ハイブリッドクラウドに移行するときの5つのポイント【後編】
ハイブリッドクラウドへの移行で「予想外にアプリが遅くなった」を避けるには
適切な移行計画を立てずにアプリケーションをハイブリッドクラウドに移行させると、コストの増大など想定外の事態を招くリスクがある。ハイブリッドクラウドの移行計画を成功させるためのポイントを説明する。
オンプレミスインフラからハイブリッドクラウド(オンプレミスインフラとクラウドサービスのインフラの組み合わせ)に移行するときは、適切な移行計画を立てる必要がある。前編「ハイブリッドクラウド移行で最初に検討すべきこと 『そもそも移行できるのか』」に引き続き、ハイブリッドクラウドへの移行戦略を立てる際のポイントを3つ説明する。
3.ストレージの容量とコストを見落とさない
ハイブリッドクラウドに移行する際は、ストレージ容量も重要な検討事項になる。クラウドストレージの利用料金はデータ量の増加と同時にゆっくりと増えていくので、注意していないと気付かないことがある。
4.ネットワークインフラを確認して「遅延」の原因を確認する
企業がアプリケーションの一部をクラウドサービスに移行させると、オンプレミスインフラとクラウドサービスのインフラの間でデータのやりとりが発生し、アプリケーションの応答に遅延が生じる可能性がある。このような遅延は、カスタマーエクスペリエンス(CX:顧客経験価値)に影響することがある。
ネットワークは、ハイブリッドクラウドでアプリケーションを正常に動作させるための“生命線”だ。複数のアプリケーションの構成要素間でネットワーク遅延が生じた場合、それを解決する必要がある。まずは、どこに遅延の原因があるかを確認する。原因はクラウドネットワークサービスではなく、自社のネットワークインフラにある可能性がある。
併せて読みたいお薦め記事
ハイブリッドクラウドのコスト管理
5.指標を追跡する
ハイブリッドクラウドへの移行が成功したかどうかを確認するための指標を決める。データの伝送速度やシステムの応答時間も有益ではあるが、オンプレミスインフラと比べてハイブリッドクラウドのコストが3~4倍になった場合、それらはほとんど意味がなくなる。企業の支出が多くなり過ぎると、ハイブリッドクラウドはROI(投資対効果)が小さくなり、その点から見ると失敗だと見なされる可能性がある。
さまざまな角度からデータを見ることで、ハイブリッドクラウド移行戦略を明確に把握する。ユーザーエクスペリエンス(UX:ユーザー経験価値)やヘルプデスクの稼働時間など、あらゆる点について考える。例えばハイブリッドクラウドへの移行によってコストがかさんでも、ヘルプデスクへの問い合わせが30%減った場合、全体のROIは良好になることが考えられる。
課題となるのは、異なるデータソースの比較だ。データソースの相互関係を示すのは難しい場合がある。こうした指標は、ハイブリッドクラウド戦略の進み具合や、アプリケーションの構成要素の適切なインフラを判断する上で重要だ。自社の事業内容やクラウドサービスの利用目的に合わせて、指標を調整しよう。
TechTarget発 先取りITトレンド
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
TechTarget発 先取りITトレンド
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
急増する「AIはこう言ってる」マン 判断を狂わせる「AI忖度」を防ぐには?
-
2
取手市がVDIと決別した理由 更改費用「4倍超」を約1.7倍に圧縮
-
3
「Excel至上主義」の終わらせ方 丸2日の手作業地獄から情シスと現場を救うには
-
4
221人調査で分かった「情シス最大のストレス」は?
-
5
「データストレージの活用方法」に関するアンケート
-
6
「AI時代の統合基盤・エンタープライズAI管理」に関するアンケート
-
7
自宅のWi-Fiが「遅い」「途切れる」本当の原因は? Dellが推奨する鉄則
-
8
本当に安いPCで十分か? “すぐ重くなる”を防ぐノートPC選びの絶対条件
-
9
100億円の「Linux更新」を回避 みずほ銀行が選んだ“おきて破り”のRHEL延命策
-
10
Claudeの不可視透かしに批判殺到 著作権消失や誤判定に潜む企業リスク
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
年収2000万「クラウドセキュリティのプロ」になれる資格とは
-
2
セキュリティソフトをすり抜ける標的型攻撃メール、不審メールの見破り方とは?
-
3
Windows Updateの通信集中で回線が逼迫、ネットワーク刷新事例に学ぶ解決策
-
4
財務を戦略的組織へ進化させるAI活用術、4つの主要な障壁と解消方法
-
5
「NAS」「SAN」「DAS」は何が違う? いまさら聞けないストレージの基礎
-
6
“あのファイル転送”で暗躍するノーウェアランサム
-
7
標的型攻撃メールを見破るには? サンプル文面を例に傾向を解説
-
8
商用利用の安全性を確保し大量のコンテンツを高速で生成する、AI活用の秘訣
-
9
マンガで解説、1日で生成AI環境を構築できるワークショップの中身とは?
-
10
Dark AIが台頭する時代の新発想、「より高度なAIで対抗する」具体的方法とは?
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー