クラウドサービスのトラフィック最適化【第5回】

“遅いMicrosoft 365”をネットワーク大改造なしで解消する「ADC」の利点と課題

クラウドサービス利用時のトラフィック最適化の手段を検討する際は、組織の戦略とネットワーク構成との整合性を取ることが重要です。有力な手段である「ADC」について、そのメリットと注意点を整理します。

 オフィススイート「Microsoft 365」(旧称Office 365)や「Google Workspace」(旧称G Suite)をはじめとしたSaaS(Software as a Service)の動作が遅くなる問題を解消するには、ネットワーク構成を見直してトラフィックを最適化することが必要です。これは本連載でこれまでに解説してきた通りです。

 トラフィック最適化の手段を選択する際は、組織の競争力強化の方針と、ネットワーク構成との整合性を取ることが重要です。事業戦略や従業員の働き方に応じて、ネットワーク構成とセキュリティ対策の在り方が変わってきます。社内システムを全面的にクラウドサービスに移行させる(クラウド化する)のか部分的にクラウドサービスを利用するのか、従業員はどこで仕事をするのか、といった組織ごとの方針によって最適なネットワーク構成は異なります。

 組織の方針によっては、各拠点からインターネットへ接続する通信をデータセンターに集約する「データセンター集約型」のネットワーク構成を脱し、クラウドサービスに適したネットワーク構成へと大きく変更を加えるべきケースがあります。反対に、既存のネットワーク構成を維持する方が組織の方針に適する場合もあります。ここからはそれを検討するために参考にすべき点として、各トラフィック最適化手法のメリットや注意点を紹介します。

「ADC」によるトラフィック最適化のメリット

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クラウドサービスのトラフィック最適化

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