データの長期保存で需要拡大
「LTFS」「BaFe」などの新技術で再注目、「テープストレージ」から目を離せない理由
Linear Tape File System(LTFS)とLinear Tape-Open(LTO)テクノロジーを利用したテープアーカイブシステムは、データアクセスが容易で耐久性も向上する。その具体的なスペックをチェックしてみよう。
Spectra Logicなどのテープライブラリメーカーがアクティブアーカイブ製品を推進している。中でもSpectra Logicは、他社に先駆けて特定業種に特化した市場のワークフローにアクティブアーカイブを直接組み込んだ。Spectra Logicが特に取り組んでいるのがメディアやエンターテインメント業界だ。
編集システムから取得したビデオクリップをオブジェクトに変換し、そのオブジェクトバケットをSpectra Logicの「BlackPearl」を通じて直接テープに転送する。BlackPearlは、オブジェクトマネジャーとオブジェクトハンドラーの役割を兼ねており、テープのマウントポイントとしても機能する。
IBMが開発したソフトウェア相互運用性レイヤーで、業界標準として多くの関係企業が認定している「Linear Tape File System」(LTFS)は、ファイルシステム構造を利用してデータをテープに書き込む複雑な処理を行う。
LTFSに対応していれば、特殊な保存用ソフトウェアは不要になる。その理由は、従来のサーバで使っているファイルシステムが、テープのアーカイブシステムにまでシームレスに拡張できるためだ。StrongBox Data Solutionsは自社のゲートウェイ機器で、この仕組みを活用している。例えば、NetAppファイラーからLTFSテープにデータを自動的に移動している。
ファイルシステム構造を維持することは、ユーザーのアクセス方法に直接的なメリットがある。ユーザーは、通常の業務で使い慣れたファイル検索ツールでLTFSデータを探して取り出すことが可能だ。ファイルの取得では、ストレージOSやオブジェクトストレージで一般的なWebブラウザベースのRepresentational State Transfer(REST)プロトコルでできる。
中小企業ではディスクベースのアーカイブプラットフォームが増えている。だが大企業やクラウドサービスプロバイダーは、長期に使えるストレージという観点で、テープアーカイブシステムが最善という見解を受け入れるようになっている。バリウムフェライト(BaFe)を使用した新しいメディアコーティングによって、耐久性と自己回復力という特徴がテープに備わることを考慮すると、その傾向はさらに強くなるだろう。
BaFeテープは、Linear Tape-Open(LTO)テクノロジーやIBM、Oracleなどの企業が用意した独自のテープメディアテクノロジーでの採用が始まっている。LTOカートリッジでは、他の金属粒子によるコーティングの代わりにBaFeを用いるようになっている。また、BaFeによってカートリッジ当たり最大220TBのストレージ容量を実現できることも実証済みだ。
BaFeを採用したLTOテープの最新規格「LTO-7」は、カートリッジ単位で15TBの圧縮データをサポートし、750Mbpsの圧縮転送レートを発揮する。さらに、30年間の耐久性を備えている。LTO-7のテープアーカイブシステムでは、修復不能ビットエラー率がディスクに比べて1桁改善している。この精度に対抗できるのはフラッシュメモリくらいしかないだろう。
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