クラウドはIT戦略ではなくビジネス戦略 企業を成長させる活用法とは89%の企業に勝手クラウドの存在が?

企業のクラウド戦略は事業部門の成長をも左右する。Gartnerで研究主任を務めるダリル・プラマー氏が、優れたクラウド戦略を立案する必要性と、計画段階で避けるべきミスについて語った。

2018年12月28日 05時00分 公開
[Mekhala RoyTechTarget]

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 クラウドの利用は、デジタル企業に多くの機会をもたらし、事業の成長と拡大を可能にする。

 『Gartner Symposium/ITxpo 2018』に登壇したプラマー氏は、次のように語った。「企業のIT機能と事業を強化できるかどうかは、クラウドへの力の入れ方に左右される。連携するベンダーが拡大や成長の準備を整えているかどうかを判断することも重要になる」

 プラマー氏はクラウドコンピューティングが単なるテクノロジーではなく、サービスモデルであることを再認識するよう促した。「クラウドは事業に柔軟性をもたらす。テクノロジーの運用についてそれほど考えずして価値を創造できる」

 「期待する成果をもたらすサービスモデルに移行する必要がある。必ずしもテクノロジーに頼る必要はない」(プラマー氏)

 プラマー氏は企業クラウド戦略を、絶えず更新を繰り返すドキュメントだと説明した。このドキュメントには、企業のクラウドに対する簡潔な見解と、クラウドの企業での役割を盛り込む。クラウド導入の方針を示したり、ベンダーの選定方法についての判断に役立てたりするものではない。企業クラウド戦略は、クラウドに関する企業の考え方や長期的な計画の指針となるドキュメントだと同氏は話した。

 企業が作り上げる事業戦略とその成果が、企業クラウド戦略の原動力になるとプラマー氏は強調する。「クラウド戦略は、企業の事業部門とIT部門が協力する取り組みとして構築するものだ。事業部門の業務を考慮していなければ、結局はやり直しになる」(プラマー氏)

クラウド戦略の策定時に避けるべきミス

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