IT部門は仮想デスクトップ(仮想PC画面)を利用することで、さまざまなメリットを得られる。仮想デスクトップを動かす土台となるハイパーバイザーの役割を理解し、Hyper-Vを通じて仮想デスクトップ操作を体験しよう。
仮想デスクトップは仮想マシン(VM)で動作するデスクトップ環境であり、このVMを動作させるためにはハイパーバイザーが必要となる。Microsoftのハイパーバイザー「Hyper-V」を例に、どのように仮想デスクトップを操作するのか学んでいこう。ハイパーバイザーの種類についても解説する。
ハイパーバイザーには大きく分けて、「タイプ1ハイパーバイザー」と「タイプ2ハイパーバイザー」の2種類がある。
タイプ1ハイパーバイザーはホストOSを介さず、物理サーバで直接稼働する。「ベアメタルハイパーバイザー」とも呼ばれる。代表的なタイプ1ハイパーバイザーは次の通り。
タイプ2ハイパーバイザーは物理サーバのホストOSで稼働する。「ホスト型ハイパーバイザー」とも呼ばれる。代表的なタイプ2ハイパーバイザーは次の通り。
MicrosoftのHyper-Vを通じて、仮想デスクトップの仕組みを深く理解できる。「Windows 10」と「Windows 11」の一部のエディションでは、以下の手順でHyper-Vを有効化できる。
図2は、PCで開いたHyper-Vマネージャー画面で、複数のVMを一覧表示している。「クイック作成」をクリックすると、新しいVMを作成するウィザードが起動する。ウィザードでは、VMに割り当てるリソースを指定する。割り当てたリソースの分だけ、ホストOSが利用できるリソースは減少する。例えば、ホストOSに10GBのメモリがある場合、VMに4GBを割り当てると、ホストOSが使用できるメモリは6GBとなる。
割り当てたCPUやメモリ、ネットワークリソースはVMが実行中にのみ消費される。このため、ホストOSが使用できるメモリが6GBという状況でも、4GBのメモリを割り当てるVMを複数作成して停止しておくことができる。ただし、ディスク容量に関しては異なる。VMにストレージを割り当てた場合、VMが停止している間もディスク容量を消費する。これは、VMファイルがディスク上に継続して存在するためだ。多数のVMを作成したい場合は、各VMに割り当てるメモリ量を減らす必要がある(図3)。
IT部門の担当者は管理ウィンドウからVMに対して、起動や停止などの基本的な操作に加えて以下のような操作が可能だ。
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