クラウドベースアプリケーションのデザインパターン5選【前編】
「バルクヘッド」とは? 障害に強いクラウドアプリのデザインパターン
クラウドベースアプリケーションにはさまざまなデザインパターンがある。そのうち障害を広めないことに強みがある「バルクヘッド」を取り上げる。
クラウドサービスで稼働するアプリケーション(以下、クラウドベースアプリケーション)のデザインパターンが話題に上り始めるのは、企業がある程度の規模に達してからだ。デザインパターンの選択肢は幅広い。規模が急速に変化している企業にとって、クラウドベースアプリケーションの適切なデザインパターンを選ぶのは特に難しい。
企業の急激な成長は喜ばしい一方で、クラウドベースアプリケーションのデザインパターンを検討する上では厄介なことでもある。通信量の増加など、技術的な課題が増えることになるからだ。そうした問題に対する耐性と障害許容性を高めるクラウドベースアプリケーションのデザインパターンには、どのようなものがあるのか。3回にわたり、予期しない通信量の増加に対処するのに役立つクラウドベースアプリケーションのデザインパターン5つを紹介する。
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1.バルクヘッド
バルクヘッド(bulkhead)とは、船への浸水を一部にとどめるために船内を仕切る隔壁のことだ。アプリケーションにおけるバルクヘッドは、内部の単一障害が連鎖的に広がり、全体の障害に至ることを防ぐ。仮に処理速度が低下してでも稼働し続ける必要があるアプリケーションは、広くバルクヘッドを採用している。
レジリエンス(障害発生時の回復力)を念頭に置いた構造になっているのが、バルクヘッドを採用したアプリケーションの特徴だ。一部が動作しなくなった際でも、不完全な状態ながらも機能を維持できる。企業はアプリケーションを複数のセクションで構成し、各セクションが独立して稼働できるように分離させることで、一部で障害が発生してもアプリケーションを動かし続けることが可能だ。
従業員が障害許容性のあるクライアントでクラウドベースアプリケーションを利用する場合、インターネット接続が遮断されてクラウドサービスに接続できなくなっても、クラウドベースアプリケーションを使い続けることができる。その際、クラウドベースアプリケーションはキャッシュしておいたリソースなどの回避策を使って稼働を維持する。
中編は2、3つ目のデザインパターンを紹介する。
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