Chromeなど主要Webブラウザで利用可能
いまさら聞けない「WebRTC」とは? Web会議に不可欠な基礎技術
Webブラウザを使ったコミュニケーションツールを実現する上で、重要な役割を果たしている技術が「WebRTC」。どのような技術であり、どのようなメリットをもたらすのか。
「WebRTC」(Web Real-Time Communication)は、Web会議をはじめとするデジタルコミュニケーションを支える基本的なオープンソース技術だ。WebRTCによって、エンドユーザーは特別なソフトウェアをインストールする必要なく、Webブラウザでリアルタイムの音声とビデオを使ったコミュニケーションができるようになる。WebRTCは「Google Chrome」をはじめとする主要なWebブラウザに標準で実装されている。
WebRTCはどのように使われているか
WebRTCは、Webブラウザにリアルタイムコミュニケーション(RTC)機能を簡単に導入できる手段だ。もともとオープンソースプロジェクトとして開発が進められてきたため、開発者はソースコードを自由に閲覧できる。
応用性が広いこともWebRTCのメリットだ。ソフトウェア開発企業はWebRTCを利用することで、少ない投資で教育、ヘルスケア、ゲームなどさまざまな分野のサービスを立ち上げることができる。
企業はWebRTCを具体的にどのように使っているのだろうか。CPaaS(Communications Platform as a Service)ベンダーは、コールセンターとビデオ通話という2つの市場向けのサービスに、WebRTCを利用している。
コンタクトセンターのクラウドへの移行に伴い、CPaaSベンダーは自社サービスにWebRTCを組み込み始めた。WebRTCによってコミュニケーションツールがスタンドアロンアプリケーションとして動作するのではなく、Webブラウザで動作するようにしている。エンドユーザーからの通話は、PSTN(公衆交換電話網)を介してコールセンターに転送し、WebRTCを経由してコールセンターのWebアプリケーションに送る。
CPaaSベンダーはWebRTCを使って、より多様なコミュニケーションの実現を支援できる。ユーザーインタフェースの簡略化によってWebRTCの複雑さを覆い隠し、その導入を容易にすることで、WebRTCの利用を推進している。
特別な要件を持つ市場や業種
複数のコミュニケーション手段を組み合わせた「ユニファイドコミュニケーション」(UC)は、WebRTCの利用によって大きく進化しつつある分野だ。WebRTCが登場する前は、ベンダーがVoIP(Voice over IP)やWeb会議用のアプリケーションを開発するには、独自のシステムを構築する必要があり、そのためには大規模な投資が必要だった。WebRTCはこうした投資の多くを不要にし、参入障壁を軽減する。そのためベンダーは、より多様なUCアプリケーションを開発し、提供できるようになった。
人事や面接向けのサービスにも、WebRTCが組み込まれていることがある。リモート採用面接用の一部のアプリケーションは、非同期での採用面接機能を備える。求職者が回答をビデオで録画し、これを人か機械が後でチェックする仕組みだ。これにより求人企業は選考を迅速化できる。単純にWeb会議機能を使った採用面接も可能だ。
業界は2011年にWebRTCが提供開始されて以来、この技術がコミュニケーションに果たす役割を理解してきた。ユーザー企業とベンダーは、「WebRTCをどのように展開するか」「WebRTCが社内のコミュニケーションの在り方をどのように変えるか」を模索している。
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