重さ2.3キロのタブレットは「かなり使いづらい」
徹底レビュー:15インチのノートPCがタブレットになる 「ThinkPad Yoga 15」の“振り切り”がスゴイ(1/3 ページ)
折り畳みデザインという多用途性に関心がある場合、Lenovoの「ThinkPad Yoga 15」は、他の15.6インチのビジネスモデルのノートPCに代わる選択肢となるだろう。
中国Lenovoの「ThinkPad Yoga 15」(日本未発売)は、Yogaシリーズで最大のノートPCだ。ディスプレイは15.6インチ、重さは2キロ以上ある。さまざまな用途に使えるのはうれしいことだが、タブレットモードで使用すると、大きいため扱いにくい。
仕様と機能の観点で、ThinkPad Yoga 15は他の15.6インチのThinkPadに匹敵する。例えば、「E550」や「T550」などだ。タブレットの機能に興味がある場合は、現実的な選択肢になるだろう。
構造とデザイン
ThinkPad Yoga 15の外装は全面黒なので、ビジネスシーンにもぴったりだ。持った感じとして本体は全体的に丈夫な印象だ。全てのパーツがすき間なく詰め込まれているからだろう。だが、Yoga 15の厚みはたった2センチで、標準的な15.6インチのノートPCよりも若干薄い。構造に関する異常は、特に見られなかった。裏側のカバーの素材はアルミニウムで保護が強化されているが、その他の部分はプラスチックでできている。ThinkPad Yogaシリーズは、一般消費者向けの「IdeaPad Yoga」シリーズよりも品質が高くなっているのが特徴だ。
ThinkPad Yoga 15が従来のThinkPadと異なるのは、ヒンジ(蝶番)のみである。通常のThinkPadと並べて比較すると、その違いが分かるかもしれない。特殊なヒンジが採用されているため、ThinkPad Yoga 15のディスプレイは反対側に360度回転可能で、タブレットにもなる。ただし、重さが2キロ以上で、サイズも通常の15.6インチのノートPCと変わらないことを考えると、ThinkPad Yoga 15をタブレットモードで使用すると扱いづらいのは間違いないだろう。ThinkPad Yoga 15は、“スタンドモード”と“テントモード”で使用することもできるが、米TechTargetでは、このサイズのノートPCで、これらのモードを使用しても便利だと感じることはなかった。
ThinkPad Yoga 15の改良は、気弱な人にはお勧めしない。多数のネジが取り付けられているため、本体の下部全体を取り外すのは容易でない。ユーザーがアップグレードしやすい設計になっていないのは明らかだ。そのため、事前に計画を立てて、希望の構成のモデルを工場から取り寄せるのが賢明だろう。バッテリーは本体に内蔵されているため、ThinkPad Yoga 15のバッテリー持続時間が十分であることを祈りたい。バッテリーの持続時間については、この記事の後半で説明する。
入出力端子
ThinkPad Yoga 15には、3つのUSB端子、1つのHDMI端子、1つのSDカードリーダーが搭載されている。E550やT550など標準的な15.6インチのThinkPadには、ThinkPad Yoga 15よりも多くの端子が搭載されている。だが、ThinkPad Yoga 15に搭載されている端子の数でも十分であろう。ThinkPad Yoga 15は、「Lenovo OneLink」ドッキングステーション製品と互換性がある。そのため、ThinkPad Yoga 15をデスクトップPCの代わりに使いたい場合は、ドッキングステーションを導入すると、DisplayPort端子やイーサネット端子など各種端子が利用できるようになる。
本体の左側には、ケーブルロックスロット、電源ジャック、USB 3.0端子(1つ)、SIMカードスロット、ヘッドフォン/マイクジャック、フルサイズのSDカードリーダーがある。右側には、電源ボタン、音量ボタン、画面回転ロックボタン、USB 2.0端子とUSB 3.0端子、フルサイズのHDMI端子がある。
画面とスピーカー
ThinkPad Yoga 15の15.6インチのディスプレイでは、IPS方式のパネルが採用されている。そのため、視野角にはほぼ制限がなく、高画質が実現されている。『ファインディング・ニモ』は十分鮮明な色で視聴できた。明るさについては、ほぼどのような状況でも申し分ないだろう。実際、TechTargetでは、屋内で使用するときに明るさを約70%に設定していたほどだった。
旭硝子の「Dragontrail」ガラスを採用した表面は滑らかでタッチ操作に適している。だが、明るい光や太陽光の下では、光の反射が目立つ。TN方式のディスプレイパネルを採用している大半の一般消費者向けノートPCと比較すると、写真家や多くのユーザーは、ThinkPad Yoga 15の画質にかなり満足するであろう。
ThinkPad Yoga 15がノートPCであることを考えると、スピーカーは驚くほど良い。音声はキーボードの上にある2つのスロットから流れてくる。ノートPCモードで使用していれば問題ないが、モニターに接続して使用していたり、カバーを閉じていたりすると、音がかき消される心配がある。低音は目立つが、耳障りというほどではない。これは、多くのノートPCに見られる特徴ではない。
キーボードとタッチパッド
キーボードは、ThinkPad Yoga 15でTechTargetが評価しているパーツの1つだ。ThinkPadで恒例となっているキーの反応と品質感は維持されている。独立したテンキーも用意されているため、表計算やデータの入力作業に役立つだろう。テンキー以外に便利なショートカットキーも用意されている。ショートカットキーを使用すると、電卓を起動したり、ノートPCをロックしたり、Webブラウザやエクスプローラーを起動したりすることができる。キーボードにはバックライト機能が備わっているため、暗い場所でも見やすい。また、キーの間隔は十分に確保されており、タイプミスも防げるだろう。左側のShiftキーは、キーの左端と右端のどちらを押すかによって、キーが認識されない問題が見られたが、このような問題が生産モデルで発生することはないだろう。
ディスプレイを後ろ向きに折りたたむと、キーボードのキーの周囲にあるプラスチックの切り出し部分がキーボードのキーの上部と同じくらいの高さまで自動的に立ち上がるようになっている。この仕様により、キーがむき出しになることはなく、平面とは違う感触になるため、本体がタブレットモードで持ちやすくなっている。完全な平面を希望される場合は、スライドして回転できるコンバーチブル型ノートPCか、ディスプレイを本体から取り外せる着脱可能なモデルを検討されたい。
ThinkPad Yoga 15に搭載されたタッチパッド(ClickPadと埋め込みのボタン)は使い心地が良い。クリック操作は適度に力が必要なためなので、誤操作が生じることはないだろう。TechTargetが実施したテストでは、タッチパッドの動作は非常に正確で、ボタンがない他のタッチパッドと比べると簡単に使うことができた。
トラックポイントには、ThinkPadでおなじみの使用感があり、ClickPadの上には専用のボタンが配置されている。ThinkPad Yogaシリーズは、TechTargetがテストしたコンバーチブル型ノートPCの中で唯一トラックポイントを搭載しているデバイスだ。もちろん、ClickPadやマウスを使用する代わりに、ディスプレイをタッチ操作することもできる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
製品資料
[LRM株式会社] 「標的型攻撃メール」事例・サンプル集 -
製品資料
[LRM株式会社] セキュリティ教育はなぜ「年間計画」を立てる必要があるのか? -
製品資料
[LRM株式会社] セキュリティの重要性が伝わらない…… 効果がない社員教育から脱却する方法 -
製品資料
[LRM株式会社] 「標的型攻撃メール訓練」導入ガイド 社員の意識を確実に高める仕組みの作り方 -
事例
[株式会社マクニカ] アイカ工業に学ぶ脆弱性対策 情シスが把握できずにいたアセットも正確に把握
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
「VMware離れ」は本当か 3000社がVCF 9にかじを切った現実的な理由
-
2
100億円の「Linux更新」を回避 みずほ銀行が選んだ“おきて破り”のRHEL延命策
-
3
Microsoft製品でここまで自動化できる 情シスがやめられる手作業10選
-
4
「Microsoft 365」が乗っ取られる 跡形もなくMFAを破る手口
-
5
Oracle巨大ITプロジェクトはなぜつまずいたのか 8年で導入1割、追加で170億ドル
-
6
Netflixのバックエンドは「ほぼJava」 3000超のアプリを支える開発基盤の裏側
-
7
エンジニアが選考を辞退する本当の理由 7割が隠す“面接の違和感”とは
-
8
ISMSの“コンサル丸投げ”が招く数千万円の無駄 NTTドコモビジネスの脱出劇
-
9
AI全部入り「Microsoft 365 E7」に企業が二の足を踏む訳 移行意向はわずか4%
-
10
「Windows派」「Linux派」を分ける決定的な違い
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
AIエージェントで多様な日常業務を効率化するための入門ガイド
-
2
AIが「わざわざ使うツール」になっていない? 業務で自然に使う導線にする秘訣
-
3
5回聞くだけじゃ足りない? トヨタ式「なぜなぜ分析」の正しい実践方法
-
4
JR西日本ITソリューションズが「監視業務の属人化」を解消した方法とは?
-
5
「脱Excel」か「Excel快適化」か? 現場にやさしい業務改善の進め方
-
6
インシデント対応工数を約3割削減、東京ガスの事例に学ぶ監視体制刷新のコツ
-
7
PostgreSQLの「機能」「性能」「運用」「拡張性」に関する悩みの解消法
-
8
5分で分かる「セキュア大容量ファイル転送サービス」の機能とメリット
-
9
Macの安全神話は崩壊? 最新の脅威動向から見えた攻撃のトレンドと有効な対策
-
10
情報セキュリティ対策早分かりガイド:25の自社診断で弱点と解決策を理解
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー