ローンスター大学、Merrill、Accentureが挑む「DX」への道【前編】
大学が「ServiceNow」を導入した理由 7つのキャンパスに分散したシステムを一元化
ERPをはじめとした各種システムの継続的な改善は、DXに向けた重要な取り組みだ。7つのキャンパスで別々に運用していた奨学金関連システムをServiceNowで一元化した、ローンスター大学の事例を紹介する。
「デジタルトランスフォーメーション」(DX)とは、デジタル時代に適応するために、ビジネスや企業風土を変革することだ。企業はDXの一環として、市場での競争力を高めるためにデジタル技術を活用することになる。その手法はさまざまだ。
まだインターネットに接続していない企業なら、インターネットに接続することがDXへのほんのわずかな一歩になるだろう。もっと進んでいる企業であれば、自社のERP(統合業務)システムに人工知能(AI)エンジンを加えることが、DXに向けた取り組みの一つになる可能性がある。
DXに向けた「デジタライゼーション」(自社製品/サービスのデジタル化)や「デジタイゼーション」(社内業務のデジタル化)の進め方も、段階的な方法と一斉に変える方法がある。基幹システムを入れ替える場合もあれば、スタンドアロンシステムに変更を加える場合もある。いずれの場合でも、デジタライゼーションやデジタイゼーションは一度きりで完了するものではなく、継続的なプロセスだ。
ERPの変革はDXに向けて必要になる取り組みだが、それ以外の取り組みも重要だ。組織は財務や取引データのレポートなどを、どのように刷新したらよいのか。
ローンスター大学(Lone Star College System)は、米テキサス州に7つのキャンパスを持つ、学生数約9万人の大学だ。DXに向けた同校の取り組みは、職員と学生により良いサービスを提供し、業務の効率化と収益増加を促進することを目標としている。
ServiceNow導入でキャンパスごとに分散したシステムを一元化
「一番大きな課題は、業務上の問題の根本原因を突き止めて明確にすることだ」。ローンスター大学の最高情報責任者(CIO)兼学内サービス担当副総長を務めるリンク・アランダー氏は、こう語る。
ローンスター大学の事例は、DXにとって重要な要素は技術だけではないことをよく示している。「スムーズに新しい技術を導入するには、各部署の業務プロセスと目標、要望をよく理解することが欠かせない」とアランダー氏は話す。
ITサービスの提供プロセスを改善するために、ローンスター大学はここ数年、ServiceNowの同名ITサービス管理ツールの導入を進めている。その過程では、奨学金や退役軍人給付など、他の業務システムやプロセスの構築も必要になった。
奨学金関連の部署は7つのキャンパスにそれぞれ個別に存在しており、合わせて年間5万5000人の学生からの問い合わせや申請を処理していた。奨学金のシステムを統一することは非常に難しかったが、必要な仕事だった。
システムが統一されていなかった頃は、学生が複数のキャンパスに問い合わせると、キャンパスによって回答が異なることがあった。それぞれの窓口が同じ申請者について別々の情報を保持していたためだ。そこでフォームを用意し、ServiceNowでリクエストの管理とチケットの発行処理をするようにしたところ、この問題は改善したという。
ServiceNowを導入する際、アランダー氏は学長や総長と大学全体の優先事項について話し合い、その目標を達成するにはどのようなIT投資と、どのような技術の採用が必要か議論した。「CIOの役割は変わった。効果的な仕事をするには経営幹部とも話をしなければならない。こうした役割の変化は、技術一辺倒のCIOには適応するのが難しくなっていくだろう」とアランダー氏は語った。
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ローンスター大学、Merrill、Accentureが挑む「DX」への道
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