Citrixによるプライベートクラウド構築6のステップ【前編】
Citrixのプライベートクラウドを支える3つの技術
仮想化からクラウドまで、技術や製品をフルスタックで提供するCitrix。前編では、ハイパーバイザー、アプリケーションデリバリーコントローラー、アプリケーション配信の3つを紹介する。
クラウドベンダーの中でも、柔軟かつスケーラブルなエンタープライズ対応のクラウドオプションをフルスタックで提供できるところはごく一部だ。米Citrix Systemsのクラウド製品は、企業がクラウドでインフラを構築し、エンドユーザーに提供することを可能にする。
IT管理者は、Citrixのクラウドスイートに含まれる製品を使って、ハイパーバイザー、デスクトップ配信、アイデンティティーフェデレーション、ユーザープロファイルを管理できる。Citrix製品でプライベートクラウドを構築する1つのメリットは、全てのコンポーネントを仮想インスタンスとして展開できることにある。これは、データセンターかホスティング施設のハードウェアを使った動的な仮想環境で、全てのコンポーネントを作成、運用できるということだ。
ステップ1:ハイパーバイザーの構成
プライベートサーバとホステッドサーバのどちらを使う場合でも、クラウドを構築するには仮想環境を作成しなければならない。そのためには、ハードウェアを購入し、Citrixのハイパーバイザー「XenServer」をインストールすればよい。XenServerの主要な機能は以下の通りだ。
高可用性
サーバプーリングによってワークロード処理の冗長性が確保されており、障害が発生すると仮想マシン(VM)が自動的にホスト間で移行される。
ストレージサポート
XenServerはさまざまなストレージデバイスをサポートしており、これらのデバイスをGUIやコマンドラインで直接管理できるようになっている。
VMのプロビジョニング
管理者は、ピーク使用時に新しいVMが必要になった場合、迅速に配備できる。また、プロビジョニングサーバを利用してVMイメージを管理することもできる。
XenServerにはこれらの他にも、導入環境によっては利用できる機能が幾つかある。なお、XenServerをインストールして運用するときは、新しく作成するイメージのためにストレージを割り当てる必要がある。
ステップ2:アプライアンスによるエントリーポイントの構成
ソフトウェアベースの仮想アプライアンスまたはハードウェアアプライアンスとして提供されるCitrixの「NetScaler」が、負荷分散やアプリケーションファイアウォール、あるいはエントリーポイントのセキュリティ確保のために使われる(関連記事:L7スイッチとも連携可能なWAF「Citrix NetScaler Application Firewall」)。物理アプライアンスと仮想アプライアンスのどちらを選択するかは、トラフィックスループットの要件や、追加ハードウェアコンポーネントの必要性を考慮して決定される。
クラウド環境へのアクセスは安全に行われなければならないため、強固なゲートウェイも必要になる。NetScalerアプライアンスを使えば、ユーザーの接続を扱える負荷分散サーバを作成できる。
クラウド環境では、複数サイト全体にわたって高可用性を確保することも必要だ。NetScalerは、広域負荷分散(GSLB:Global Server Load Balancing)によってこれを実現する。地理的に分散したサイト間でトラフィック転送が行えるこの機能により、堅固で安定したクラウドインフラを構築できる。
ステップ3:アプリケーションの配信
ハイパーバイザーとエントリーポイントを構成したら、アプリケーションを集中管理し、クラウドから配信するためのエンジンが必要になる。Citrixの「XenApp 6.5」は、アプリケーションをエンドユーザーに配信する堅固なアプリケーションだ。XenAppは、Windows Server 2008 R2(64ビット)の物理または仮想インスタンスにインストールしてすぐに使える。アプリケーションをインストールし、それらを相互に隔離し、ユーザーアクセスをActive Directory(AD)で管理することで、それらのアプリケーションのクラウドでのシームレスな利用を可能にできる。
ユーザーアクセスはXenAppの「Web Interface」によって管理される。NetScalerにインストールされたWeb Interfaceのインスタンス上で、あるいはXenAppマシン上で直接、認証が行われる。ユーザーは、クラウドへの入り口となるポータルにログインする際に、AD資格情報を入力する。これにより、自身が属するセキュリティグループに基づいて、特定のアプリケーションサブセットへのアクセスを許可される。ユーザーは、インターネットに接続できれば、どこでも、どんな端末からでもこのポータルにアクセスできる。
後編では、デスクトップ配信技術やクラウド運用管理の技術を3つのステップで紹介する。
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Citrixによるプライベートクラウド構築6のステップ
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