「仕事場でAR」が当たり前に?
エンタープライズにARを 「Microsoft HoloLens 2」登場
MicrosoftのARヘッドセット「HoloLens 2」が登場した。仕様が更新され、Microsoftのエンタープライズ向けクラウドサービスを組み込んだ新機能を搭載。IoT(モノのインターネット)への導入を支援するという。
Microsoftが新しいヘッドセット「Microsoft HoloLens 2」(以下、HoloLens 2)で、仕事場にAR(拡張現実)を持ち込む。
同社によると、このヘッドセットは「第一線で働く人たちのために、没入感を強め、より直感的で快適なエクスペリエンスを提供する」製品として開発し、機能もスペックも最初のHoloLensより向上している。ソニーやOculusのようにコンシューマーに狙いを定めた仮想現実ヘッドセットではなく、MicrosoftのHoloLensは引き続きエンタープライズにおけるARに照準を絞っている。
調査会社Forrester Researchの副社長兼主席アナリスト、J・P・ガウンダー氏は言う。「Microsoftの新しいHoloLensは、企業の現実市場に次の段階の普及をもたらす。このデバイスは最初のモデルに関連した多くの問題を解決している。新しいHoloLensは、作業員が物理とデジタルの分断を克服するための大きな1歩になる。作業員はARを使ってさまざまな方法で自分たちの知覚を拡張できる」
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旧モデルからの進化点
これまでのHoloLensに比べると、新しいデバイスは視野角が2倍になり、別のハードウェアを使わなくてもユーザーが「ホログラムをつかんで回転させられる」新機能が加わった。これまでよりもコンパクトになったこのデバイスは、クリアなレンズを通して周辺の物体を見ることもできる。
HoloLens 2が新しく搭載した「Azure Kinect」センサーは、視線追跡を最適化できる。MicrosoftのIoT(モノのインターネット)基盤である「Azure Digital Twins」のサービスと組み合わせれば、ユーザーが視点を合わせるだけで、IoTセンサーを通してマシンの情報とデータを参照できるという。
新しいヘッドセットは「Qualcomm Snapdragon 850」のチップセットとMicrosoftの第2世代ホログラフィック処理装置を搭載し、各目に3対2のアスペクト比で2Kのホログラムを表示できる。HoloLens 2のカメラは8メガピクセルの静止画と1080pの動画を30fpsの速度で撮影できる。音声は5チャンネルマイクで録音する。接続には「Bluetooth 5.0」と「802.11ac」規格のWi-Fiが利用でき、USB Type-Cで充電可能だ。
新しいHoloLens 2は、Microsoftの新OS「Windows Core OS」に対応する。Microsoftは同OSを通じ「全プラットフォームを横断する一つのOS」を追求している。
遠隔サポートとの組み合わせ
「Azure Sphere」や「Azure IoT」を利用すれば、ARのデータ(プロジェクト)をクラウドに保存して、全デバイスからアクセスできる。開発者がマシン用に設計、開発したモデルを、エンジニアがHoloLensで処理することも可能だ。HoloLens 2は、Microsoftが提供するERP/CRMの「Dynamics 365」の企業向け特別バージョン「Remote Assist」にも対応する。ユーザーはこれを使ってDynamics 365でガイドブックを作成し、HoloLensの中でそれを3次元で再生して手順を追った説明ができる。HoloLens 2を使ってマシンの問題を診断することも可能だ。
HoloLens 2の正式な発売日はまだ公表されていない。価格は3500ドルと、これまでのHoloLensより1500ドル値下げした。Microsoftはサブスクリプションのオプションも提供予定で、こちらは遠隔サポートサービスの「Dynamics 365 Remote Assist」込みで月間125ドルとなる。
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