クラウド接続用ネットワークの基礎【前編】
クラウドのネットワーク構築で検討すべき「クラウド性能監視ツール」選びの勘所
クラウドを利用するためのネットワーク構築時には、クラウドの性能への影響を監視することが重要だ。こうした作業を効率化する「クラウド性能監視ツール」を適切に検討するには、どのような観点を持つべきか。
企業のITチームは、クラウド利用を本格的に検討する前に、自社のビジネスやネットワークの準備が整っているかどうかを確認する必要がある。特にオンプレミスとクラウド、クラウドと他のクラウドの間を接続するネットワーク(以下、クラウド接続用ネットワーク)を構築する際は、さまざまな要素を検討しなければならない。
クラウドという言葉は「パブリッククラウド」「プライベートクラウド」「ハイブリッドクラウド」「マルチクラウド」といったさまざまな形態を含んでいる。クラウド接続用ネットワークの形態も多様で、規模も異なる。クラウドの形態の違いが、クラウド接続用ネットワークを検討する際の鍵になる。管理ツールを提供するベンダーの違いなど、クラウドの形態以外にも検討しなければならない要素もある。
企業がクラウド接続用ネットワークを構築する際、IT担当者が知っておくべき基本的な事項を本連載で解説する。
状況が見えにくいクラウドの性能監視
クラウド接続用ネットワークを構築する際に注視すべきなのが、データ伝送速度やアプリケーションの応答速度といったクラウドの性能への影響だ。クラウドの性能を適切に監視するためには、まずはクラウドのアーキテクチャによる違いを知っておく必要がある。
ITコンサルティング会社West Gate Networksのプレジデントを務めるアンドルー・フローリッヒ氏は、クラウドそのもののアーキテクチャはパブリッククラウド(ベンダーのインフラを部分的に専有する「ホスティング型プライベートクラウド」を含む)と、オンプレミスのインフラにプライベートクラウドを構築する「オンプレミス型プライベートクラウド」の2種類に大別できると説明する。
ベンダーによって異なるクラウド性能監視ツール
パブリッククラウドの性能監視ツールは、提供するベンダーの違いによって幾つかの種類の中から選択できる。パブリッククラウドベンダー、サードパーティーベンダー、クラウドのマネージドサービス(運用管理などの業務をアウトソーシングするサービス)を提供するベンダーなどが、性能監視ツールを提供している。
「パブリッククラウドを利用するのであれば、性能監視ツールを適切に選択することが不可欠だ」。調査会社GlobalDataのプリンシパルアナリスト、エイミー・ラーセン・デカルロ氏はこう指摘する。ネットワークやセキュリティの状況を可視化できれば、潜在的な脅威から自社のインフラを守ることができるからだ。
パブリッククラウドベンダーが提供する性能監視ツールは一般的に、そのベンダーが提供するパブリッククラウドだけを対象にしている。対してサードパーティーの性能監視ツールは特定ベンダーのパブリッククラウドに限定せずに監視できることを目指している。クラウドのマネージドサービスを提供するベンダーはサードパーティーに似ているが、性能監視だけでなく設計やシステム移行といった分野の支援まで提供する。企業はこれらの選択肢の中から自社のリソースを鑑みて、どの選択肢が自社にとって最適かを判断しなければならない。
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クラウド接続用ネットワークの基礎
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