具体例を交えて紹介
プログラミング初心者が迷う「パスカルケース」「キャメルケース」の違いとは?
プログラミングの学習を始めたばかりの人にとって、重要かつ難解なのが変数の命名規則だ。混同しがちな2つの命名規則「パスカルケース」「キャメルケース」の違いを、具体例を交えながら分かりやすく説明する。
開発者がプログラミング言語を新たに学習するとき、最初に覚えるものの一つに変数の命名規則がある。代表的な命名規則が「パスカルケース」と「キャメルケース」だ。
命名規則の違いを理解しやすくするために、例を交えて説明しよう。以下の変数名は、それぞれどの命名規則に従っているだろうか。
- OutOfMemoryException
- DateFormat
- DatabaseConnection
- LinkedList
- EventHandler
気になる答えは?
上記の例は、いずれもパスカルケースとキャメルケースの両方に従っている。パスカルケースとキャメルケースは、どちらも変数名を複数の単語で構成するときに、それぞれの単語の先頭文字を大文字にする。パスカルケースは変数名の先頭文字も大文字にするが、キャメルケースの場合は必ずしもそうではない。
変数名を構成する全ての単語の先頭を大文字にすれば、パスカルケースにもキャメルケースにも従っていることになる。一方で変数名の先頭を小文字にすることは、キャメルケースには従っているが、パスカルケースには従っていない。以下はキャメルケースにのみ従い、パスカルケースには従っていない例だ。
- jenkinsServer
- iterationCount
- tomcatInstance
- gitRepository
- microService
jenkinsServerのように変数名の先頭を小文字にする表記法を「ローワーキャメルケース」と呼ぶ。JenkinsServerのように変数名の先頭を大文字にする表記法を「アッパーキャメルケース」と呼ぶ。つまりアッパーキャメルケースはパスカルケースと同義だ。
パスカルケースとローワーキャメルケースの使い分け
一般にプログラミング言語やフレームワーク(特定の設計思想に基づくプログラム部品やドキュメントの集合体)は、要素の種類によって命名書式を使い分けている。例えばプログラミング言語および開発・実行環境「Java」では、クラス名、インタフェース名、列挙型(定数の集合体を扱うためのクラス)名はパスカルケースに従い、変数はローワーキャメルケースに従う。
他の変数命名規則
パスカルケースとローワーキャメルケース以外の命名規則には、単語の間をアンダースコア(_)で区切る「スネークケース」や、単語の間をハイフン(-)で区切る「ケバブケース」がある。例は以下の通りだ。
- スネークケースの例
- THIS_IS_SNAKE_CASE
- ケバブケースの例
- this-is-kebab-case
「C++」など複数のプログラミング言語が、標準ライブラリ(プログラム部品群)で定数名や静的変数(プログラム終了時まで値を保持し続ける変数)名の命名規則にスネークケースを採用する。名前の中のハイフンを減算演算子として扱うプログラミング言語もあるため、実質的にケバブケースを利用できない場合がある。
プログラミング言語そのものによる制約がない限り、開発現場では命名規則の使用は推奨慣行であり、必須要件ではない。命名規則に従わなくてもソースコードのコンパイル(実行可能なファイルであるプログラムへの変換)とプログラムの実行は可能だからだ。一般には命名規則は読みやすくて保守しやすいソースコードを記述するためのものであり、コンパイラ(コンパイルを実行するソフトウェア)が求める要件ではない。
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