RDBMSに関する読者調査レポート
「プロプライエタリ」と「OSS」のRDBMS、読者が考えるそれぞれの魅力とは?
RDBMSは組織のデータ管理を担う。さまざまなRDBMS製品が存在する中、組織はどのような観点でRDBMS製品を採用したり、置換したりしているのか。読者調査の結果から探る。
組織は古くから、データを管理するソフトウェアとしてリレーショナルデータベース管理システム(RDBMS)を活用してきた。昨今はプロプライエタリ(商用)製品だけでなく、OSS(オープンソースソフトウェア)のRDBMSも普及している。TechTargetジャパン会員の所属組織はRDBMSにどのようなメリットを見いだし、データ活用に取り組んでいるのかを調査した。
調査概要
目的:TechTargetジャパン会員でIT製品・サービスの導入に関与する方を対象に、RDBMSの実施状況について調査するため
方法:Webによるアンケート
調査対象:TechTargetジャパン会員
調査期間:2021年3月19日~4月19日
総回答数:252件
※各回答の割合(百分率)は小数点第2位を四捨五入して表示しているため、割合の合計が100%にならない場合があります。
プロプライエタリとOSSのどこに魅力を感じるか
調査時点で、1つ以上のRDBMSを利用しているとの回答は88.1%、利用していない/不明との回答は11.9%だった。RDBMSを利用していると回答した人のうち、プロプライエタリRDBMSを利用していると答えた人は78.8%と8割に迫る一方、OSSのRDBMSを利用していると答えた人は43.8%にとどまった。RDBMSは組織に広く浸透しているが、プロプライエタリとOSSでは導入率に差が見られる。
RDBMSを利用しているとの回答のうち、プロプライエタリRDBMSのみを利用しているとの回答は45.6%、OSSのRDBMSのみを利用しているとの回答は12.3%だった。このことからもプロプライエタリRDBS優勢の傾向がうかがえる。
プロプライエタリRDBMSを利用しているとの回答者に、プロプライエタリRDBMSを選ぶ理由を尋ねたところ、「データベースの可用性・安定性を高められる」が48.1%と、2番目に多い「データベースの処理能力を向上させられる」の27.0%を引き離した(図1)。ビジネス用途でプロプライエタリRDBMSを選択する人は、特に堅牢(けんろう)性に重きを置く傾向があると言える。
OSSのRDBMSを利用しているとの回答者が答えた選定理由は、「データベースの導入・運用コストを抑えられる」が60.0%で圧倒的に多く、続く「導入や運用の参考になる導入実績が豊富にある」が29.5%だった(図2)。OSSのRDBMSは、プロプライエタリRDBMSとは別の観点から評価を集めていることが分かる。
RDBMSを利用しているとの回答者が利用中の製品として挙げたのは「SQL Server」が55.4%、「Oracle Database」が43.3%、「MySQL」「PostgreSQL」がそれぞれ25.8%だった(図3)。特にプロプライエタリRDBMSに関しては主要製品を利用する人が目立つ一方、選択肢の幅は広い。
RDBMS移行の背景は前向きか後ろ向きか
「導入済みのRDBMSを移行したことがあるかどうか」という質問に「置き換えを検討したが実行できなかった」「置き換えたことがある」「置き換えを実行・検討している」と答えた82人について、移行を実行あるいは検討した理由を聞いた。
回答数が最も多かったのは「データベースの導入・運用コストを抑えられなかった」の45.1%で、コストが悩みの種になっている様子がうかがえる(図4)。これに続くのが「オンプレミスのインフラからクラウドサービスへアプリケーションを移行させることを決めた」の24.4%で、国内組織におけるデータベースのクラウド化が進んでいることが分かる。以下「データベースの可用性・安定性を高められなかった」の22.0%、「データベースの処理能力を向上させられなかった」「アプリケーションの開発・改修速度を上げられなかった」の各15.9%と続く。利用中のRDBMSの性能や、組織内でのRDBMS運用体制に課題を感じていた回答者が一定数いた。
RDBMSの置き換えを実行・検討する際に必要だと感じた情報としては、「RDBMSの運用コストやライセンス体系」が56.1%、「RDBMSの稼働に必要なシステム要件」が46.3%、「RDBMSの移行事例」が41.5%など、コストへの関心はやはり高いものの、特定の選択肢への偏りは見られなかった(図5)。組織はRDBMSに関するさまざまな情報を探しながらRDBMSの移行に取り組んでいる。
自由記述で「現状抱えている課題」を聞いたところ、「人材不足」「コスト」「運用」といった単語が並んだ。実際に組織が移行を実行あるいは検討した理由と似た事柄に加えて、人材不足が組織のRDBMS移行における課題となっている。従来叫ばれてきた国内組織のシステム運用における人材不足の課題はRDBMSでも例外ではなく、あらためて浮き彫りになった形だ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
製品資料
[NTTPCコミュニケーションズ株式会社] 「回線速度不足」だけが原因ではない? Web会議の遅延を解決する方法とは -
製品資料
[東京エレクトロン デバイス株式会社] 工場の可用性向上に重要な「7つの領域」と対策 OTセキュリティ強化の基礎知識 -
製品資料
[リコージャパン株式会社] 問い合わせ対応で本来の業務が進まない、総務や情シスの負担をどう減らす? -
製品資料
[リコージャパン株式会社] 自社データから高精度な回答を生成、簡単に生成AIチャットボットを構築する方法 -
技術文書・技術解説
[アトラシアン株式会社] IT運用や従業員サポートは生成AIでどう変わる? 使い方や導入の流れは?
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
全社標準Copilotに絶望? MS Copilotで問い合わせ6割減できた企業は何が違った
-
2
脱VMwareの前提が崩れる BroadcomのVDDK公開停止で確認すべき点
-
3
「Copilot」はなぜ放置される? “議事録要約止まり”を脱する処方箋
-
4
IT製品の導入に関するアンケート「サーバ&ストレージ」編
-
5
OpenAIが叫ぶ法規制の裏で 情シスが今すぐ固めるべきAI防衛策
-
6
AIエージェント導入を急ぐな 先行企業が「データ基盤」を優先する理由
-
7
ITエンジニア1265人調査 生成AIを使い込むほど「人の確認」が重い理由
-
8
高額GPUが遊んでいるのはなぜ? AIインフラを襲う根深い「データ待ち」問題
-
9
「企業内サーバ環境の利用実態」に関するアンケート
-
10
MS&ADグループの目指す「AX」の全貌 本山CDOが語る変革の本質
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
5回聞くだけじゃ足りない? トヨタ式「なぜなぜ分析」の正しい実践方法
-
2
JR西日本ITソリューションズが「監視業務の属人化」を解消した方法とは?
-
3
生成AIで文書活用を進めるには? 効率化と安全性をどう両立する
-
4
Windows PCとMacの選択制で生産性向上 LINEヤフーが実践する運用管理方法とは
-
5
インシデント対応工数を約3割削減、東京ガスの事例に学ぶ監視体制刷新のコツ
-
6
国税庁の次世代基幹システム「KSK2」稼働開始に向けて、対応すべき変更点とは?
-
7
「スクラム」と「カンバン」の違いとは? アジャイル型開発手法を徹底比較
-
8
AI時代に成功するための「ナレッジマネジメント」ベストプラクティス
-
9
「オンプレミス回帰」せざるを得ない“合理的な理由”
-
10
Microsoft 365を安全に運用 うっかりミスやサイバー攻撃に備えるデータ保護術
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー