事例で分かる、中堅・中小企業のセキュリティ対策【第1回】
どう防ぐ? 標的型攻撃:「メールの添付ファイルを開いたあと、PCが重い気がする」(3/3 ページ)
併せて読みたいお勧め記事
詳しく知りたい、UTMや次世代ファイアウォール
UTMや次世代ファイアウォールの特徴
UTMや次世代ファイアウォールは、以下のような機能を持っています。
- フィッシングメールや迷惑メールからPCを守る(アンチスパム)
- 迷惑メールやフィッシングメールなどの邪魔なメールを迷惑メールフォルダに振り分ける、ブロックするといった機能を利用することで、不必要なメールを閲覧する手間を省くことができる
- ウイルスの侵入や拡散を防ぐ(アンチウイルス)
- 添付メールにウイルスが付着していたり、ウイルスが仕掛けられているWebサイトに知らずに訪問したりした場合でも、インターネットの入り口でウイルスをブロックする。今回のケースでは、遠隔操作プログラムが既知のウイルスである場合、ウイルス感染する可能性が低くなる
- 業務上不必要なサイトの閲覧や不正サイトへの誘導を防ぐ(URLフィルタリング、レピュテーション)
- 業務時間中に閲覧すべきではないWebサイト(アダルト、ギャンブル、ドラッグ、暴力など)や、危険性が高いと判断されたWebサイト情報をまとめ、データベース化する。カテゴリごとにWebサイトへのアクセスを制御して、閲覧不可にすることができる
- インターネットを経由した物理的な攻撃を防ぐ(ファイアウォール、不正侵入防止システム: IPS)
- 連続してパケットを送りつけてくるDDoS(分散型サービス妨害)攻撃のような、インターネット外部からの物理的攻撃や不正侵入などから社内の環境を保護する
- Webアプリケーションの利用を制御できる(アプリケーションコントロール)
- ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)の「Facebook」や「Twitter」、通話アプリの「Skype」、Webメールサービスの「Yahoo!メール」、オンラインストレージのDropboxなどといったWebアプリの利用を許可/拒否することができる。Facebookに社内の機密情報を添付して送付するような情報漏えいリスクを減らすことも可能
- インターネットと社内の通信状況、外部からの攻撃状況を可視化できる(レポーティング)
- 攻撃を「見える化」するので、どれだけの攻撃を受けていたのかが視覚的に理解できるようになる。導入直後にレポートを閲覧して「これほどまでに攻撃にさらされていたのか……」と驚く企業も多い
インターネットの出入り口対策の強化は「必須事項」
最近では、遠隔操作プログラム(ボット)の検出や対処を可能にするアンチボットを有したUTMが登場してきました。アンチボットは、遠隔操作プログラムが仕掛けられた端末が、攻撃用のコントロールサーバ(C&Cサーバ)に接続しようとするような、不審な通信を遮断します。
管理側の人的リソースが限られている中堅・中小企業の場合、インターネットとLANの間に情報セキュリティ装置を設置し、システムで自動的に攻撃をブロックしたり、通信制御したりすることは、もはや必須事項です。
インターネットとLAN間の通信は1本の回線で結ばれているのがほとんどですから、インターネットの出入り口に門番を立てるがごとく、UTMや次世代ファイアウォールで出入り口対策を強化することで、安全性は飛躍的に高まることを覚えておきましょう。
まとめ:セキュリティ担当者は、こんなふうに上司を説得しよう
- 中堅・中小企業もサイバー攻撃被害に遭遇しているという「事実」と「具体的な事例」を伝えること
- 技術的な専門用語を使わず、小学生でも分かるような言葉に置き換えること
- 人員が少ないからこそ、中堅・中小企業のセキュリティ対策では、積極的なシステム化を検討すること
那須慎二(なす・しんじ)
大手情報機器メーカーを経て船井総合研究所に入社。ネットワークセキュリティの安全対策と解決策に詳しい。「日本一わかりやすいセキュリティ」をモットーに、中小企業を対象にしたサイバーセキュリティ問題や、対策に関する啓蒙活動を実施。
実際に、全国の地域各社で年間100回以上開催する講演は「今まで聞いた中で一番わかりやすい! 」と好評を得ている。著書「小さな会社のIT担当者のためのセキュリティの常識」(ソシム)がある。
参考リンク
「小さな会社のIT担当者のためのセキュリティの常識」(amazon.co.jp)
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事例で分かる、中堅・中小企業のセキュリティ対策
情報セキュリティ対策をしたくても、ITに詳しい人が社内外にいなくて困っている中堅・中小企業は多いのではないでしょうか。「知識不足」と「ヒト、モノ、カネ不足」の問題が目の前にあっても、対策は待ったなしの状況。予算を握る上司を説得するために、サイバー攻撃の事例を紹介しながら、その効果的な対策につながる情報セキュリティ製品を分かりやすく解説します。
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