中堅・中小企業を先手必勝へと導く「一歩進んだIT活用」を学ぶ【第2回】
「マイナンバー制度」と「ストレスチェック義務化」を賢く乗り切る秘訣とは(1/2 ページ)
「マイナンバー制度」と「ストレスチェック義務化」は、新たな法制度に伴う重要な“不可避のIT投資”だ。いずれも2015年中に対応を済ませておく必要がある。企業はどう取り組むべきだろうか。
2014年には消費税率改正や「Windows XP」サポート終了といったように中堅・中小企業にとっても避けることのできないIT投資が相次いだ。
実は2015年にもこうした“不可避のIT投資”が控えている。まずは2015年7月15日と間近に迫った「Windows Server 2003」のサポート終了だ。だが、これについては既に多くの中堅・中小企業が対応を済ませている。
一方、2015年には新たな法制度に伴う重要な“不可避のIT投資”がある。「マイナンバー制度」と「ストレスチェック義務化」だ。今回はこの2つの新たな法制度にどう取り組むべきかについて考えていく。
併せて読みたいお薦め記事
中堅・中小企業のIT活用を考える
マイナンバー制度で慌てないために
Windows Server 2003の2015年問題
マイナンバー制度とストレスチェック義務化とは何か?
マイナンバー制度とストレスチェック義務化とは何だろうか? 既に多くのメディアで取り上げられているが、あらためて整理すると次のようになる。
【マイナンバー制度】
背景と概要:
現在、行政サービスの多くは縦割りになっている。そのため、「年金給付申請時に申請者が自ら税務関連の書類を集めなければならない」などの不便さや「生活保護の不正受給」といった問題が生じている。これを解消・改善するため、国民一人一人に番号を割り振ることにより、税や社会保障に関連する行政の事務や手続きを効率化/精緻化しようとする国の施策がマイナンバー制度である。
対象企業:
規模を問わず、従業員などに給与を支払う全ての企業が対象となる(この点が特定条件に合致する企業のみが対象となる日本版SOX法や省エネ法と大きく異なる)。
企業が取り組むべき主な事柄:
源泉徴収票や被保険者資格取得届を発行する際は該当する従業員およびその扶養家族のマイナンバーを記載する必要がある。また、報酬/料金/配当などといった各種支払調書にも対象者(社外の講演依頼者、デザイナー、株主など)のマイナンバーを記載する必要がある。こうした手続きに必要なマイナンバーを、企業は適切に収集および管理する義務があり、個人情報漏えいなどが生じた場合には処罰の対象となることもある。
施行スケジュール:
- 2015年10月 個人向けに番号配布を開始
・2016年1月 運用開始
【ストレスチェック義務化】
背景と概要:
昨今では職場のストレスが原因となった自殺や心因性の疾患などが増加傾向にあるとも言われている。こうした状況を受け、「職場における労働者のストレス状態を企業がケアすることにより、職場環境および労働者の健康状態の改善を目指そうとする国の施策」がストレスチェック義務化である。
対象企業:
従業員数50人以上の企業が対象(従業員数50人未満は努力義務となる)。
企業が取り組むべき主な事柄:
年に1回、従業員に対するストレスチェックを実施する必要がある。高ストレス状態にあると判定された場合もしくは従業員が申告した場合には医師による面接指導を実施し、必要があれば配置転換や労働時間短縮などの対策を講じなければならない。現時点では明示的な罰則は設けられていないが、施行までの間に適用条件がさらに厳しくなる可能性もある点に注意する必要がある。
施行スケジュール:
- 2015年12月 施行開始予定
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