戦略を立てるために理解すべきこと
IoTのビジネスチャンスはどこにある? 素通りできない「5つの戦場」とは(2/2 ページ)
コンシューマー
激戦のコンシューマー市場で最前線を走るのがApple、Google、Samsung Electronicsなどの大手企業だ。ここには、IoTと結び付けられることの多いウェアラブルデバイス市場やスマートアプライアンス市場が含まれる。ソフトウェア企業とハードウェア企業が消費者市場のトップに立つには、広く消費者の人気を集め、相互接続性の問題を解決できるプラットフォームを提供しなければならない。
エンタープライズと産業
この分野は大手企業が席巻している。これは驚くことではないだろう。スマートファクトリーやオートメーションオフィスビルなど、産業用と職場用の機械やデバイスが接続されるようになっている。その結果、大手企業がIoT市場でチャンスをつかむべく独自の運用テクノロジーサービスを強化したり、分析ベンダーとパートナーシップを結んだりするようになることが予想される。
ネットワークとゲートウェイ
病院で患者の状態を観察する場合でも、小売店で顧客への対応を強化する場合でも、IoTアプリケーションがリアルタイムのサービスとエッジ分析に依存する度合いは高まっている。これは、CiscoやEricssonなどのネットワーク機器メーカーにとってチャンスだ。一方でAT&TやTelefonicaなどの通信会社は、認証サービスや位置サービスを提供したり、ソフトウェアプラットフォーム製品を拡大したりすれば、新しいデバイスを大量に販売して利益を得ることができる。
アナリティクス
IoTは1年で5兆GBものデータを生み出すと予測されている。企業はこのデータを利用して価値を見いだそうとするので、アナリティクスは恐らく重要な戦場となるだろう。IBM、SAP、Microsoftをはじめとする既存の分析ベンダーやAmazon Web Services(AWS)などのクラウドサービスプロバイダーは、既存の顧客基盤をベースに成長することが可能であろう。また、この分野にはスタートアップ企業も参入し、より多くの顧客サービスを提供することが予想される。
自動化
自動運転車、ドローン、ロボットには、他のIoTアプリケーションと根本的に異なる点が幾つか見られる。まず、こうしたアプリケーションのセンサーデータはローカルで収集および処理されるので、クラウドに保存されてリモートで処理されるのとは対照的だ。またこれは私たちを勇気付ける事実だが、自動化市場は既に業界トップを走っている企業だけでなく新参者にも広く開かれている。この市場で優位に立つことができるのは、機械学習やコンピュータビジョンなどのリアルタイムテクノロジーを習得して、安全面での評価を確立している企業だ。
IoTと分析技術がもたらす業界の変革は、この時代において最大のビジネスチャンスの1つである。新しい時代のビジネスチャンスではあるが、従来の成功法則を当てはめることが可能だ。今後市場のトップに君臨するのは、ベンチャー投資家の援助を受けて拡大する成長著しいスタートアップ企業とは限らない。真の勝者たる企業に必要なのは、「具体的な顧客のニーズに対応すること」「適切な能力と人材に投資すること」「すぐに使える製品をパートナーと共に提供すること」「競争の激化が予想される市場で競合他社との差別化を図ること」である。市場を占有しようとしているのは、そのような企業だ。
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