幾つ使い分けられる?
その変数は「パスカルケース」「キャメルケース」「スネークケース」「ケバブケース」のどれなのか? 命名規則の違い
開発者は変数の基本的な命名規則を知っておく必要がある。主要な命名規則である「パスカルケース」「キャメルケース」「スネークケース」「ケバブケース」の違いを理解しよう。
現代のソフトウェア開発における主な課題の一つが変数の名前の付け方だ。変数の命名規則は、同僚の開発者にソースコード記述ルールを伝え、表記を標準化するのに役立つ。
ソフトウェア開発における、変数の一般的な命名規則は以下の4種類だ。
- パスカルケース
- キャメルケース
- スネークケース
- ケバブケース
各命名規則はどう違い、それぞれどのような特徴があるのか。例を挙げて説明しよう。
命名規則1.パスカルケース
プログラミング言語「Pascal」で広まったパスカルケースは、変数名の先頭を大文字にする命名規則だ。複数の単語で変数名を構成する場合は、各単語の先頭を大文字にする。パスカルケースの例を次に示す。
- ThisIsPascalCase
- AnotherPascalCaseExample
命名規則2.キャメルケース
キャメルケースはパスカルケースと同じく、変数名を構成する各単語の先頭を大文字にする必要がある。ただし変数名の先頭は大文字でなくても構わない。キャメルケースの中で先頭が大文字の場合と小文字の場合を区別するために、それぞれを「アッパーキャメルケース」「ローワーキャメルケース」と呼ぶ。
アッパーキャメルケースは、パスカルケースと同じ見た目になる。ローワーキャメルケースは「ドロメダリーケース」とも呼ばれる。英単語のキャメル(camel)はラクダを指し、ドロメダリー(dromedary)はヒトコブラクダを指す。キャメルケースの例を次に示す。
- ThisIsUpperCamelCase
- これはアッパーキャメルケースに相当する。
- thisIsLowerCamelCase
- これはローワーキャメルケースに相当する。
命名規則3.スネークケース
変数名を構成する単語間に隙間があるのを好む人向けに、スネークケースとケバブケース(詳細は後述)がある。スネークケースは単語間をアンダースコア(_)で区切る命名規則だ。「ポットホールケース」と呼ばれることもある。ポットホールは「深い穴」の意味だ。全て大文字で表記する場合を特に「スクリーミングスネークケース」と呼ぶ。
- this_is_snake_case
- THIS_IS_SCREAMING_SNAKE_CASE
- これはスクリーミングスネークケースに相当する。
命名規則4.ケバブケース
ケバブケースはスネークケースと同様に単語を記号で区切る命名規則だ。アンダースコアではなくハイフン(-)で区切る。全て大文字の場合を「スクリーミングケバブケース」と呼ぶ。
- this-is-kebab-case
- THIS-IS-A-SCREAM-KEBAB
- これはスクリーミングケバブケースに相当する。
ケバブケースの問題は、プログラミング言語によって変数名の中のハイフンを減算演算子(マイナス)だと見なす場合があることだ。その場合はプログラムのバグになるため、修正の必要が生じる。
変数の命名規則のベストプラクティス
さまざまな変数の命名規則のうちどれを使うべきか。それは使用するプログラミング言語次第だ。
例えばプログラミング言語および開発・実行環境「Java」では、クラス名はパスカルケース、変数名はローワーキャメルケース、定数名はスクリーミングスネークケースでなければならない。
新しいプログラミング言語で開発するときは、開発チーム全員が必ず変数の命名規則に慣れ、標準から外れていないかどうかを常に確認するとよい。そうすればソースコードはより読みやすくなり、開発チーム内でソースコードを共有したり1本にまとめたりすることが容易になる。
TechTarget発 先取りITトレンド
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
TechTarget発 先取りITトレンド
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
事例
なぜワンキャリアは障害復旧を3時間から1時間以内に短縮できたのか -
製品資料
自社のDevSecOpsはどこまで進んでいる? 進捗を測る指針“成熟度モデル”とは -
製品資料
実際に悪用される脆弱性は4%前後 優先的に対処すべき脆弱性を把握するには? -
事例
三菱ケミカルが脆弱性への迅速な対応フローを実現した方法とは? -
技術文書・技術解説
MDMだけでは防げない? Appleデバイスに潜む5つのセキュリティギャップ
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
LLMの「過学習」、正しく説明している文章はどれ?
-
2
「業務改善とツール活用」に関するアンケート
-
3
レガシー基幹システムをSAPに統合 山善が突き止めた「標準化と個別最適」の境界線
-
4
IT人材の42%が転職予備軍 辞めさせない組織の4つの共通
-
5
「ERP(統合基幹業務システム)の導入・活用」に関するアンケート
-
6
問い合わせ対応業務を効率化、セマンティック検索とFAQ自動生成の活用メリット
-
7
なぜ人はいるのにDXが進まない? ライオンも直面した“老害”レガシーシステム
-
8
「Google勤務なのに生活に困る」 非正規従業員の“厳し過ぎる現実”
-
9
ただなのに「12時間以内の復旧」も要求 無償OSSに商用レベルを求める企業の末路
-
10
AppleもSamsungも売れず好調なのは“あのスマホ”だけ 大不況の理由は?
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
属人化や仕様バグはなぜ起きる? AI時代に必須のドキュメント文化の作り方
-
2
「NAS」「SAN」「DAS」は何が違う? いまさら聞けないストレージの基礎
-
3
AIエージェントで多様な日常業務を効率化するための入門ガイド
-
4
財務を戦略的組織へ進化させるAI活用術、4つの主要な障壁と解消方法
-
5
中小企業必見、Microsoft 365でゼロトラストセキュリティを実現する方法
-
6
“あのファイル転送”で暗躍するノーウェアランサム
-
7
5分で分かる「AI駆動開発エージェント」 要件定義から設計・実装・テストまで
-
8
動画で知るランサムウェア被害企業のリアル、会計データが無事だった理由とは
-
9
セキュリティソフトをすり抜ける標的型攻撃メール、不審メールの見破り方とは?
-
10
マンガで解説:「ゼロトラスト」「SASE」の必要性とメリット
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー