データセンターに一極集中する従来型のネットワークのままでクラウドサービスを利用すると、遅延などのネットワークの問題が発生することがあります。どのような対策が求められるのでしょうか。
前回「Office 365やG Suiteの『遅い』『つながらない』を招くネットワーク4大問題」は、SaaS(Software as a Service)を活用する際に従来型の企業ネットワークで生じる4つの問題を解説しました。第3回となる本稿は、SaaSをはじめとするクラウドサービスのトラフィックを最適化して、クラウドで稼働するアプリケーションの動作が遅くなる問題を解決する方法を紹介します。
従来型の企業ネットワークの構成を大きく変えることなくクラウドサービスのトラフィックを最適化できる方法の一つが、企業の中核データセンターにおけるトラフィックの振り分けです。この方法は、アプリケーション層(OSI参照モデルのレイヤー7)の情報を用いてトラフィック制御ができる「アプリケーションデリバリーコントローラー」(ADC)をフォワードプロキシ(クライアントPCの代理でWebサーバに接続する役割)として利用します。これによりクラウドサービスを利用する際のボトルネックになりがちなプロキシサーバやファイアウォールを迂回(うかい)できるようになり、低遅延のクラウドサービス利用が実現します(図1)。
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