教育ITニュースフラッシュ
公立高校が“プロ仕様”の液晶ペンタブを導入、その使い道とは?
北海道の公立高等学校が高性能の液晶ペンタブレットを導入した事例から、ついに本格始動した「国産MOOC」の動きまで、注目の教育IT関連ニュースをお届けします。
教育機関のIT導入事例、教育機関向けの新製品に関するニュースを紹介する教育ITニュースフラッシュ。北海道岩見沢市立の高等学校がプロ仕様の液晶ペンタブレットを導入した事例から、国内で盛り上がりを見せつつあるオンライン学習の最新の動きまで、さまざまなニュースがありました。
市立の北海道岩見沢緑陵高等学校、液晶ペンタブで生徒のデザイン力を向上
2014年4月に、ワコムの液晶ペンタブレット「Cintiq 22HD touch」を26台導入。同校の情報コミュニケーション科の生徒が利用している。同科の生徒は課題研究の一環として、地元企業と共同で商品開発をしており、その過程で本格的なデザイン活動に携わることも少なくない。同校はこうしたデザイン活動などのために、10年以上前からペンタブレットを授業で利用してきた。新たに液晶のタッチ画面や筆圧感知機能付きのスタイラスペンを備えたプロ仕様のCintiq 22HD touchを導入することで、デザインの表現の繊細さや作業効率が向上するといった効果が既に出ているという。同校は今後、同校への進学に興味を持つ小中学生や市民向けに、Cintiq 22HD touchを使ったデザイン講座を開催したい考えだ(発表:ワコム<2014年4月16日>)。
広島工業大学、学生向けPC環境をデスクトップ仮想化で構築
4500人以上の全学生用の端末として、パソコン室や自習室などに650台のシンクライアントを配置。学生はこのシンクライアントを使い、3次元CADソフトウェアを含む必要な仮想PCを好きなときに利用できる。同大学は今まで、学生用端末として通常のクライアントPCを配備していた。だが端末の設置場所が特定の講義室に限られていた他、端末の総台数も約180台と少数であり、学生が予習や復習などに使うのが難しかった。システムは、ヴイエムウェアのデスクトップ仮想化製品「VMware Horizon View」とサーバ仮想化製品「VMware vSphere」を利用して構築。今後は学内だけでなく、学外から仮想PCへアクセスできるようにする考えだ(発表:鶴学園、日立製作所<2014年4月14日>)。
広陵高等学校など5校が「すらら」を使って反転授業を開始へ
反転授業の開始を表明したのは、北星学園女子中学高等学校(北海道札幌市)、広陵高等学校(広島県広島市)、東京立正中学校・高等学校(東京都杉並区)、函館白百合学園中学高等学校(北海道函館市)、高知中学・高等学校(高知県高知市)の5校。北星学園女子中学高等学校は2014年4月14日に開始済みで、他の4校も5~9月にかけて順次開始する。反転授業は、動画教材などを利用して生徒が家庭で予習し、授業では予習内容を踏まえた応用問題を解いたりディスカッションをしたりする授業形式。各校は反転授業の導入に合せて、学習者の理解度に合わせて問題を提示するといった「アダプティブラーニング」の要素を備えたeラーニングサービス「すらら」(提供:すららネット)を導入。生徒が確実に予習に取り組めるようにする(発表:すららネット<2014年4月14日>)。
近畿大学生活協同組合、学生の教科書注文をネット経由に一本化
同大学の主要キャンパスである東大阪キャンパスに通う学生を対象に、教科書の注文窓口を教科書選定サイト「Text-it」に原則一本化した。教科書購入までの学生の待ち時間短縮が狙いだ。学生は指定された期間内に、Text-itで購入したい教科書を予約。予約の翌日に東大阪キャンパス内の特設コーナーで教科書を受け取る。学部生から大学院生まで2万2000人以上の学生が通う同キャンパスでは、毎年4月に特設コーナーを設けて教科書を販売していた。だが特設コーナーは、一度に多くの学生が押し寄せるだけでなく、購入すべき教科書を選定する場所にもなるため、教科書購入までの待ち時間を短縮化するのが難しい状況だった。インターネット接続環境がない学生向けに、通常の窓口での注文も受け付ける(発表:近畿大学<2014年4月11日>)。
国産MOOC「gacco」が本格始動、放送大学も独自MOOC開始
NTTドコモとNTTナレッジ・スクウェアが運営する大規模公開オンライン講座(MOOC)である「gacco」で2014年4月14日、最初の講座となる東京大学 本郷和人教授の「日本中世の自由と平等」が開講した。加えて、新たに武蔵野美術大学の講座が2014年秋に開講することが明らかになった。gaccoは、国内でのMOOC普及を目指す業界団体、日本オープンオンライン教育推進協議会(JMOOC)が公認するMOOCだ。同日、JMOOC理事長である白井克彦氏が理事長を務める放送大学も、独自のMOOC「OUJ MOOC」で2種の講座を開講すると発表。gaccoとOUJ MOOCのサービス基盤のシステムは別であり、両MOOCの統合予定も特にない。当面はJMOOCの枠組みの中で、複数のMOOCが運営されていくことになる(発表:日本オープンオンライン教育推進協議会、NTTナレッジ・スクウェア、放送大学<2014年4月14日>)。
タブレット授業で議論をしやすくする学習アプリ、ベネッセが提供
ベネッセコーポレーションは2014年7月、タブレット活用授業を支援するアプリ「ミライシード」を提供開始する。ミライシードの中核的な要素である協働学習支援ツール「ムーブノート」には、教員が教室内での議論を進めやすくする工夫を盛り込んだ。ムーブノートに収録された約100種類の授業用教材には、議論で盛り込むべき観点をキーワードとして明示。加えて、学習者がタブレットの画面に書いた意見を収集し、自然言語解析した上でキーワードに基づいて自動的にグループ分けする機能も備えた。ミライシードはムーブノートの他、小テストや議論のトレーニングツールを含む。サーバソフトまたはWebサービスとして提供。価格は公開していない(発表:ベネッセコーポレーション<2014年4月15日>)。
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