Windows Server 8 βの新機能
Windows Server 8 βのHyper-V 3.0とMetro UI
2月29日にリリースされたWindows Server 8 β。以前の記事で紹介した新機能に加え、Microsoftが競争力の強化ポイントとして考えているHyper-V 3.0やMetoro UI、Server Coreについて解説する。
米Microsoftは2012年2月29日、長らく待たれていた「Windows Server 8」のβ版をリリースした(関連記事:さらに進化した「Windows Server 8 β」注目の新機能)。また、同日にWindows 8 Consumer Previewの提供も開始し、例年にはない“うるう日”を無駄なく活用した。
Windows Server 8のβ版には、2011年9月にリリースされたDeveloper Preview版から、さらに数十の新機能や機能強化が組み込まれている。主なものとしては、ルーチンの管理タスクを支援する新しいMetroスタイルのユーザーインタフェース(UI)、新しいインストールオプション、ReFS(Resilient File System)の機能強化、Hyper-V仮想マシンがサポートするメモリおよび仮想HDDの容量拡大が挙げられる。
特に仮想マシンのメモリおよび仮想HDDのサイズ増は、Windows Server 8の競争力強化に役立つと同社は考えているようだ。
Microsoftのジェネラルマネジャー、クリス・フィリップ氏は、「仮想マシン1台当たりでサポートされるメモリが512Gバイトから1Tバイトになったのは大きい。これで、他の主要なハイパーバイザーと肩を並べることができる。さらに、仮想ディスクのサイズも16Tバイトから64Tバイトに引き上げられたことで、実際は他のハイパーバイザーを超えていると思う」と話す(関連記事:拡張型仮想スイッチの改善に期待、Hyper-V 3.0の新機能)。
著名なWindows関連のコンサルタントでIT関連書籍の著作者でもあるマーク・ミナシ氏は、「Microsoftのこの機能強化の狙いはただ1つ。有力なIT担当役員との商談に臨む際に、VMwareと同じ土俵に立つことだ。仮想マシンで使用するメモリと仮想ディスクのサイズが増えれば、VMware偏重のユーザーが抱く、Hyper-Vのマイナス要素をまた1つつぶせる」と分析する。さらに同氏は「Hyper-Vでサポートされるコア数が増えるとよいと思う。現在はたしか64ビットのみだが」と注文を付けた。
新機能としては他に、Hyper-Vの役割がある。β版には、ハードウェアを仮想化して複数のOSをそれぞれに専用の仮想マシンで同時に実行できる新しい仮想化技術が組み込まれているが、Hyper-Vの役割を使うと、この技術のみを使用して仮想化環境を作成し、管理できる。
管理作業を支援する新しいMetroスタイルのUIも搭載された。例えば、このUIから管理ツールを探して起動する、よく使用するプログラムのショートカットを作成する、システム特権が必要なアプリケーションを実行するなど、ルーチンワークに役立つという話だ(関連記事:ARM版Windows 8で見えてきたMetroの実態)。
また、Metroスタイルのリモートデスクトップが導入されている。これは、タッチ主導のリモートデスクトップクライアントとして利用でき、Windows 8クライアントからのリモートリソースへのアクセスが容易になる。
さらにWindows Server 8では、Server Coreインストールオプションが用意され、グラフィカルUIを使用してServer Coreをインストールできるようになった。Server Coreオプションを選べば、占有するディスク領域も攻撃対象領域も縮小できる。
Windows Server 8ではクラスタリング機能も強化されており、例えばファイバーチャネルによるゲストクラスタリングなど、幾つか新たなHyper-Vシナリオに対応できるようになった。
また、クラスタ対応の自己更新モードも追加された。このモードでは、クラスタ対応の更新機能を更新対象のフェイルオーバークラスタのワークロードとして構成できる他、さらに詳細な更新スケジュールの設定が可能だ。
サーバメッセージブロック(SMB)2.2プロトコルのサポートも追加され、SANを使用せずに仮想マシンで共有ストレージを使用できる手段が増えた。
「従来ローカルで実行していたアプリケーションのシャドウコピー機能を提供できるVSSインフラストラクチャを導入している。さらに、これを拡張してSMBファイル共有にも使えるようにした。誰もが知っているVSSインフラストラクチャとWindows Server 8が完全に統合されるように、あらゆるアプリケーションバックアップベンダーと協力して取り組んでいる」とフィリップ氏は説明する。
また、VoIPがリモートデスクトップサービスに統合された。VoIPベースのアプリケーションとRemoteFXを連係して、VDIデスクトップでのAVカンファレンスのエクスペリエンスを向上できるだろう。
Windows Server 8βは、「Windows Server "8" Beta のダウンロード」でダウンロードできる。
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