新型コロナが招く「ライセンス」問題と対処法【前編】
Zoomなどの「Web会議ライセンス不足」問題が在宅勤務で顕在化 解決策は?
新型コロナウイルス感染症の対策で在宅勤務が広がる中、需要が高まっている「Web会議」。想定外のユーザー数急増で直面しがちなのがライセンスの問題だ。どう対処すべきなのか。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で、組織の間でテレワークを導入する動きが広がっている。だが一部の組織は、テレワーク実施のために社内で必要となるソフトウェアライセンスの増加に対処できていない。ライセンスを追加購入すれば解決する話だが、経済的に不安定な時期に計画外の出費が発生することは望ましくない。しかしこうした出費を避けられない場合もある。
Web会議ライセンスの不足
ソフトウェアライセンスの問題は少しの工夫で回避できる。正しい知識と少しの工夫があれば、組織は新型コロナウイルス感染症のパンデミック(世界的な大流行)とそれに伴うライセンスの問題の急場を乗り切ることができるだろう。
「GoToMeeting」や「Zoom」などのWeb会議サービスに必要なライセンス数の考え方には疑問がつきまとう。「従業員1000人の会社には1000個のユーザーライセンスが必要かどうか」という疑問だ。端的に言えば、恐らく必要ない。
契約ライセンスを再確認すべし
IT部門は追加ライセンスの購入に署名する前に、既存のライセンスが「指名ユーザー」契約なのか、「同時使用ユーザー数」契約なのかを確認する必要がある。同時使用ユーザー数契約はソフトウェアを同時に利用できるユーザー数の制限がある。指名ユーザー契約はソフトウェアの各ユーザーに対するライセンスが必要だ。同時使用ユーザー数契約ならば、組織は会議の参加者数を単純に制限すればよく、ソフトウェアライセンスの問題が小さくなる。
多くの場合、Web会議サービスは会議主催者のライセンスが必要なだけで、参加者は無料でゲストとして参加できる。同時参加者数に制限がある組織では、リアルタイムの対話を必要としないセッションを会議の主催者が録画しておくことも可能だ。例えばWeb会議/ビジネスチャットツールの「Microsoft Teams」は、Web会議を録画して保存する機能があり、リアルタイムの会議に参加できないスタッフも後で確認できる。
メッセージングとデジタル通話のライセンス
モバイルデバイスを導入している企業にとって、モバイル関連の料金は重要な問題だ。音声会議のために通信ニーズが高まる可能性がある。社内通話ならば、スマートフォンでWeb会議サービスを使用する際に自宅の無線LANやその他の安全な接続を利用することを、IT部門が提案する必要がある。
混乱を避けるためには、組織や部門がモバイルデバイス用のメッセージングアプリケーションを1種類に限定するのが得策だ。例えば組織が使用するメッセージングアプリケーションを「Facebook Messenger」に統一する場合、IT部門や従業員はソーシャルネットワーキングサービス(SNS)「Facebook」の業務専用プロフィールを作成し、無料通話機能を使用してコミュニケーションを取ることができる。個人用のFacebookプロフィールが同僚と共有されたり、個人の電話番号が組織に収集されたりすることを避けられる。「WhatsApp」もよくある選択肢だが、設定には電話番号が必要なため手順が複雑になる場合がある。
これらはあくまでも無料利用できるモバイルデバイス向けメッセージングアプリケーションの例だ。選択するアプリケーションが企業の目的に合ったものであれば何でも問題ないが、スタッフ間の混乱を避けるためには、使用するアプリケーションを統一するのが望ましい。
Microsoft Teamsや「Slack」などのビジネスチャットツールを使用している組織は、モバイルデバイス向けのクライアントアプリケーションがあるかどうかを確認する必要がある。ほとんどの場合、追加ライセンスを必要としないモバイルアプリケーションが用意されている。
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