Chrome OS搭載のChromebookは退屈な端末
勘違いから学んだ、Googleの「Chrome OS」と「Chromium OS」の違い
Webブラウザの「Chrome」と「Chromium」、OSである「Chrome OS」と「Chromium OS」。これらは何が違うのか。筆者の勘違いを基に、これらをあらためて整理してみた。
米Googleの新しいChrome OSを搭載するノートPC「Chromebook」で利用できるHTML5クライアントをめぐり、さまざまなうわさが飛び交う中、うれしいことに私もChromebookを1台入手できた。そして私は、このChromebook「Samsung Series 5」についてレビュー記事(英語)を書いた。その記事で私はこのChromebook上で動作するOSのことを間違って「Chromium」と呼んでしまっていたのだが、親切にも何人かの読者の方々がコメント欄ではなくメールで私にこの間違いを指摘してくれた。そこで私は今回学んだことを皆さんとも共有したいと考えた。
Googleが提供するWebブラウザとOSには、関連性のある4つの名称がある。Webブラウザの名称である「Chrome」と「Chromium」、オペレーティングシステム(OS)の名称である「Chrome OS」と「Chromium OS」だ。WebブラウザもOSも、Chromiumの方がオープンソース版であり、Chromeがその商用版だ。
ChromeブラウザとChromiumブラウザ
ChromeとChromiumはどちらも無料でダウンロードできるHTML5対応のブラウザだ。これらのHTML5対応ブラウザを使えば、EricomのRDPクライアント「AccessNow」や「Spark View」といったデスクトップ仮想化クライアントもチェックできる。Spark Viewは「Asp.Net Mvc」やCastle Projectの「MonoRail」などのフレームワーク向けのビューエンジンだ。米Citrixも現在、仮想化クライアントのHTML5版を開発中だ。
機能はどちらのブラウザも似通っているが、Webアプリのオンラインマーケット「Chrome Web Store」はChromeユーザーにしか利用できず、オープンソース版であるChromiumのユーザーは利用できない。さらにChromiumにはPDFリーダーとAdobe Flash Playerも含まれていない。どちらもユーザーが自分で追加することは可能だ。ただしPDFとFlashはオープンソースではないため、これらのリーダーはデフォルトでは提供されない。
Chrome OSとChromium OS
Chrome OSとChromium OSの違いは、ブラウザの場合と同様、商用版かオープンソース版かの違いだ。Chrome OSは同OSを搭載する端末を購入しなければ入手できないが、Chromium OSは無償でダウンロードでき、ソースコードからコンパイルすることもできる。
機能面では通常、Chromium OSの方がChrome OSよりも後れているが、Googleは時折、Chrome OSベースの技術をChromium OSに追加している。例えば、ローカルまたはネットワーク接続のプリンタを使わずに(どちらのOSもこうした印刷機能はサポートしていない)クラウド経由で文書を印刷できるようにするための「Google Cloud Print」機能は、Chrome OSに追加された約半年後にChromium OSに追加されている。
追加情報
私が1つ気になっているのは、新しいChromebook端末のことを「Cr-48」と呼んでいる人たちがいることだ。Cr-48というのは、Googleと同社の一部のパートナー企業がChrome OSのテストプラットフォームとしてβテスト用に配布したChromebookの名称だ。もし誰かが「新しいCr-48」について話をしているようなら、それはオークションサイトで中古を高く買わされたのか、あるいは単に新しい端末のことを古い名称で呼んでいるかのどちらかだろう。
なお、もし読者の皆さんの中にもChromebookを手に入れられた方がいるようなら、この端末に関するフィードバックをお聞かせ願いたい。私の最初の感想は、「この端末は退屈であり、デスクトップ仮想化という点ではシンクライアントと何ら変わらない」というものだった。だがその後、各種HTML5クライアントの動作を確認し、私はこの考えを少し改めた。もっとも私の考えは依然、「わざわざ500ドルのネットブックを買わずとも、その程度のことはHTML5ブラウザで実現できる」というものだ。
本稿筆者のゲイブ・クヌース氏は独立系の業界アナリストであり、ブロガーであり、BrianMadden.comの「もう一方の人」として世界中の読者に知られている。同氏は12年以上前からアプリケーション配信の分野を専門としており、この業界が初期のターミナルサービスの時代から、今日のアプリケーションとデスクトップの仮想化の世界へと進化するのを見届けてきた。同氏の関心は実用的で現実世界に則した技術に向けられており、大げさな宣伝には惑わされず、今日の企業環境に有用なソリューションを追求することを信条としている。
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