得た技術と失われた技術
覚えている? この10年間にノートPCで起こった「10の変化」(2/3 ページ)
10年間の変化その5:直付けのBGAタイプCPUとオンボードRAM
今のノートPCではデスクトップPCのような取り外し可能なCPUは、基本的に姿を消している。例外は、台湾Clevoの「Clevo P770ZM」のような、デスクトップPCの代替となるモデルくらいだ。現在のノートPCでは、ノートPCのメインボードにBGAタイプのCPUを直接はんだ付けするのが一般的になっている。BGAタイプのCPUを搭載することで、コストを抑えるだけでなく、わずかではあるが本体の薄型化にも貢献している。BGAタイプのCPUとオンボードに直接実装したRAMの欠点は、交換できないことだ。メインボードが故障した場合、CPUとRAMを含む全てのパーツを交換しなければならない。また、CPUをアップグレードしたり、RAMの容量を増やす必要があっても、換装や増設することはできない。
10年間の変化その6:デジタル化が進んだ外部映像出力
2005年当時、ノートPCで外部に映像を出力するには、D-sub15ピンのアナログRGB出力が最も一般的だった(D-sub15ピンのアナログRGB出力は今でも現役だ)。少数ながらテレビと接続できるS-Videoを搭載したモデルもあったが、DVIを搭載したものは、ごくわずかだった。今の家電において。これらの映像出力インタフェースのほとんどはHDMIやDisplayPortに代わっている。HDMIはテレビやプロジェクター用のインタフェースで、DisplayPortは主にPCディスプレイで採用するケースが多い。今のノートPCの大半は、このどちらかを搭載している。HDMIとDisplayPortには、1本のケーブルでオーディオ信号と映像信号を送信できるという大きなメリットがある。これは、アナログRGBでは不可能なことだ。HDMIやDisplayPortによって、テレビとの接続は非常にシンプルになっている。
10年間の変化その7:4Kに達したワイドスクリーンディスプレイ
2005年当時、ワイドスクリーンディスプレイはようやく普及価格帯のモデルで採用するようになったばかりだった。ディスプレイのアスペクト比はそれまでの4:3や5:4から16:10へと移っていった。それに伴い、解像度も1024×768ピクセルから1280×800ピクセル、1400×1050ピクセルから1680×1050ピクセル、1600×1200ピクセルから1920×1200ピクセルなどに置き換えられた。
その後、一般的なアスペクト比は16:10から16:9へと変化した。ただし、16:9への移行には反発もあった。アスペクト比16:10と比べてアスペクト比16:9では画面解像度が低下するからだ。最も顕著な変化は1680×1050ピクセルが1600×900ピクセルに置き換えられて、解像度が18%減少したことと、1920×1200ピクセルが1920×1080ピクセルに置き換えられて、解像度が10%減少したことだ。
2014~2015年には、解像度が4K(3840×2160ピクセル)にも及ぶディスプレイが登場している。現時点において、大半のソフトウェアではここまでの高解像度に対応していないため、そのメリットはあまり意味のあるものではないが、4Kディスプレイ搭載ノートPCの登場は、16:9のアスペクト比に移行して解像度は低下した問題が一部軽減できるといえなくもない。
これに関連した傾向として、最近のノートPCでは小さなサイズで高解像度を表示するディスプレイを搭載するモデルも増えている。2005年当時、14型ディスプレイ搭載モデルのほとんどは1280×800ピクセルや1400×1050ピクセル以上の解像度に対応していなかったが、現在では、同じ14型ディスプレイ搭載モデルでも1920×1080ピクセルに対応したモデルは珍しくない。
10年間の変化その8:クリックボタンを一体化したタッチパッド
AppleのMacBookにより、クリックボタンがないタッチパッド(これをクリックパッドと呼びユーザーも多い)が普及し、(少なくとも筆者の認識できる範囲において)個人向けノートPCでは主流の入力デバイスになりつつある。一方、法人向けノートPCでは、左右のクリックボタンがある従来のタッチパッドを今も搭載している。個人向けノートPCでも同様のタッチパッドを搭載したモデルは残っている。TechTargetがレビューしたノートPCに限っていうと、クリックパッドはデザイン的にすっきりしているが、快適な操作という点においてボタンを備えた従来のタッチパッドに勝る点はほとんどない。
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