メモリ新技術を巡る動き【前編】
Intelの「Optane」新世代メモリはNANDフラッシュメモリよりどれだけ優秀か?
Intelが「3D XPoint」技術をベースにしたメモリ「Optane」搭載の次世代製品に関するロードマップを公開した。NANDフラッシュメモリの性能とはどう違い、市場に出るのはいつ頃になるのだろうか。
Intelが2019年9月に2020年のストレージ製品に関するロードマップを公開した。この中でIntelが明かしたのは、超高速SSD(ソリッドステートドライブ)を実現するメモリ「Optane」の次世代製品や、144層の3D NANDフラッシュメモリを市場に投入する計画だ。
Optaneは、IntelとMicron Technologyが共同開発した不揮発性メモリ(NVM:Non- Volatile Memory)の新技術「3D XPoint」をベースにしている。Intelは2017年に販売を開始した第1世代のOptaneを使用したSSD「Optane SSD DC」シリーズや2019年に販売を開始したメモリモジュール「Optane DC Persistent Memory」(Optane DCPM)を、DRAM(Dynamic Random Access Memory)とNANDフラッシュの性能のギャップを埋める製品として位置付けている。
開発コードネーム「Alder Stream」で呼ばれるOptane SSD DCの新製品は、高性能を必要とする大企業をターゲットにしている。Intelは2020年にAlder Streamを販売開始する計画だ。Intelが実施したテストでは、Alder Streamは少なくとも80万IOPS(1秒間に処理できるI/O数)の負荷を加えた条件で、読み取りにおけるレイテンシ(遅延)が平均10マイクロ秒(以下、μs)を維持できたという。
OptaneとNANDフラッシュの性能
Optaneの主席システムアーキテクトのフランク・ハディ氏は、IOPSがどこまで伸びるかは「まだ正確な数値を公表する段階にない」と語る。
これに対してNANDフラッシュメモリをベースにしたSSD「Intel SSD DC P4600」のテストでは、同様のテストにおけるレイテンシは80~100μsから始まり、IOPSを増加させると徐々に増大し、約30万~35万IOPSで飽和状態(正常な処理能力の限界を迎えること)に達した。一方、Optane SSD DCの第1世代である「Optane SSD DC P4800X」のレイテンシは約10μsから始まり、約50万IOPSで飽和状態に達したという。
調査会社Objective Analysisのアナリスト、ジム・ハンディ氏は「Alder Streamは、レイテンシが上昇する前に処理できるトラフィックが大幅に増加する」と話す。
ハンディ氏はAlder Streamは重要な進歩になると考えているが、Optane DCPMの方が高い人気を得るだろうと予測している。同氏によると、Optane DCPMはほぼ同じコストで性能はAlder Streamよりも高いため、ユーザーが両者を比較した場合、Optane DCPMの方を選ぶ可能性が高いという。
IntelはOptane DCPMの第2世代製品(開発コードネーム「Barlow Pass」)と、プロセッサ「Xeon」の次世代製品(開発コードネーム「Cooper Lake」と「Ice Lake」)を同時期に市場投入する計画だ。Intelが公開したロードマップでは、Ice Lakeよりもさらに先に市場投入される計画である開発コードネーム「Sapphire Rapids」と呼ばれる次世代Xeonプロセッサと同時期に、Optane DCPMとOptane SSD DCの次世代製品を市場投入する計画となっている。
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