「AI」と「IoT」の相乗効果【後編】
「AIoT」で競合に差をつける小売業や自動車メーカー 成果を出すポイントは?
AI技術とIoTを組み合わせる「AIoT」が今後急速に広がる可能性がある。小売りや自動車業界の取り組みを参考にして、成果を出すポイント考えてみよう。
各業界で「IoT」(モノのインターネット)と「AI」(人工知能)技術を組み合わせる「AIoT」(Artificial Intelligence of Things)を使った取り組みが進んでいる。製造業の取り組みを紹介した前編「AI×IoTの融合技術『AIoT』とは? 製造業も成果を上げるその仕組み」に続き、本稿は小売業界や自動車業界の取り組みと、AIoT活用を成功させる秘訣(ひけつ)を紹介する。
小売業のAIoT:顧客行動を購入量増加につなげる
小売業のある会社は、AIoTを用いて顧客に関する洞察を得て、売り上げを伸ばしている。この会社はモバイル端末のユーザーの行動追跡と、店舗のIoT機器を組み合わせ、店舗を訪れた顧客に合わせた販売施策を提供している。これは客足の増加を後押しするだけではない。顧客が店舗内を見て回りやすくなるとともに、より多くの情報を得られるようにもなる。最終的には顧客がより多くの商品を購入することにつながる。
自動車業界のAIoT:データを生かして故障を事前に食い止める
ある自動車会社はAIoTを利用して、部品の故障や摩耗を予測するシステムを運用している。このシステムは、リコールの情報や保証書に加え、米国運輸省道路交通安全局やソーシャルメディアのデータなどを用いて、交換の必要性が高い部品を可視化する。これによって、部品が故障する前に無料の整備点検を顧客に提供できる。その結果、顧客が部品の故障に起因する問題に見舞われることが減り、自動車の信頼性に対する評価を維持できるようになる。
AIoT活用に向けた計画
企業がAIoTを生かすには、2つの手順を意識するとよい。まず、AIチームとIoTチームを統合する必要がある。ソフトウェアを担当するAIチームの技術者はIoTチームと足並みをそろえて取り組み、ソフトウェアがIoT機器の潜在能力を最大限に引き出せるように工夫することが重要になる。同様に、IoT機器を担当するIoTチームは、AIチームのニーズに適したインフラを確実に構築する必要がある。
次に、重点を監視から予測に移さなければならない。これまでIoTは、主にIoT機器の状態を監視するために使用されてきた。AIoTを活用する場合は、その重点を機器の動作の変化やメンテナンスの必要性を予測することに移す必要がある。そうすることで、AIoTを用いてニーズを先取りしたり、運用効率を高めたりできるようになり、それが最終的にはビジネス全体の競争力を向上させることにつながる。
TechTarget発 先取りITトレンド
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
TechTarget発 先取りITトレンド
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
製品資料
[キヤノンマーケティングジャパン株式会社] マンガで学ぶXDR/MDRのメリット、中小企業のセキュリティ強化になぜ有効か? -
市場調査・トレンド
[キヤノンマーケティングジャパン株式会社] 有識者が語る、中堅中小企業に求められる最新のサイバーセキュリティ対策とは -
製品資料
[キヤノンマーケティングジャパン株式会社] マンガで解説:情シスの負担を減らす「MDRサービスのインシデント対応」の中身 -
市場調査・トレンド
[SANS Training Japan 合同会社] “知識”では守れない AI時代に問われる実戦力の身に付け方 -
製品資料
[株式会社イトーキ] 会議室不足を解決する「AI×データ」活用術
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
半数がブルーカラー転向を視野に? ベテランエンジニアを追い込む“54歳の壁”
-
2
「Copilot」はなぜ放置される? “議事録要約止まり”を脱する処方箋
-
3
年収が増えても幸せになれない 給与増でエンジニアが直面する「幸福度の壁」
-
4
Microsoft 365移行で露呈した標準機能の限界 地方銀行は上長承認や「脱PPAP」をどう実現?
-
5
IT製品の導入に関するアンケート「セキュリティ」編
-
6
「また同じ説明か」 消費者の半数が離脱するAIチャットbotの“記憶喪失”
-
7
Googleの業務向けAIエージェント「Gemini Agent」が登場 しかし課題は山積み
-
8
SAPやOracleが警戒する「ERPの土管化」 汎用AIとの主導権争いが激化
-
9
「Windows」の不要なファイルを安全に消して容量を空ける方法
-
10
Microsoft 365導入後も稟議は「Excelをメールで回覧」 承認が止まる理由
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
AI駆動攻撃にどう対抗する? 超速の攻撃からエンドポイントを保護する方法
-
2
Microsoft 365のメールセキュリティ、3つの“死角”と追加で検討すべき対策とは
-
3
最速72分でデータが流出? 最新の脅威トレンドや侵入手法から分かった防衛策
-
4
「IT史に名を残すシステム障害」8選
-
5
2026年のサイバーセキュリティには何が必要か? 最新データに学ぶ傾向と対策
-
6
不審メールの経路や見せ方に変化? 2026年夏の3事例から見えた動向と対処方法
-
7
SASE選定は「見極め力」で大きな差――本当に必要な製品を選ぶための6つの視点
-
8
マンガで学ぶXDR/MDRのメリット、中小企業のセキュリティ強化になぜ有効か?
-
9
脱VMwareに成功した企業は何をどう実践した? 事例に学ぶ戦略立案&実装のコツ
-
10
自社データから高精度な回答を生成、簡単に生成AIチャットボットを構築する方法
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー