サイバー攻撃への回答となるか
液浸冷却GPUサーバを“現場”に置く イオレとWOODMANが閉域エッジ基盤を実証
イオレとWOODMANは、外部ネットワークとの接続を制限した「閉域エッジ基盤」の概念実証(PoC)を実施する。液浸冷却システムとGPUサーバで省スペース化を図り、現場への設置条件を探る。
企業のサイバーセキュリティ対策は、攻撃者の侵入を防ぐだけでなく、侵入された後も重要業務を継続できる仕組みづくりへ重点を広げる必要がある。
従来のセキュリティ対策では、ファイアウォールや認証、脆弱(ぜいじゃく)性管理などを通じて侵入リスクを下げることが重視されてきた。しかし、外部接続機器の脆弱性や委託先の保守用接続など、攻撃者が侵入する経路は多様化している。対策を重ねても、侵入リスクをゼロにすることは難しい。
そこで重要になるのが、被害の拡大を抑えながら業務を継続して、必要な機能を早期に復旧できる構成だ。システム全体が停止することを前提に、どの業務なら継続できるのかを具体的に設計することが、企業の事業継続計画(BCP)における新たな課題になっている。
省スペースのGPUサーバで閉域エッジ基盤を構築
こうした課題に、イオレとWOODMANは2026年10月29日、「閉域エッジ基盤」の技術的な実現可能性などを検証する概念実証(PoC)の実施を発表した。病院や製造、物流などを対象に、参加事業者とセキュリティパートナーの募集を開始した。
閉域エッジ基盤は、インターネットなど外部ネットワークとの接続を必要な経路に制限し、現場の近くに計算基盤を設置して運用する仕組みだ。外部との接続を限定することで侵入経路を減らし、不正アクセスが発生した場合の影響範囲を抑えることを狙う。また、外部サービスや中核システムが停止した場合にも、必要な処理やデータを現場で扱える構成を検証する。
PoCでは、イオレが企画と運営を担い、WOODMANが液浸冷却ソリューション「IMMERSIA EDGE」(イマーシア・エッジ)とGPUサーバを提供する。液浸冷却は、サーバを電気を通さない液体に浸して冷却する方式で、GPUサーバの発熱への対応や、空調・設置スペースに制約がある現場への設置条件を検証する。
具体的には、閉域環境で完結できる業務とデータの範囲、外部接続や中核システムの停止を想定した業務継続・復旧の手順と所要時間、接続経路や認証・権限設計による影響範囲の限定、保守・運用コスト、AI処理に必要な性能などを確認する予定だ。
イオレは、PoCを通じて、実際の導入に必要なシステム構成や運用体制、コスト、導入期間などを整理する。さらに、認証・権限管理や脆弱性管理、監視、バックアップ・復旧などを組み合わせ、業種や利用環境に応じて導入できる標準モデルの確立を目指す。検証結果は、参加事業者の同意を得た範囲で公表する予定だ。
参加事業者は、病院や製造、物流などの分野を対象とし、対象業務の選定から閉域エッジ基盤の構成設計、検証環境での運用・評価まで共同で進める。実施時期は準備が整った事業者から順次とする。また、イオレはセキュリティ診断、脆弱性管理、認証・権限設計、監視・インシデント対応、バックアップ・復旧などに専門性を持つ企業も募集する。参加や協業に関する相談は、イオレの問い合わせ窓口で受け付けている。
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本記事は制作段階でChatGPT等の生成系AIサービスを利用していますが、文責は編集部に帰属します。
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