需要と供給のバランスが鍵
今どき給与アップにつながるIT認定資格とは?(1/2 ページ)
ベンダーが主導するIT認定資格の価値はこの7年間下落傾向にあったが、セキュリティ意識の高まりに伴い、再び注目を集めつつある。
オペレーティングシステム(OS)やデータベースなどの資格を必要としないスキルが重視される中、認定資格保持者の給与もここ数年のスランプを経てようやく上昇傾向に入った。
米調査会社Foote Partnersが全米2800社、20万件の求人情報を対象に実施した給与調査によると、認定資格のないスキルを持った人の給与は前年比で4%近く上昇したのに対し、認定資格保持者の給与は10%の上昇を見せた。調査対象の職種の3分の1はIT部門、残り3分の2はさまざまな事業部門に分散している。
同調査報告書はまた、多様なベンダーによって開発が進められている新技術にも目を向けた。「オープンシステムは別にしても、特定のプラットフォームへの傾注は、実際に求人市場に大きく影響するからだ」と、同社の共同創立者でアナリストのデビッド・フット氏は語る。
調査した378のIT認定資格保持者の給与は、平均で過去2年より高いレベルにあり、フット氏は「過去7年間の深く長いスランプをようやく脱した」としている。
「この状況は、認証資格系に対して、より多くの敬意が払われるようになったことを意味する」と同氏。「転職市場には、認定資格スキルとそうでないスキルに対して明らかに別の見方がある」
過去半年間に最も給与が上昇したのは、OSデータベース、そしてアプリケーション開発のスキルだ。
スキルを身に着けた人材に求められるのは、各種の技術アーキテクチャに対応する能力、IT部門が組織として持っているものと必要としているものは何か、さらに、それらを将来どうやって統合すべきかを理解する能力だ。
IT専門職として支払われる認定資格スキルの価値は、2007年までその他のスキルの価値を上回っていたが、その年、非認定資格スキルの価値がわずかに上昇し、逆に認定資格スキルの価値が下落した。
給与を引き上げるIT認定資格には、現在、国際的な非営利団体The Open GroupのOpen Group Master Architect(Open CA)、同じくProject Management Institute(PMI)の Program Management Professional(PMP)などがある。前出Footeの報告書によると、マルウェアのリバースエンジニアリングのGIAC(Global Information Assurance Certification)認定資格も最近注目を集めているという。
一般的に、給与の増加につながるIT認定資格には、「アーキテクチャ、セキュリティ、クラウドに関連するもの、システムに関する深い知識が要求されるもの、そして特定のプラットフォームやベンダーに特化したスキルの認定資格が含まれる」とフット氏は説明する。
たとえ需要の多い認定資格でも、給与水準がわずかに下がることがある。その資格の人気が下がったからではなく、人材供給が求人需要に追い付いたような場合だ。必ずしも認定資格が万能というわけではない。
需要の多いさまざまな認定資格スキルの中でリストのトップに挙がるのは、セキュリティだ。情報漏えい事件をめぐり、会社役員が個人的に訴訟を起こされるケースが増え、セキュリティが経営陣の大きな関心事になってきているからである。
例えば、CISSP-ISSMP(Certified Information Systems Security Professional-Information Systems Security Management Professional)認定資格の価値は、過去5カ月間に40%も上昇した。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
製品資料
[株式会社うるる] 「入札市場」攻略ガイド:効率的に落札するためのポイントを徹底解説 -
製品資料
[株式会社うるる] 入札情報に特化した「販路拡大」「効率化」のためのサポートツールとは? -
市場調査・トレンド
[株式会社うるる] 公共入札に成功する企業と失敗する企業の「5つの違い」 -
製品資料
[日本ビジネスシステムズ株式会社] 専門家が教える、Microsoft 365の「テナント統合/分離」を成功に導く秘訣 -
製品資料
[rakumo株式会社] Microsoft 365での情報埋没を防ぐ、社内ナレッジを資産化する情報ポータル活用
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
PHP脆弱性「PHP2Shell」で2260万件に影響 情シスの緊急チェックリスト
-
2
「Microsoft 365」が乗っ取られる MFAを破る“本物の画面”の恐怖
-
3
「テザリング依存」に潜む落とし穴 “遅いVPN”を解消するネット構築術
-
4
なぜ「Gemini 4 Argon」は出遅れたのか? Googleが狙う“逆転のシナリオ”
-
5
「Windows」の不要なファイルを安全に消して容量を空ける方法
-
6
「IT運用・情報システム業務」に関するアンケート
-
7
Claude利用8割のGMO、AI人材の評価軸が「トークン管理」に変わった
-
8
AI導入が失敗する“真犯人”は現場のマニュアル 7割が陥る「標準化」のわな
-
9
「Wi-Fi 7」経由でWindowsが乗っ取られる? 最高権限奪取の恐怖
-
10
被害額は過去最高額 それでも「サイバー犯罪者が捕まらない」3つの理由
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
AI駆動攻撃にどう対抗する? 超速の攻撃からエンドポイントを保護する方法
-
2
2026年のサイバーセキュリティには何が必要か? 最新データに学ぶ傾向と対策
-
3
経験豊富な即戦力人材に直接アプローチできる、「攻めの採用」への転換術
-
4
「IT史に名を残すシステム障害」8選
-
5
最速72分でデータが流出? 最新の脅威トレンドや侵入手法から分かった防衛策
-
6
不審メールの経路や見せ方に変化? 2026年夏の3事例から見えた動向と対処方法
-
7
AI駆動開発のスピードと安全性を両立 「品質・セキュリティ管理」の実践ガイド
-
8
HDDを使わない「SSDオンリー」が無謀なのはなぜ?
-
9
「標的型攻撃メール」事例・サンプル集
-
10
Microsoft 365のメールセキュリティ、3つの“死角”と追加で検討すべき対策とは
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー