直近ニーズと長期的ニーズを見極める
マイクロサービスをどう活用する? エンジニアが知るべき4つの道しるべ(1/2 ページ)
クラウド利用が当たり前の選択肢となり、新たなビジネス展開にマイクロサービス利用は避けて通れない。企業が生き残りをかけたビジネス展開に役立つ、マイクロサービス利用の4つのヒントを紹介しよう。
企業の開発チームの多くは、最終的にクラウドが提供するホスティングサービスを利用することになりそうだ。開発チームにとって問題なのは、どこから始めればよいのかということだ。選択を誤れば、マイクロサービスの導入に時間がかかるだけでなく導入そのものに対する批判が起きかねない。マイクロサービスに最適なユースケースは4つのカテゴリーに分類できる。最初に導入するマイクロサービスをどれにすべきか迷っている企業は、これらのカテゴリー中から検討することをお勧めする。
併せて読みたいお薦めの記事
マイクロサービスとは何か?
マイクロサービスの長所短所勘所
マイクロサービスのユースケースの分類
クラウドの活用を促進するためにマイクロサービスを利用する
最初に検討すべきユースケースは、クラウドの活用を促進するためにマイクロサービスを利用するというものだ。大抵の開発チームは、クラウドを有効活用するためのアプリケーションアーキテクチャ(アプリケーション構成)がパブリッククラウドとハイブリッドクラウドでは異なることを知っている。だが、それが具体的にどのような違いであり、秩序立った配備、セキュアで法令に準拠した運用、優れたホスティング効率を実現するにはどうすべきかを説明できる人は少ない。マイクロサービスは、モノリシック(一枚岩的)な形態であってもデータセンターで容易にホスティングでき、しかもクラウド基盤に容易に移動できる新しいアプリケーションモデルへの移行パスを提供する。
マイクロサービスは、サービスの動的な結合という点ではサービス指向アーキテクチャ(SOA)の先を行っている。マイクロサービスは個別機能を実行するユニットであり、正しく実装すれば即応性(ステートレス)と拡張性(スケーラブル)を備え、密結合、あるいは疎結合という形で接続するように設計されている。マイクロサービスと主要なアプリケーションコンポーネント(アプリケーションの部品)を連係し、1つのシステムとして統合することも可能だ。つまりコンポーネントへの接続と連係という厄介な問題を避けることができる。例えばREST型APIとセキュリティ用SOAの仕組みを使って、社内用の安全な共有サービスを構築、提供することも可能だ。アプリケーションデザインにおけるこのオプションの幅広さは、クラウドコンピューティングへの移行に最適な入口だといえるだろう。
マイクロサービスを通じて従来のSOAターゲットにアプローチする
マイクロサービスの2番目のユースケースは、マイクロサービスを通じて従来のSOAターゲットに対してビジネスを中心とした視点でアプローチするというものだ。マイクロサービスを効率的に機能させるためには、アプリケーションとエンタープライズそれぞれのアーキテクト(構成要素)が連携している業務(ビジネス)の機能を特定し、それらの再利用を前提としたマイクロサービスにする必要がある。これは、主として技術的な視点からサービスを定義していた従来型のSOAモデルを進化させる重要かつ有益なアプローチだ。企業もここに来て、よりビジネス的な視点でのIT構成要素の評価とコンポーネント化の必要性に気付き始めたようだ。ただ、具体的に何から始めたらよいのか良く分からないというのが実情だ。
マイクロサービス戦略の策定に当たっては、まずアプリケーションのビジネス機能を特定し、共通の機能あるいは非常に類似した機能を各アプリケーションに配置する必要がある。これらの機能はマイクロサービスの作成対象になるが、再利用性を高めるためには共通化する必要があるマイクロサービスもある。また、即応性や拡張性といった技術的ゴールに基づいて、1個ではなく一連のマイクロサービスに配置する方が適している場合もある。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
「Excel至上主義」の終わらせ方 丸2日の手作業地獄から情シスと現場を救うには
-
2
「Microsoft 365のセキュリティ運用」に関するアンケート
-
3
取手市がVDIと決別した理由 更改費用「4倍超」を約1.7倍に圧縮
-
4
急増する「AIはこう言ってる」マン 判断を狂わせる「AI忖度」を防ぐには?
-
5
221人調査で分かった「情シス最大のストレス」は?
-
6
「Salesforceのテスト自動化ツール」に関するアンケート
-
7
「データストレージの活用方法」に関するアンケート
-
8
「AI時代の統合基盤・エンタープライズAI管理」に関するアンケート
-
9
100億円の「Linux更新」を回避 みずほ銀行が選んだ“おきて破り”のRHEL延命策
-
10
自宅のWi-Fiが「遅い」「途切れる」本当の原因は? Dellが推奨する鉄則
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
年収2000万「クラウドセキュリティのプロ」になれる資格とは
-
2
セキュリティソフトをすり抜ける標的型攻撃メール、不審メールの見破り方とは?
-
3
Windows Updateの通信集中で回線が逼迫、ネットワーク刷新事例に学ぶ解決策
-
4
財務を戦略的組織へ進化させるAI活用術、4つの主要な障壁と解消方法
-
5
「NAS」「SAN」「DAS」は何が違う? いまさら聞けないストレージの基礎
-
6
“あのファイル転送”で暗躍するノーウェアランサム
-
7
標的型攻撃メールを見破るには? サンプル文面を例に傾向を解説
-
8
商用利用の安全性を確保し大量のコンテンツを高速で生成する、AI活用の秘訣
-
9
マンガで解説、1日で生成AI環境を構築できるワークショップの中身とは?
-
10
Dark AIが台頭する時代の新発想、「より高度なAIで対抗する」具体的方法とは?
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー