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AWSとVMwareのハイブリッドクラウドってどうなの? FlightStatsとGetty Imagesの事例(1/2 ページ)
ハイブリッドクラウドに関する問題は手ごわい。だが、AmazonとVMwareのクラウド環境で構成されたハイブリッドクラウドで見事に問題を解決した企業も存在する。本稿ではその事例を紹介したい。
米VMwareと米Amazon Web Services(以下、Amazon)の環境で構成されたハイブリッドクラウドを管理するのは厄介な作業である。だが、カスタマイズ可能なツールとプラットフォームがあれば実行可能だ。
本稿では、VMware環境に構築されたクラウドとAmazonのパブリッククラウドの間で平衡を取った2社のIT企業の話を紹介する。1社は航空宇宙を専門とするグローバルデータサービス会社の米FlightStats。もう1社はビジュアルコミュニケーション会社の米Getty Imagesだ。
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米Googleの検索サービスで旅客機の運行状況を検索すると、結果にはFlightStatsのデータが表示されるだろう。FlightStatsは創業12年の企業で、190カ国以上の国から収集して高速処理したデータを供給している。供給先は、モバイルアプリの開発者から航空会社までと多岐にわたる。
FlightStatsでプラットフォームエンジニアリングの統括責任者を務めるアレックス・ウィザースプーン氏は次のように語る。「私たちは解決すべき技術的な問題を多数抱えている。全てを「Amazon Web Services」(AWS)だけで最適に解決できるものではなく、当社のデータセンターで最適に解決できるものでもない。私たちは多数のデータポイントを非常に速い速度で処理している。かなり高速なので、SSDがオーバーヒートしてしまうくらいだ」
個々のトランザクションは、ITチームが組み立てたツール群で監視および評価できる。個々のトランザクションは1日10億回というペースで発生しているとウィザースプーン氏は見積もっている。
複数の環境のトランザクションを密接に監視できるようにしているのは、米New Relicが提供するSaaSのアプリケーションパフォーマンス管理(APM)ツールだ。それから、監視対象のデータに対してリアルタイムの分析を行う「New Relic Insights」も併用している。
「New Relic APMは、どのクラウドにも導入できる。また、全ての場所を同じように監視できる」(ウィザースプーン氏)
New Relic Insightsによって、FlightStatsは他社が所有するデータソースのデータの品質を監視することができる。特定のデータソースのデータ品質が低下し始めたら、その情報に基づいて別のデータソースを選ぶことができる」とウィザースプーン氏は話す。
「これはデータが絶えず変化している世界で重要なことだ。私たちは適切なタイミングと価格で然るべきお客さまにデータを届ける必要がある」(ウィザースプーン氏)
ハイブリッドクラウドの環境を設計しているときには選択肢が2つある。1つは、環境をできる限り密接に管理して、できる限り類似性を保つ方法だ。もう1つは、プライベートクラウドとパブリッククラウドを共存させ、それぞれに固有の機能を維持することだ。FlightStatsは、大部分において後者の方法を採用している。ただし、両方の環境に配置している導入ツールが1つある。それはオープンソースの構成管理ツール「SaltStack」だ。競合ツールには、米Puppet Labsの「Puppet」、オープンソースの「Chef」、米Red Hatが最近買収した「Ansible」などがある。
FlightStatsのチームは、SaltStack用にカスタムモジュールを構築している。このモジュールは、VMwareのオンプレミス環境とAWSのプライベートクラウドの両方でVMのスピンアップを自動化する。また、自動でエラーを検出し、必要な場合は自動で問題を修正する。
「SaltStack内では、簡単に物事を問い合わせることができる。例えば、『調子はどうですか』『何らかの措置を講じる必要がある状況です』『では、その措置を講じましょう』といった具合にだ」(ウィザースプーン氏)
この全ての処理は、もう1つのオープンソースツールが支えている。それはウィザースプーン氏のチームが開発した「The Hub」というツールだ。このツールは、チャネルと呼ばれる構造を経由してデータを異種環境間で移動することによって「データの重力」の問題に対処する。
「然るべきタイミングでHubの適切なチャネルにデータがあるかどうかを確認できる。そのデータを取得して変換処理を行い、別のチャネルに配置して、当社が開発したAPIを使用してデータを利用できるようにすることが可能だ」とウィザースプーン氏は語る。
Hubは異なる複数のインフラに配置可能だ。内在するストレージの依存関係を抽象化して、複数のクラウド環境で同じ操作性を実現する。また、Hubをクエリして、パイプラインの各ステージでデータの状態を評価することもできる。
データを保存して移動させるためのツールはごまんとある。だが、レプリケーションに対処して、データを適切に処理できるツールはごくわずかだ。また、これらの処理に対応しているものは高額である場合が多い。それが、自社でHubを開発した理由だとウィザースプーン氏は述べる。「多額の投資を行うという選択肢はあった。だが、私たちは当社が抱える問題や類似問題を解決することに高い関心を持っていた」
ウィザースプーン氏とチームが自社で開発したツールによって環境は上手く連動している。だが、調査は継続して行っている。例えばAmazonは、VMwareのカスタマーサポートの体制に対応すべくやるべきことが依然としてあるものの、VMwareの環境で利用できる自動化ツールを改良に活用できるとウィザースプーン氏は指摘する。
「ある意味では、当社は幸運にもSaltStackに巡り合うことができた。ただし、自分たちで重労働を行わなければならなかった。この問題を分離すべく熱心に取り組んでいる人たちがいる。だが、これには高額な費用が掛かることが予想される。そのため、コミュニティーの協力をぜひとも仰ぎたい」(ウィザースプーン氏)
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