検討すべきことは意外と多い
「MacBook」ではダメ? 学生に買い与えるべきノートPC“14の条件”(1/3 ページ)
大学生になる子どものノートPCを購入することは思っているほど簡単ではない。パフォーマンスから持ち運びやすさまで、検討すべきことは多岐にわたる。
あなたがPCについて多少知識があったとしても、子どもが大学で使用するためのノートPCを購入するときには、本稿で紹介する基準を検討されたい。これらの基準に従うだけで、親子共々、悲しみに暮れることはなくなるかもしれない。
1.サプライズは無用
信じられないかもしれないが、ノートPCはファッションアイテムだ。例えば、中学1年生のときにダサいものを持っている姿を見られたがらなかった子どもに、米Appleの「MacBook」ではなく米Microsoftの「Surface」をプレゼントしたら、さぞかしうんざりされるだろう。ノートPCのサイズ、形、色、ブランドなど、何を優先するかについては誰しも好みがある。1番のアドバイスはサプライズなど考えないことだ。子どもに欲しいノートPCを確認するか、予算を伝えて本人に選ばせるのがよい。
2.お下がりもNG
家計が非常に苦しく、学費によってさらに苦しくなることもあるだろう。だが中古PCを購入するか、PCの購入を見送る以外に選択肢がない場合を除き、子どもに使い古したPCを与えることは避けるべきだ。ノートPCの晩年期にはパフォーマンスの問題が付き物だ。ノートPCのパフォーマンスに関する問題がなくても、大学生活というものは大変である。
3.焦りは禁物
大学の入学式で着用する学帽とガウンを用意してクローゼットにしまったら、すぐにでもノートPCを買いたい衝動に駆られるだろう。だが、その衝動を抑えることによって、不適切なノートPCを購入せずに済む可能性がある。テクノロジー市場は目まぐるしく変化している。そのため高校の卒業式から大学の入学式までの約2カ月間待つことで、新しくリリースされたテクノロジーを搭載した最新型ノートPCを購入できたり、2カ月古くなっただけのモデルを割引価格やセール価格で購入できる場合がある。
小売店で購入する場合は、8月中旬を購入時期に見据えるとよい。7月下旬か8月初旬に発注しない限り、直販ベンダーにカスタム構成を注文する場合は、出荷予定日が遅れることを見込む必要がある。新学期が始まる直前の秋には、直販ベンダーが注文の山を抱えている可能性があるからだ。
4.性能を確認せよ
あっという間に売れてしまうノートPCも存在する。外観が素晴らしいことでうまくごまかされるためだ。だが、重要なのは外観ではなく中身である。CPUは、処理速度への貢献度が非常に大きい重要な構成要素だ。そのため購入を検討しているノートPCに搭載されているプロセッサが、予想される作業負荷に十分対応できる性能を備えているかを確認されたい。
一般的に言って、できるだけ長く使用できるPCが必要な場合は、最低でも米Intelの第5世代「Core i5」プロセッサが搭載されているものが望ましい。「Core i7」であればなお良い。軽めの作業にしか使用しないなら「Core i3」でも問題ないだろう。本稿執筆時点では、Intelの「Core M」プロセッサを搭載したノートPCはまずまずの働きをしているが、Core Mを搭載したノートPCでは性能や寿命ではなく持ち運びやすさが重視されている。また、Intelの「Atom」「Celeron」「Pentium」プロセッサを搭載したノートPCは、箱から出したときは申し分ない。だが、これらのプロセッサは一般的に手頃な価格のポータブルデバイスに搭載されている。そのため、このようなデバイスでは2回生になったときには遅くてストレスがたまることだろう。
ノートPCで同時に実行できる機能の数はRAMの容量で決まる。学生が行うであろうマルチタスクではRAMが最も重要だ。最低でも4GバイトのRAMを搭載したノートPCの購入を検討されたい。多ければそれだけ性能も向上することは忘れないでほしい。可能であれば、8GバイトのRAMを搭載したPCを選ぶことをお勧めする。Microsoftの「Surface 3」など、安価なデバイスは2GバイトのRAMしか搭載されていないものが多い。本稿執筆時点では、安価なデバイスでも問題なく機能しているが、近いうちに不十分であることが実証されるだろう。
内蔵HDDも重要だ。学生がプロジェクトを保存する領域がなくならないようにしなければならない。だが、外付けHDD、USBメモリ、クラウドストレージといった他の選択肢もあるため、必ずしも1Tバイトの容量を備えたノートPCを購入する必要はない。目を向けるべきは、HDDの容量ではなくHDDの速度だ。多くのノートPCに搭載されているHDDの標準的な速度は5400rpmだが、7200rpmのHDDを搭載したノートPCも購入可能である。ただし、このような高速のHDDはPCの発熱の原因になることがあり、また若干音が気になる可能性もある。
5.専攻との相性
専攻が異なれば、購入前に検討すべきPCのニーズも変わってくる。STEM(科学、技術、工学、数学)を専攻する学生は一般的に高い処理能力を備えたノートPCが必要になる。これは課題で必要な演算集約型のプログラムに対応するためだ。専攻で大量の文書作成が必要な場合は、軽くて持ち運びやすいノートPCを選ぶのがよいだろう。新しい課題の文書作成に取り組みながら作業場所を容易に変更できるからだ。専攻がグラフィック(デザイン、芸術、メディア、写真)に主眼を置いている場合は、平均以上のGPUを搭載し、ディスプレイの解像度が高いノートPCを探す必要がある。
多くの標準的なノートPCにはグラフィックボードが搭載されているが、このような高性能のPCは安くない。写真を専攻する学生であれば、「Retina」ディスプレイを搭載したMacBookで快適に過ごせるだろう。だが、3Dモデリングや4K動画の編集には専用のグラフィックスカードを搭載したノートPCが必要だ。米Dellの「XPS」シリーズにはグラフィックについて素晴らしいオプションが用意されている。米Hewlett-Packard(HP)の「ZBook」シリーズも同様だ。また、Dellの「Alienware」や、台湾MSI、台湾ASUSなど、直販ベンダーのカスタムゲーミングノートPCも検討されたい。ゲーミングノートPCはパフォーマンス重視で、おまけにデザインもちょっと格好良いものが多い。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
製品資料
[株式会社MatrixFlow] 「物流リソース最適化」ガイド:人員・配車・傭車を出庫依頼の確定前に決めきる -
製品資料
[株式会社キーエンス] なぜRPA導入は頓挫する? シナリオ作成の壁を乗り越える解決策とは -
製品資料
[株式会社セールスフォース・ジャパン] 「CRMは設計と無関係」は本当か? PLMとの融合で実現する高速開発 -
事例
[日本ヒューレット・パッカード合同会社] AIエージェントの時代にどう備える? 「新たな働き手」を支える3要素とは -
製品資料
[日本ヒューレット・パッカード合同会社] “横並びの自動化”から脱却、AI活用で生産性と競争力を高める秘訣
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
なぜ「全社配布Copilot」は使われないのか? 失敗に学ぶAI定着
-
2
法務と開発者で「言葉が通じない」問題 トヨタやソニーが語るOSS管理の真実
-
3
なぜ「Gemini 4 Argon」は出遅れたのか? Googleが狙う“逆転のシナリオ”
-
4
損保ジャパンはなぜ「COBOL」を捨てなかったのか? 脱メインフレームの真相
-
5
情シスの約8割が転職や退職を意識 調査で分かった“辞めたくなる最大の理由”
-
6
ChatGPTは“検索しまくり”でGeminiは“淡泊”? データが明かすAIの裏側
-
7
情報漏えいはなぜ繰り返されるのか 今すぐ見直すべき「境界」
-
8
「Wi-Fi 7」経由でWindowsが乗っ取られる? 最高権限奪取の恐怖
-
9
「結局使わなくなる」Microsoft 365 Copilotを半年で定着 キリンの3施策
-
10
「中堅・中小企業のネットワーク・セキュリティ運用実態」に関するアンケート
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
不審メールの経路や見せ方に変化? 2026年夏の3事例から見えた動向と対処方法
-
2
家庭用Wi-Fiルーターの業務利用は危険? 避けるべき理由と具体的な対策
-
3
Microsoft 365を安全に運用 うっかりミスやサイバー攻撃に備えるデータ保護術
-
4
財務部門がAIを最大限に活用する方法 無駄のない戦略的リーダーシップへの道
-
5
LLMが兵器化? 元FBI高官が鳴らす警鐘とセキュリティツール統合のポイント
-
6
「オンプレミス回帰」せざるを得ない“合理的な理由”
-
7
なぜRPA導入は頓挫する? シナリオ作成の壁を乗り越える解決策とは
-
8
生成AIを開発に導入しても効果が見えない? 実証実験で分かった成果と課題
-
9
経産省DX指針から読み解く、受発注業務デジタル化ロードマップ
-
10
HDDを使わない「SSDオンリー」が無謀なのはなぜ?
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー