進化した「Retinaディスプレイ」の鮮やかさを見よ
徹底レビュー:iPhone、iPadではなくやっぱり「iPad mini 4」、誰もが驚く細部へのこだわりとは(1/2 ページ)
米Appleの「iPad mini 4」には「iPad mini」の過去モデルを一掃し、よりパフォーマンスの高いモデルの普及を図るという意図が見え隠れする。その詳細を徹底検証する。
米Appleは2014年にリリースした「iPad mini 3」の販売を終了し、「iPad mini 4」の販売に切り替えた。これには「iPad mini」の過去モデルを一掃し、よりパフォーマンスの高いモデルの普及を図るという意図が見え隠れする。
iPad mini 4は大きく向上したディスプレイを備え、評判の高い「iPad Air 2」のパフォーマンスに匹敵するプロセッサを搭載している。だが、iPad mini 4は、初代iPad miniで間に合っているユーザーが、わざわざ乗り換えるに値するものだろうか。本稿では、それを検証したい。
構造とデザイン
iPad mini 4の変化は、細部だけではない。「Wi-Fiモデル」では298.8グラム、「Wi-Fi+Cellularモデル」では304グラムと、非常に軽くなっている。iPad mini 3と「iPad mini 2」のWi-FiモデルとWi-Fi+Cellularモデルが、それぞれ331グラムと341グラムであったことを考えると、かなりの軽量化がなされている。
iPad mini 4は、1.5GHzの「A8プロセッサ」を搭載しており、iPad mini 3よりパワーアップしている。A8プロセッサは、iPad mini 3とiPad mini 2に搭載の「A7プロセッサ」よりはるかに強力で、Appleの公表値によるとCPUの処理速度は1.3倍、グラフィックスの処理速度は1.6倍高速とのことだ。iPad mini 4のA8デュアルコアプロセッサは、iPad Air 2の「A8Xトライコアプロセッサ」とは異なるので注意されたい。とはいえ、A8プロセッサでは大きく性能が向上している。複数アプリの同時実行やピクチャ・イン・ピクチャによるビデオの表示など、応答性が大幅に向上し、マルチタスクが可能になっている。それから、初代iPad miniの2倍に相当する2GバイトのRAMを搭載している。他の強化点は、iPad mini 3で「M7」だったモーションコプロセッサが「M8」に移行されていることだ。
iPad mini 3と同様に、iPad mini 4も、シルバー、スペースグレイ、ゴールドの3色のカラーバリエーションで展開している。また、不評やバグの多い指紋IDセンサーである「Touch ID」もiPad mini 4のホームボタンに組み込まれている。
ディスプレイ
iPad mini 4で最も分かりやすい進化の1つは、「Retinaディスプレイ」の鮮やかさだ。ディスプレイの仕様は「7.9インチ(対角)LEDバックライトディスプレイ、2048×1536ピクセル解像度、326ppi、耐指紋性撥油コーティング」と公表されている。これまでのiPad miniの引き写しのようである。だが、並べてみると、画質と鮮やかさが大きく向上していることが分かる。Appleによれば、向上率は44%とのことだ。
iPad mini 4は、iPad miniシリーズで初めて「フルラミネーションディスプレイ」を採用している。フルラミネーションは、ディスプレイとカバーガラスのすき間をなくし、光の反射を抑える技術だ。反射防止コーティングとの相乗効果で、画像とテキストはさらにくっきり表示され、ディスプレイの品質はiPad Air 2に近くなっている。
ボタンと端子
microSDカードスロットやUSB端子はiPad mini 4でも搭載されなかった。これらの搭載を待ち望んでいる人はまたもや落胆することになるだろう。だが、iPad mini 4の端子やボタン、タブレット背面のコンポーネントには幾つかの変更点がある。電源ボタンと音量調節ボタンの位置は変わっていない。だが、音量調節ボタンは少し薄くなり、側面の回転ロック/消音用スイッチがなくなった。iPad mini 4では、これらの機能は、ソフトウェア機能として「ポップアップコントロールセンター」からアクセスできる。
