「ユーザー情報を追跡せず」で安心感
匿名検索エンジン「DuckDuckGo」の利用急増――理由は“PRISM騒動”
米国家安全保障局(NSA)がIT企業にユーザーデータの開示を要請していたことが暴露されたのを受けて、ユーザーの行動を追跡しない検索エンジン「DuckDuckGo」の人気が一気に高まっている。
米国家安全保障局(NSA)による極秘情報収集プログラム「PRISM」を告発したエドワード・スノーデン氏が、プログラムに協力した企業として名指しした大手IT企業には、米Googleも含まれた(参考記事:監視活動「PRISM」を暴露したPowerPoint資料に書かれていたこと)。
この告発以降、ユーザーを追跡しない検索エンジンとして知られるDuckDuckGoの利用者は3倍に急増している。
英Telegraph紙によれば、DuckDuckGoの1日当たりの検索数はサイト設立から4年間で100万件に到達したが、今回、PRISMをめぐるスキャンダルが明るみに出てから8日間で300万件に達したという。
Apple、Facebookも反論
DuckDuckGoのガブリエル・ワインバーグCEOは最近、米国の幾つかのテレビ番組に出演し、「ユーザーの検索情報の追跡や分析は行わない」との同社の方針について語っている。
一方、Googleの最高法務責任者であるデビッド・ドラモンド氏は、「GoogleがNSAと共謀している」との疑いを否定し、データの極秘収集を規制する措置を講じるよう各国政府にあらためて呼び掛けている。
英Guardian紙によれば、Googleは政府から受ける極秘のデータ開示要請に関して、もっと多くの情報を一般に開示できるよう今後も政府への働き掛けを行う方針という。
さらに同紙によると、ドラモンド氏は、「世界中のユーザーが再び安心してインターネットを使えるようになるためには、政府がデータの極秘収集に関する規制を成文化する必要がある」との考えだという。
米Microsoft、米Facebook、米Apple、米Yahoo!はそれぞれ2013年6月中旬、「PRISMプログラムの一環でNSAに自社システムへの直接アクセスを認めた」と報じられたことへの反論として、米関係当局から受け取ったデータ開示要請の件数を公表している。
Googleのドラモンド氏は、「NSAに自社サーバへのアクセスは認めておらず、PRISMプログラムについてはスノーデン氏による暴露があるまで知らなかった」とする同社の立場もあらためて示した。
「今こそ、各国政府が力を合わせ、データの極秘収集をめぐる規則を定めるべきだ」と同氏はGuardian紙の取材に応じ、語っている。
「これが米国政府だけでなく、欧州やその他各国政府の問題でもあることを忘れてはならない。ユーザーデータの収集に関し、政府の権限を強めるような法律が成立しないか、われわれ皆で厳しく監視することが極めて重要だ」とドラモンド氏は語る。
スノーデン氏にPRISMプログラムへの関与を名指しで指摘されたIT企業はいずれも、「国家安全保障書簡(National Security Letter)を通じてユーザー情報へのアクセスを極秘に要請された件数」の公開が許されていないことに不満を訴えている。
Yahoo!のマリッサ・メイヤーCEOはブログ投稿で、「この問題に対する姿勢を再考するよう連邦政府に促す」と述べている。
「他の全ての企業と同様、現時点では、Yahoo!もFISA(米国の外国諜報活動監視法)に基づく要請件数を公表することは法律で禁じられている。そうした数字は機密扱いだからだ」とメイヤー氏は説明する。
さらにYahoo!は、同社としては初めて、世界の法執行機関による要請について、“Transparency Report”と呼ばれる情報の透明性に関する報告書を2013年夏中に発表する計画であることも明らかにした。この報告書は2013年の上半期が対象となる。
「通常通り、われわれはユーザーのプライバシー保護のために適切な対処を図れるよう、さらに追加の措置を講じられるかどうかを引き続き検討していく」とメイヤー氏はブログで述べている。
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