比較的高価な自社のアレイに古いデータを保存している企業にとって、クラウドベースアーカイビングは魅力的であろう。一方、テープベースのアーカイブをクラウドベースに切り替えるのはメリットがあるだろうか。
前編「クラウドベースのアーカイビングで気を付けるべき8つの要素」では、クラウドアーカイビングベンダーの選ぶ上で検討すべきサービスレベルの要素について解説した。後編では、テープからクラウドアーカイブへの移行を検討する。
比較的高価な自社のアレイに古いデータを保存している企業にとって、クラウドベースアーカイビングが魅力的であろうことは明らかだ。これに対し、テープベースのアーカイブをクラウドアーカイブに切り替えるのが理にかなっているかどうかは、疑問の余地がある。大企業は、何万本ものテープをオフサイト施設に保管しているかもしれない。これらのテープを全てクラウドプロバイダーの施設に送り、クラウドアーカイブインフラのストレージにデータを移すのは、途方もない作業だ。また、この前提条件は、全てのテープの読み取りに必要なハードウェアをプロバイダーが持っていることだが、テープの一部は旧式のフォーマットかもしれない。さらに、クラウドプロバイダーがそうした膨大なデータを、倉庫でのテープ保管に近いコストでホストする方法はなさそうだ。ディスクの圧縮やデータの重複排除は、ホスティングの効率化に大いに役立つが、やはりクラウドアーカイブの方がテープよりもコストが大幅にかさむだろう。
しかし、テープからクラウドアーカイビングへの移行はハードルが高いものの、検討する余地はありそうだ。
7年以上前のテープをリストアするとなると、コストが非常に高くつきがちで、問題にぶつかる可能性もある。ベストプラクティスとされているのは、5年ごとに既存テープからデータを読み出し、新しいテープに書き込み直すことで、データを読み取れる状態を維持し、フォーマットを最新のものにする方法だ。だが、この作業に関しては、負荷の大きさを考慮に入れる必要がある。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
お知らせ
米国TechTarget Inc.とInforma Techデジタル事業が業務提携したことが発表されました。TechTargetジャパンは従来どおり、アイティメディア(株)が運営を継続します。これからも日本企業のIT選定に役立つ情報を提供してまいります。
Omnicomが Interpublic Groupを買収 世界最大級の広告会社が誕生へ
OmnicomがInterpublic Group(IPG)を買収する。これにより、世界最大の広告会社が誕生し...
インテントデータ×キーエンス出身者のノウハウで実現 ABMを先に進める最先端の営業手法とは?
ユーソナーとGrand Centralは提携し、営業売り上げ拡大のためのBPOパッケージを提供開始...
「パーソナライゼーション」&「A/Bテスト」ツール売れ筋TOP5(2024年12月)
今週は、パーソナライゼーション製品と「A/Bテスト」ツールの国内売れ筋各TOP5を紹介し...