XenApp/XenDesktopの導入コストを下げる
「Raspberry Pi」搭載端末が1万円以下、CitrixのVDIクライアントは買いか(1/2 ページ)
CitrixはRaspberry Piと共同で超低価格のシンクライアントを開発する。リモート表示プロトコルのHDX用に最適化し、XenAppおよびXenDesktopの導入コストの削減を狙う。
シンクライアント用PCである「Raspberry Pi」の最初のモデルが2012年に登場して以来、VDI(仮想デスクトップインフラ)の管理者たちは、いつかこれを社内で使えないだろうかと考えてきた。Citrix Systemsは今、その期待に応えようとしている。
Raspberry Piデバイスは安い。現行モデルの「Raspberry Pi 3」の価格は40ドルだ。しかもパワフルで、「Linux」が稼働する。Raspberry Piシンクライアントに搭載したオンボードビデオデコーダーを利用できる「H.264」ベースのリモート表示プロトコルの登場により、企業でRaspberry Piシンクライアントを利用できる可能性がさらに現実味を帯びてきた。だが、そのための完全な製品を開発するという面倒な作業に挑戦したベンダーはいなかった。企業のIT部門が独自にRaspberry PiデバイスにOSを組み込み、クライアントソフトウェアをインストールした上で現場に配備することは可能だったが、パワー不足で管理ができないこれらのデバイスは、他のシンクライアントに太刀打ちできなかった。
2016年上半期「仮想化」記事ランキング(2016年1月1日~2016年6月20日)
1位 「Raspberry Pi」を理想の仮想デスクトップ端末に、そのサイズを超えたメリットとは
2位 専用の仮想デスクトップはもう不要? 「VMware App Volumes」の仕組み
3位 安くてシンプル、「Chromebook」シンクライアントが意外に使える
Raspberry Piを現実的なシンクライアントにするために必要だったのは、改善されたクライアントソフトウェアと管理機能だ。ThinLinXおよび同社のシンクライアント用OSである「TLXOS」は、こうしたニーズに応えようとしている。「Raspbian」(Raspberry PiのデフォルトOS)をベースとするTLXOSは、クライアントソフトウェアと管理ソフトウェアを含んだデバイスのイメージを提供する。両ソフトウェアを組み合わせたものは数年前から出回っていたが、Citrixが注目したのは今回が初めてだ。
Citrixは2016年5月に開催した「Synergy 2016」カンファレンスで、Raspberry Pi 3ベースのシンクライアントデバイスを開発中であることを明らかにした。このデバイスは、システム・オン・チップ(SoC)技術の「Citrix HDX」を使ってアプリケーション仮想化の「Citrix XenApp」および仮想デスクトップの「Citrix XenDesktop」をエンドユーザーに提供する。「Citrix HDX Ready Pi」と呼ばれるこれらのシンクライアントは、企業がタスクワーカー(定型的な事務処理を行うユーザー)が業務で使用するハードウェアのコストを削減するのに役立つ。HDX Ready Piデバイスをネットワークに接続すると、社内の「StoreFront」サーバに自動的に接続し、ユーザーは数倍の価格のシンクライアントと同じように社内のリソースにアクセスできる。
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