こんなこともあろうかと
今よみがえる、“あのとき使えなかった”ストレージ技術(2/2 ページ)
無縁の新技術が起死回生のきっかけになる
一方、低迷していたものの、不死鳥のように生き返ったストレージ技術も多い。新しい名前で生まれ変わったものや技術的に改良したものもあれば、その能力に現実が追い付いて息を吹き返したケースもある。
「情報ライフサイクル管理」(Information Lifecycle Management)は、ストレージ担当者にとって扱いが難しく受け入れは進まなかった。覚えやすい「ILM」という3文字略語を定めたとことで状況は変わらなかった。ILMが不評だった理由は多い。多くの場合、導入が成功するには製品よりも運用が重要で、それも、かなりの手作業が必要だった。だが、こうした負担の大きさも理由の1つでしかない。ILMを必要と考えたストレージ担当者がほとんどいなかったという事情も大きかった。
ところが、最近になってフラッシュストレージやハイブリッドアレイの台頭を受け、にわかにILMは存在理由と明確な価値を持つようになった。何を示しているのか分かりにくい略語が不要になったことも功を奏している。「自動階層化」という呼び名のおかげで、高価なソリッドステートストレージから最大のパフォーマンスを引き出すために、この技術で何ができるのかが分かるようになったからだ。
「継続的データ保護」(CDP:Continuous Data Protection)も、最近になって復活したストレージ技術だ。1回の大規模なバッチでデータのバックアップを処理するのではなく、継続的にデータをバックアップする利点を認めていたユーザーは以前からいたが、ほとんどのユーザーは、既存のバックアップ環境でそうした継続的バックアップを効果的に行う方法が分からなかった。このため、継続的データ保護は数年間にわたって普及する気配がなかった。
だが、サーバ仮想化やエンドポイントデータ保護の普及に伴い、消滅の瀬戸際からよみがえった。継続的データ保護は突然必要になり、場合によっては、サーバ仮想化やエンドポイントデータ保護を使用している環境で、適切にバックアップを行う唯一のソリューションとなった。今ではCDPと呼ぶこともめったにないが、継続的データ保護は「スナップショット」や「レプリケーション」という形で、数年前は普及を阻んでいた既存バックアップアプリケーションに取って代わる可能性もある。
最近になってようやく注目を集めるようになったストレージ技術の最たるものは「クラウドストレージ」だろう。クラウドストレージは、今やストレージの3大バズワードの1つだ。しかし、1990年代半ばに登場したとき、この技術はIT担当者の想像力を今ほどかき立てなかった。ストレージ業界が盛んにもてはやしていたにもかかわらずだ。当時、この技術によるサービスを提供していた企業を「マネージドサービスプロバイダー」と呼んでいた。今の「クラウド」という呼び名が持つ面白さや意味の広がりはなかった。
次に脚光を浴びる技術に沈む技術
このように、低迷していたストレージ技術が“時代の流れに恵まれて”起死回生を果たすこともある。ストレージ分野を調査して、今ホットなストレージ技術のうち、どれがさらに躍進し、どれが失速するかを予測するのは面白い。
「ハイパーコンバージドシステム」は?
「Software-Defined Storage」(SDS)は?
「オブジェクトストレージ」は?
その答えは時間が経てば分かるだろう。
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