古典的な“物理的”手法に要警戒
「何かあったら被害甚大」なテープバックアップの確実なセキュリティ対策とは
テープは携帯性に優れ、テラバイト規模のデータを1本のカートリッジに記録できる。それだけに適切なセキュリティ対策が不可欠だ。
過去のデータや使わないデータを大量に保存する媒体として、テープは依然として費用対効果が高い。テープは何十年も前から長期的なバックアップやアーカイブのニーズに用いられてきた。
ベンダー各社もドライブやメディア容量の限界を継続的に押し広げている。例えばLTOの第7世代はカートリッジ当たり15TBの容量がある。彼らの計画では数年以内に120TBに到達する見通しだ。
テープでは1台にこれほど大量のデータを記録できることから、必然的にセキュリティ対策が最優先課題となる。そのベストプラクティスとして検討すべき項目を確認しておこう。
暗号化
テープは暗号化しなければならない。テープバックアップ技術は携帯性が高く、データセンターの外に隠して持ち運ぶことが簡単にできる。1本のカートリッジにこれほどのデータを記録できる以上、暗号化は不可欠だ。
暗号化のプロセスそのものは複雑でない。現代のドライブは暗号化機能を内蔵している。従って適切なキー管理プロセスを施し、適切なセキュリティ対策で暗号キーを確実に保護すれば済む。もしドライブがメディア暗号化をサポートしていなければ、多数のバックアップソフトウェア製品でこの機能を利用できる。
コンプライアンス
データセキュリティ対策は、テープバックアップ技術を長期的なアーカイブに使うコンプライアンスにも当てはまる。WORM(Write Once、Read Many)ドライブ機能では、テープに記録した内容を読み取りしかできない状態で保存し、将来的に不変の状態で取得できる記録を作成する。多くの組織はアーカイブ形式でバックアップを取っている。従って、特定のバックアップをロックできれば基本的なレベルのコンプライアンス機能を提供できる。
物理的な管理
可能な限り、テープをデータセンターから持ち出したり、自動化したバックアプシステムから簡単に抜き取れたりする状態にすべきではない。また、災害時にバックアップとプライマリーデータの両方を失う事態を避けるため、テープライブラリをデータセンターとは離れた場所に置くことも検討したい。メディアにはラベルを付けて、持ち出すことがあった場合は確実に追跡し、テープバックアップを紛失した場合に監査証跡を生成できるようにしておく必要がある。
バックアップソフトウェアのセキュリティ
バックアップソフトウェアそのものを安全なセキュリティと監査で守らなければ、それまでに施した対策が全て無意味になることを理解しておく必要がある。それ故に、復旧機能へのアクセスに制限をかけ、復旧した場合はユーザー個人を特定できるよう、監査証跡を用意しておかなければならない。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
急増する「AIはこう言ってる」マン 判断を狂わせる「AI忖度」を防ぐには?
-
2
取手市がVDIと決別した理由 更改費用「4倍超」を約1.7倍に圧縮
-
3
「データストレージの活用方法」に関するアンケート
-
4
自宅のWi-Fiが「遅い」「途切れる」本当の原因は? Dellが推奨する鉄則
-
5
本当に安いPCで十分か? “すぐ重くなる”を防ぐノートPC選びの絶対条件
-
6
Claudeの不可視透かしに批判殺到 著作権消失や誤判定に潜む企業リスク
-
7
100億円の「Linux更新」を回避 みずほ銀行が選んだ“おきて破り”のRHEL延命策
-
8
221人調査で分かった「情シス最大のストレス」は?
-
9
LLMの「過学習」、正しく説明している文章はどれ?
-
10
レガシー基幹システムをSAPに統合 山善が突き止めた「標準化と個別最適」の境界線
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
年収2000万「クラウドセキュリティのプロ」になれる資格とは
-
2
セキュリティソフトをすり抜ける標的型攻撃メール、不審メールの見破り方とは?
-
3
Windows Updateの通信集中で回線が逼迫、ネットワーク刷新事例に学ぶ解決策
-
4
財務を戦略的組織へ進化させるAI活用術、4つの主要な障壁と解消方法
-
5
「NAS」「SAN」「DAS」は何が違う? いまさら聞けないストレージの基礎
-
6
“あのファイル転送”で暗躍するノーウェアランサム
-
7
標的型攻撃メールを見破るには? サンプル文面を例に傾向を解説
-
8
商用利用の安全性を確保し大量のコンテンツを高速で生成する、AI活用の秘訣
-
9
マンガで解説、1日で生成AI環境を構築できるワークショップの中身とは?
-
10
Dark AIが台頭する時代の新発想、「より高度なAIで対抗する」具体的方法とは?
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー