LinkedInとIndeedの調査から見えること
リモートワークなどの柔軟な働き方を認めれば採用への応募が増加する?
ある調査結果によると、働く場所や時間を従業員自身が自由に決められるような柔軟な業務ポリシーがある企業ほど、求職者の支持を集める可能性がある。
LinkedInの最近のレポートによると、柔軟な業務ポリシーは、人材採用を成功させる上で重要だという。
ビジネス向けSNSとして知られるLinkedInは、世界5000人以上の人事担当者を対象に、職場の主要な動向を探る調査「Global Talent Trends 2019」を実施した。その結果をまとめたレポートを2019年1月に発表し、その中で人事と採用の最も重要なトレンドとして「優れたソフトスキルを持つ人材の採用」を挙げ、これに次ぐトレンドが「柔軟な業務ポリシーの実施」(従業員が働く場所や時間を自由に選択できること)だと指摘している。これらのトレンドについて、それぞれ回答者の91%、72%が「今後の人事や採用において非常に重要」と答えているという。
さらにLinkedInはレポートで、企業はコラボレーションの強化を目指し、「Slack」「Microsoft Teams」のようなメッセージングプラットフォームや、「GoToMeeting」「Cisco WebEx」「Skype」のようなビデオ会議プラットフォームを利用していると指摘している。
求職者の支持を集める柔軟な業務ポリシー
LinkedInが調べたところ、柔軟な業務ポリシーに言及する求人広告数は2016年以来、2倍近くに増えている。Global Talent Trends 2019の調査結果によると、求職者の約3分の1が柔軟な業務ポリシーについて、就職先を考える上で最重視はしないものの「非常に重要」と答えているという。
同調査では、女性の方が男性よりも柔軟な業務ポリシーを重視していることも分かった。就職先を考える上で、柔軟な業務ポリシーは「非常に重要」と答えた女性が36%だったのに対し、男性は29%だった。そしてリモートワークは、採用可能な企業からあまねく支持されているわけではないようだ。IBMは一部の従業員を対象に、リモートワークポリシーを大幅に見直した。
求人情報検索サービスを手掛けるIndeedも2018年11月に、類似の調査結果を明らかにしている。同社が実施した500人に対する調査によると、回答者の37%が柔軟な業務ポリシーを持つ企業で働いている。そして半数近く(47%)の回答者が「会社がリモートワークを許可しているかどうかは、就職先を選ぶ上で重要なファクターだ」と答えている。
LinkedInの調査によると、柔軟な業務ポリシーを求める企業を世界の地域別に見ると、欧州北部の従業員が最も重視しているという。柔軟な業務ポリシーを「非常に重要」と答えた回答者の割合は、欧州北部が85%と最も高かった。米国は75%、中国は最も低い52%だった。
小規模企業において、人事は孤独な仕事
リモートワークは1人で働くことが多い。小規模企業で人事を担当する場合も同様に、1人で働くことが多い。
小規模企業向け人事スイートを提供するBerniePortalが小規模企業136社に対して実施した調査によると、ほとんどの小規模企業は従業員数が100人になるまで、時には150人以上になるまで、人事担当者を1人しか置かないという。
「小規模企業で人事の仕事をしている人は、何事も自力でやっていくことになるだろう。孤独な仕事だ」と、BerniePortalのCEOアレックス・トルバート氏は語る。
小規模企業の人事担当者は、人事以外の仕事を兼務している場合もある。BerniePortalの調査によると、回答者の3分の1強が人事向けソフトウェアを使っていない。使っている人事担当者も、応募者の追跡を含む人事業務の全範囲の管理には使っていないかもしれない。
その代わり小規模企業は、保険ブローカー企業(保険仲立人)が提供する人事関連サービスを利用する場合がある。「保険仲立人は自社のサービス商品の一部として、給付金管理や研修サービスを提供している」とトルバート氏は説明する。
「小規模企業の人事担当者にとって答えにくい質問が、『どのようなキャリアパスを歩むのか』だ。それは企業にとっても大きな問題の一つだ。『人事担当者にどのようなキャリアパスを提供するのか』をきちんと考えているところは少ない」(トルバート氏)
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