Windows XPのサポート終了に備える
本当に便利な「Windows XP移行ツール」、ユーザー絶賛の製品は?
Windows XPのサポート終了が間近に迫り、現在、IT管理者はPCの移行に奮闘している。その計画目標を達成するための手段の1つが「Windows XP移行ツール」だ。ユーザーが支持する代表的な製品を紹介する。
「Windows XP」のサポート終了日が2014年4月9日(日本時間)に迫っている。「Windows XP移行ツール」は、同OSを搭載したPCの移行に奮闘するIT管理者が、自分たちの計画目標を達成するための手段の1つである。
米Symantec、米Microsoft、スイスのKaseyaをはじめとする、多くのベンダーがWindows XPからの移行に役立つエンドポイント(端末)管理製品を提供している。そんな中、多くの処理を一括で自動化できる、米Dell Software(以下、Dell)のアップグレードされた製品が注目を集めている。
Dellが機能強化した「Dell KACE K2000導入アプライアンス」(以下、KACE K2000)のバージョン3.6には、マルチキャスト機能とタスクエンジン機能が搭載されている。マルチキャストは、同一のイメージデータを複数のWindowsのエンドポイントに同時に展開できる機能である。一方、タスクエンジンは、24時間365日のタスクを自動化することで、IT管理者がその場にいなくてもインストールやタスクを実行できるようにする機能だ。タスクの自動化は、移行処理中のダウンタイムと生産性の低下の軽減に役立つ。そのため、エンドユーザーも恩恵を享受できる。
マルチキャスト機能では、最大250台のPCに同時に展開可能だ。ただし、全ての環境で、これほどたくさんのデバイスをサポートできるわけではない。IT担当者は自社環境のネットワーク帯域幅を確認し、一度に処理できる台数を特定する必要がある。
「マルチキャストは、まさにDellに求められていた機能だった」と米Enterprise Management Associates(本社:米ボルダー)でリサーチ担当責任者を務めるスティーブ・ブラセン氏は話す。「競合製品に不足していたのはそこだった。そのため、Dell製品群の機能にはほとんど競合が存在しない」
MicrosoftによるWindows XPサポート終了が迫っているため、「Windows XP移行導入ツール」として行われた同製品への機能強化は、企業にとって大きな意味がある。
「Symantec Ghost Solution Suite」にはイメージング、企業向けデプロイメントおよびライフサイクルのエンドポイント管理製品が同梱されている。一方、「Microsoft System Center Configuration Manager」と「Kaseya Desktop Migration」では、システムの移行に伴う負荷を軽減する。
KACE K2000でPCの移行にかかる時間は短縮されるのか
KACE K2000を試用したIT担当者は、新機能によってPCの移行時間が短縮することを期待している。だが、全体でどの程度の時間短縮が見込めるのかについて明言を避けているIT担当者もいる。
「当社では、マルチキャスト機能を使用して、一度に30台のPCの移行を行っている」と米Salem Healthでデスクトップ管理者を務めるジョン・スコット氏は語る。Salem Healthは米オレゴンのウィラミットバレーでヘルスケアサービスを提供している。Salem Healthは4000台のエンドポイントを管理しており、Windows XPから新しいOSに移行する必要がある。同社では、患者の電子カルテにアクセスするために臨床スタッフが使用している、1500台のWindows XP端末のOS移行にKACE K2000を使用している。
Salem Healthでは、「Dell KACE K1000システム管理アプライアンス」(以下、KACE K1000)も使用している。KACE K1000は、ソフトウェアのインベントリとライセンスの管理だけでなく、各部門やグループで実行している各ソフトウェアパッケージを特定する目的にも使用している。また、KACE K2000を使用して、各デバイスにイメージデータと適切なソフトウェアを展開している。
米Mary Institute and St. Louis Country Day Schoolでシステムアナリストを務めるロン・ファルコフ氏は、タスクエンジン機能を検証した。米セントルイスを拠点とするこの私立学校は以前、KACEアプライアンスを使用してWindows XPから「Windows 7」へのOSアップグレードを行った。今度は「Windows 8.1」への移行を検討している。
KACE K2000のバージョン3.6について、ファルコフ氏は、タスクエンジン機能を使うことで、自分たち職員が夏の間、全学生の利用するノートPCをアップグレードする際に、「作業時間を少なくとも10~25%短縮できると考えている」と語る。同氏はまだマルチキャスト機能を活用していない。だが、学生の各種ノートPCに複数のイメージデータを展開する必要があるときには、マルチキャスト機能を使用する予定だ。
KACE K2000の機能強化によって、Windows XPからの移行時間は削減されるが、今後のバージョンではグループごとにアクセスできる機能を制限すべきだとスコット氏は指摘する。「例えば、イメージングの作業のみを担当する職員と、デスクトップの管理者権限を持っている職員は、別個のログインを使用できるのが望ましいだろう」と同氏は話す。
「当校には、テストイメージがたくさんある。自分が注意していないと、実環境にテストイメージが展開されることになりかねない」とスコット氏は説明する。
また、Dellは、同製品の使いやすさとカスタマイズ性を向上するため、今後1年の間にユーザーインタフェースをアップデートする計画だと述べている。
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