性能低下の理由を正しく理解している?
フラッシュストレージが期待を裏切るとき、ハイパーコンバージドへの実装を見る(2/3 ページ)
フラッシュストレージはハイパーコンバージドシステムにどのように実装するのか
こうしたストレージアーキテクチャ方式によって、ハイパーコンバージドシステムにおけるフラッシュストレージの実装形態が決定する。どちらの方式でも、オールフラッシュストレージとハイブリッドフラッシュストレージが使用できる。
オールフラッシュハイパーコンバージドシステム
オールフラッシュストレージの実装は、アーキテクチャの観点からすると比較的シンプルだ。レプリケーションを行う設計ではコストが問題になるかもしれない。この方式では必要容量が大きくなるからだ。しかし、レプリケーションを行う方式は非常に高いパフォーマンスを実現する。ローカルフラッシュデバイスが読み取りトラフィックの大部分を処理し、ネットワークオーバーヘッドがなくなるか、少なくとも軽減するからだ。この方式では、ネットワークをきめ細かくチューニングする必要がなく、ハードウェアコストとネットワークのサポートに掛かる時間が減少する。
スケールアウト方式は必要容量が小さいが、ネットワークに加えてCPUで行うパリティ計算のオーバーヘッドが大きい。そのため、レイテンシが発生してフラッシュストレージのパフォーマンスに影響する。CPUの能力向上や効率的なネットワーク構成でレイテンシを抑えなければ、環境によってはレイテンシの影響が表面化する恐れがある。
オールフラッシュハイパーコンバージドシステムの短所はコストだ。全てのデータを常にフラッシュストレージに保存しなければならないからだ。ほとんどのオールフラッシュハイパーコンバージドシステムでは、オールフラッシュ層を補完するHDD層を追加できない。
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ハイブリッドフラッシュハイパーコンバージドシステム
ハイパーコンバージドシステムにおけるハイブリッドフラッシュストレージの実装は、より複雑だ。ハイブリッドシステムでは、フラッシュストレージとともにHDDの効率的な利用を図るからだ。レプリケーションを行う方式では、フラッシュストレージをローカルに設置し、各ノード内で読み取りキャッシュとして使用できる。このため、これらのノードにあるVMはレイテンシが低く、高いパフォーマンスを発揮する。
一方、書き込みと変更したデータのレプリケーションは、他のノードにあるHDDに対して行う。各サーバに置いた小容量SSDが、頻繁にアクセスするデータの大部分を保存し、経済的なHDDが新しいデータやアクセス頻度の低いデータを保存する。この実装では、高パフォーマンスと低コストが両立できている。
スケールアウト設計では、2つの選択肢がある。1つは、フラッシュストレージ層とHDD層の2層をノード全体に作成し、それらの層間でデータを移動する。この場合、ハイパーコンバージドシステムのストレージソフトウェアコンポーネントが、アクセス頻度に基づいて自動的にこのデータ移動を行う機能を提供できなければならない。さらに、スケールアウト方式では、パリティベースの冗長性を提供することから、フラッシュストレージでは、頻繁に読み取るデータと、新しく作成したデータの両方を保存する必要がある。この方式では、読み書きパフォーマンスが向上することになる。ただし、このアプローチには短所もある。ネットワーク全体にわたってデータを書き込まなければならないので、レイテンシが発生することだ。そのために、フラッシュは最大限のパフォーマンスを発揮できない可能性がある。
スケールアウト設計におけるもう1つの選択肢は、集約したHDD層をスケールアウトコンポーネントのために維持するとともに、ローカルの読み取りパフォーマンスを確保するため各ノードに用意した専用フラッシュドライブを管理することだ。ハイパーコンバージドシステムのストレージソフトウェアはデータが存在するノードを把握できるので、特定のノードでアクセス頻度の高いデータを、そのノードのローカルにキャッシュする必要がある。この選択肢の長所は、レプリケーションを行う方式と同様で、読み取りアクセスで低コストと高パフォーマンスを実現できることだ。ただし、この選択肢は書き込みパフォーマンスが低い問題がある。
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