サーバ仮想化は死なず
コンテナ時代でも進化を続けるサーバ仮想化、7つのトレンド
すっかり影が薄くなったサーバ仮想化だが、進化や改善が終わったわけではない。クラウドやコンテナといったイノベーションの中で生まれたサーバ仮想化のトレンドを紹介する。
クラウドやコンテナの誇大宣伝により、サーバ仮想化は終わったと思われているかもしれない。サーバ仮想化市場は成熟し切っていると思われるかもしれない。
サーバ仮想化市場は、新たな採用パターンに対応してパブリッククラウドプロバイダーやオープンソースプロジェクトから新しいイノベーションを受け入れている。
クラウド、コンテナ、インフラモダナイズの中で新たに実装されるアプローチを利用してサーバ仮想化も視野を広げ、新鮮な視点で検討しなければならない。新しいワークロード要件、拡大するイノベーションソースからの技術、新たなシナリオ、調達と消費の新モデルが検討要因になるだろう。
本稿では、サーバ仮想化において注目すべき7つのトレンドを紹介する。
コンテナ管理
コンテナを早期導入した企業にとって、コンテナ管理機能の有無が重要だった。ただし、コンテナとVMのコンバージェンスが増えるにつれて、既存の運用ツールやプロセスに影響が及ぶ可能性がある。
コンテナ管理への投資は、機能の重複やプロセスのサイロ化というリスクをもたらす。一方、コンテナとVMのコンバージェンスは可視性の向上、API主導の自動化、インフラ管理の標準化といったメリットがある。
コンテナと仮想マシンのコンバージェンス
ハイパーバイザーをベースとするサーバ仮想化では、機能拡張やインフラ要件のサポート能力が繰り返し実証されてきた。従来型仮想化プロバイダーも新興仮想化プロバイダーも、コンテナとの競争とイノベーションに対応するためにクラウドから着想を得た仮想化インフラを提供している。その例が「VMware vSphere 7」や「Red Hat OpenShift Virtualization」などだ。
コンバージド仮想化インフラは、ハイブリッドインフラソフトウェア、マルチクラウド、分散クラウド、エッジコンピューティング全体の一貫性を高める可能性を秘めている。Gartnerの予測によると、2021年に5%未満だったコンテナと仮想マシン(VM)のコンバージェンスが2026年までに75%以上で利用できるようになる可能性があるという。
クラウドホスト型サーバ仮想化
パブリッククラウドのIaaSがクラウドホスト型のサーバ仮想化を新たな規模に広げている。クラウドホスト型サーバ仮想化はハイパースケールのIaaSで運用される従来型のデプロイシナリオとは相反するアプローチであり、ハイパーバイザーがクラウドインフラサービスの統合セットの一部としてバンドルされる。
クラウドホスト型サーバ仮想化によって、ハイパースケールのIaaSプロバイダーにまたがって「ユーザー独自のハイパーバイザーを持ち込む/選ぶ」ことが可能になる。「VMware Cloud」や「Nutanix Cloud Platform」などがその例だ。
クラウドホスト型はホスト変更やリファクタリングの可能性がある特定セットのシナリオに適している。事業継続性/高可用性やデータセンター統合など、既存ワークロードの柔軟性とスケーラビリティを向上させるための選択肢を提供する。クラウド移行への入り口としての役割も果たすだろう。
エッジコンピューティング
エッジコンピューティングとは、情報が発生する場所または情報が利用される場所の近くで情報を処理する分散コンピューティングトポロジーだ。これを行うため、分散する各所にコンピューティングを移動する。これにより、中央データセンターとの接続やクラウドサービスが利用できなくなっても、リアルタイムの応答を必要とするアプリケーションのニーズを満たすことができる。
データ量が多過ぎるなど、前処理やフィルタリングなしに中央に送信するのが現実的ではない場合やネットワーク問題、データの常駐/主権、あるいは両者の組み合わせによってデータをエッジから移動できない場合もエッジコンピューティングが必要になる。
ハイパーコンバージドインフラ
HCI(ハイパーコンバージドインフラ)ソフトウェアはスケールアウトインフラの一形式で、インフラとIT運用の簡素化と標準化を目的に設計される。ハイパーバイザーを組み込み、ソフトウェアベースのストレージ仮想化を段階的に追加して、ネットワーク仮想化を組み込める「ビルディングブロック」方式のアプローチが提供される。ソフトウェアベースであることを前提とすると、HCIソフトウェアによってオンプレミスとオフプレミスにまたがる一貫性のあるハイブリッドソリューションが可能になる。
クラウドホスト型HCIソフトウェアは、クラウドに着想を得たサーバ仮想化と重なり合う部分がある。この傾向はHCIサプライヤーによるコンテナ管理への投資と並行して起きている。どちらも、MicrosoftやIBMなどの新しいソリューションとともに分散クラウドを導入する別のルートを生み出している。
仮想化ワークロード用ハードウェア支援
仮想化用のハードウェア支援にはさまざまな形式がある。最近はハイパースケールIaaSプロバイダー用のカスタムハードウェアを通じて進化している。
ハードウェア支援の仮想化によって、既存および新興のさまざまなサーバワークロードをサポートする共有コンピューティングリソースのプールが提供される。AI向けのパフォーマンス向上はニーズが高い。例としては、「AWS Nitro System」をはじめIntel、NVIDIA、Pensandoなどが提供している。
使用量ベースのハードウェア
ハードウェアサプライヤーは、クラウド移行に対応するためにサブスクリプションライセンスや使用量ベースの形式でクラウドに似たサービスを導入している。クラウドホスト型も使用量ベースも、将来のインフラ費用を設備投資から運用支出に切り替える能力を向上させる。例として「HPE GreenLake」や「Dell APEX」などがある。
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Computer Weekly日本語版
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