ユーザーは歓迎
「IEEE 802.11u」が普及するとどんなメリットがあるのか?
「IEEE 802.11u」規格の現状にはどうなっているのか。Wi-Fiアクセスの使いやすさの向上とセキュリティ強化を目玉とするこの規格をネットワークセキュリティの専門家が解説。
「IEEE 802.11u」(「Passpoint」「Wi-Fi 2.0」「Hotspot 2.0」とも呼ばれる)は、Wi-Fiを使いやすくし、セキュリティを向上させるといわれている。この規格はどのような現状にあるのか。セキュリティにどのような影響を与えるのか。エンタープライズデバイスで利用できるようになるのはいつか。
IEEE 802.11uは、2011年に公開された規格であり、安全な公衆無線ホットスポットに接続する手間を最小限に抑えてくれる。大抵の場合、公衆アクセスポイント(AP)ではセキュリティが全く確保されていない。しかし、Passpointとも呼ばれるこの規格は、安全な公衆APに接続するプロセスを効率化する。ユーザーは最初に1回だけサインアップする必要があり、以後は安全な接続(ネットワーク検出と認証)がバックグラウンドで自動的に行われる仕組みだ。
現在、Passpointをサポートする無線製品は600以上ある。IEEE 802.11規格の推進・認定団体であるWi-Fi Allianceの委託で米調査会社Wakefield Researchが行った調査によると、ユーザーもPasspointを支持する見通しだ。ユーザーは、この規格に対応する機能のためにコストが余計に掛かっても構わないと考えているという。
私はこの規格の機能のアイデアを気に入っているが、平均的なユーザーが公共の場でのインターネットアクセスに高い安全性を求めるとは思えない。むしろ、ほとんどの人は目的のサイトにアクセスして、やるべきことをやるためにインターネットに接続したいだけであり、それによるセキュリティやプライバシーへの潜在的な影響は考えない。よく見られるありがちな考え方は、次のようなものだ。「私のシステムにも、私が使っているWebサイトやモバイルアプリでのトランザクションにも、特に守るべき価値のあるものなど含まれていない」「そのようなものはIT部門の管轄になって誰かが管理しているはずだ」
私としては、Passpointがいずれは市場に広く普及し、誰もが確実にその恩恵を受けるようになることを期待している。しかし、企業への情報セキュリティ製品の普及過程でそうだったように、Passpointの普及には当面、IT部門とベンダーの奮闘が必要になるかもしれない。両者が普及の旗振り役となることで、やがてPasspointは、誰もが使うインフラに少しずつ浸透していくのではないか。
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