ツール選択で外せない“鉄板”機能はどれ?
企業ユーザーなら知っていて当然 PC管理ツールの4大機能
デスクトップやノートPCを良好な状態に保つ上で重要な役割を果たす管理ツール。中でも欠かせない4つの機能がある。ツール選択の際は、それら機能のトレードオフを受け入れる心構えが必要になる。
デスクトップおよびノートPCなどのデスクトップ管理システムが扱う主なプロセスは、インベントリや監視、ソフトウェア展開、パッチ適用、セキュリティだ。幅広い分野にわたっており、これらの間には重複もある。
例えば、ソフトウェア展開の一環としてエンドユーザーの権限が変更される可能性があるが、当然のことながら、これはセキュリティに関わる。また、これらの分野間には依存関係もある。包括的な監視を行うには、前提として最新のインベントリを把握しておく必要がある。セキュリティ問題がパッチの適用を促すこともある。通常のメンテナンススケジュールとは別に、緊急パッチが適用される場合がその最たる例だ。
個々のシステムごとに異なるプロセスに力点が置かれている可能性があることに注意することが重要だ。さらに、エンタープライズスケールのサポートを重視したシステムもあれば、使いやすさに焦点を当てたシステムもあるかもしれない。デスクトップ管理の選択肢を評価する際は、機能のトレードオフを受け入れる心構えが必要になる。望み通りの機能の組み合わせが得られないかもしれないからだ。
1. 監視
インベントリ管理は、デスクトップを資産として追跡することに主眼が置かれるが、監視は、こうしたデスクトップがどのように使われているかという情報の収集を目的としている。
ユーザーからデスクトップパフォーマンスについて不満が出ないか様子を見ることも、デスクトップの使用状況を監視する1つの方法だ。しかし、これはかなり効率の悪いやり方だ。デスクトップ管理アプリケーションには多くの場合、デスクトップの主要なパフォーマンス指標(CPU使用率、I/Oスループット、メモリ使用量、ネットワークトラフィックなど)の状態を監視するツールが含まれている。
また、アプリケーションプロファイリングやログ監視といった機能は、特定のアプリケーションとそのパフォーマンス特性に関する非常に詳細な情報を提供してくれる。
2. ソフトウェア展開
小規模な企業では、デスクトップ管理者がデスクトップのある場所に足を運んで手作業でアプリケーションをインストールすることで、ソフトウェアの展開や配備を行っているかもしれない。この方法も効率が悪く、一貫性を欠いており、大企業ではミスが起こりやすい可能性がある。
Windows OSは、中央コンソールからデスクトップへのアプリケーションのプッシュ配信をサポートしている。この展開方法は、小規模企業や一部の中規模企業で効果的に機能する可能性がある。だが、ユーザー数が多いほど、特別なオペレーションを行ったり、インストール上の問題に対処したりする必要が生じる可能性が大きくなる。
デスクトップ管理システムのソフトウェア展開ツールでは、以下のような機能が利用できる。
- MSIやEXEパッケージなど、各種インストーラの配布
- インストーラのリポジトリ
- インストール前チェックとスクリプト実行のサポート
- インストール後チェックのサポート
- 障害発生時におけるロールバックスクリプトの実行
一部のソフトウェア展開ツールでは、オフィススイートなどよく使われるソフトウェアをインストールするためのテンプレートも用意されている。
3. パッチ適用
パッチの適用は、インストール済みのアプリケーションやOSの欠陥を修正したり、機能を改良するソフトウェアを実行したりするプロセスだ。非常に一般的なプロセスであるため、米国では「パッチ・チューズデイ」(パッチの火曜日)という言葉が、月の第2火曜日を指すようになっている。これは、米Microsoftが自社ソフトウェアの更新プログラムやパッチをリリースする日だ。
もちろん、どんなOSやアプリケーションも、パッチ適用が必要になる可能性がある。パッチ適用ツールの顕著な特徴の1つは、さまざまな対象システムを幅広くサポートすることだ。エンタープライズパッチアプリケーションは、WindowsデスクトップとOS Xデスクトップの両方に対応しているだろう。
パッチ適用ツールでは、以下のようなパッチ管理機能が提供される。
- デスクトップと脆弱性の検出
- 物理および仮想マシンインスタンスの検出と、それらへのパッチ適用
- パッチの依存関係の検出と、それらに沿ったパッチ適用
- システムの状態、脆弱性、適用されたパッチに関する情報を提供するリポーティングツール
パッチの適用前に、さまざまな構成を持つ一連の代表的なデスクトップでパッチをテストすることが、一般的にベストプラクティスと考えられている。正常に機能しているアプリケーションをパッチが壊してしまうかもしれないからだ。ベンダーやソフトウェア開発者がこうした問題の回避に取り組んでいるが、パッチには他の意図せぬ副作用がある可能性もある。
4. セキュリティ
集中管理は、構成に誤りがあるデスクトップのリスク軽減に役立つ。こうしたデスクトップは重大な問題につながりかねない。攻撃者がデスクトップファイアウォールのオープンポート、マルウェア対策ソフトウェアが適切に更新されていないことによる脆弱性、弱い認証を悪用する恐れがある。
もちろん、ゼロデイ脆弱性や人的ミスを突いた攻撃もある。これらの問題の防止は困難であり、それだけに基本的なデスクトップセキュリティは、防御の最前線として一層重要になっている。
集中型デスクトップ管理ツールも、以下のような幾つかのセキュリティ関連の支援機能を実行できる。
- 認証手続きの強制
- デスクトップのロック
- マルウェア対策ソフトウェアのインストールと最新状態の維持の徹底
- 暗号化ポリシーの強制
- ローカルファイアウォールの構成のチェック
パッチの適用は、新たに見つかった脆弱性に対する一般的な対処だ。脆弱性のリスクが十分に低ければ、管理者は日常的なメンテナンス時間にパッチを適用しても構わない。しかし、パッチを至急、適用しなければならないこともある。それは、次のメンテナンス時間まで適用を待つリスクが大き過ぎる場合だ。
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