ヘッドフォンジャックの位置も上部に据え置かれている。一方、マイクは背面のカメラモジュールの近くに移動したため、知らないうちに音がこもってしまうことは減るだろう。また、スピーカーの設計も見直され、iPad Air 2およびiPhoneと同じように1列の並びになった。Wi-Fi+CellularモデルのSIMトレイ端子と標準Lightningコネクタは、これまと同じ位置に配置されている。
iPad mini 3およびiPad Air 2と同様、iPad mini 4でもTouch ID センサーテクノロジーが採用されている。Touch IDは、ホームボタン直下に搭載されており、ユーザーの指紋を記録して、PINを入力しなくてもデバイスのロックを解除することができる。Touch IDではiPad mini 3リリース時に不具合が発生していたが、「iOS 9」のリリースによって不具合は解消されたようである。残念な点は、iPad mini 4に第2世代のTouch IDテクノロジーが搭載されていないことだ。第2世代のTouch IDテクノロジーは「iPhone 6s」に標準機能として搭載されており、第1世代よりも大幅に高速で、エラーが発生しにくいという。
iOS 9は、iPad mini 4の最新のプラットフォームだ。デュアルコアのA8プロセッサによって、これまでのiPad miniよりも大幅にパフォーマンスが向上している。A8Xプロセッサ搭載のiPad Air 2ほど高速ではないが、iPad mini 4は、Webサーフィン、ゲーム、ビデオ再生の応答性については、iPad Air 2にも引けを取らない。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
製品資料
[株式会社キーエンス] なぜRPA導入は頓挫する? シナリオ作成の壁を乗り越える解決策とは -
製品資料
[株式会社セールスフォース・ジャパン] 「CRMは設計と無関係」は本当か? PLMとの融合で実現する高速開発 -
事例
[日本ヒューレット・パッカード合同会社] AIエージェントの時代にどう備える? 「新たな働き手」を支える3要素とは -
製品資料
[日本ヒューレット・パッカード合同会社] “横並びの自動化”から脱却、AI活用で生産性と競争力を高める秘訣 -
製品資料
[サイボウズ株式会社] AIが「わざわざ使うツール」になっていない? 業務で自然に使う導線にする秘訣
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
なぜ「全社配布Copilot」は使われないのか? 失敗に学ぶAI定着
-
2
法務と開発者で「言葉が通じない」問題 トヨタやソニーが語るOSS管理の真実
-
3
ChatGPTは“検索しまくり”でGeminiは“淡泊”? データが明かすAIの裏側
-
4
なぜ「Gemini 4 Argon」は出遅れたのか? Googleが狙う“逆転のシナリオ”
-
5
「中堅・中小企業のネットワーク・セキュリティ運用実態」に関するアンケート
-
6
損保ジャパンはなぜ「COBOL」を捨てなかったのか? 脱メインフレームの真相
-
7
「Wi-Fi 7」経由でWindowsが乗っ取られる? 最高権限奪取の恐怖
-
8
情報漏えいはなぜ繰り返されるのか 今すぐ見直すべき「境界」
-
9
情シスの約8割が転職や退職を意識 調査で分かった“辞めたくなる最大の理由”
-
10
【漫画付き】ひとり情シス協会が明かす、RAG導入でしくじる企業「2つの共通点」
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
不審メールの経路や見せ方に変化? 2026年夏の3事例から見えた動向と対処方法
-
2
家庭用Wi-Fiルーターの業務利用は危険? 避けるべき理由と具体的な対策
-
3
Microsoft 365を安全に運用 うっかりミスやサイバー攻撃に備えるデータ保護術
-
4
財務部門がAIを最大限に活用する方法 無駄のない戦略的リーダーシップへの道
-
5
LLMが兵器化? 元FBI高官が鳴らす警鐘とセキュリティツール統合のポイント
-
6
「オンプレミス回帰」せざるを得ない“合理的な理由”
-
7
なぜRPA導入は頓挫する? シナリオ作成の壁を乗り越える解決策とは
-
8
生成AIを開発に導入しても効果が見えない? 実証実験で分かった成果と課題
-
9
経産省DX指針から読み解く、受発注業務デジタル化ロードマップ
-
10
HDDを使わない「SSDオンリー」が無謀なのはなぜ?
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー