フラッシュストレージの価値を正しく評価する
SSDユーザーが“脱HDD”をして実感する6つのメリット(1/2 ページ)
SSDをはじめとするフラッシュストレージの価値を数値化することは難しい。だが導入によって得られるメリットは明確だ。主要な6つのメリットを示そう。
SSD(ソリッドステートドライブ)をはじめとするフラッシュメモリベースのストレージドライブ(以下、フラッシュストレージ)には、価値評価のための適切な尺度がないという難点がある。フラッシュストレージはHDDと比べ、データを保存し取り出す能力を飛躍的に向上させる。だが電気機械装置であるHDDからデータへアクセスする場合と比べて、フラッシュストレージを使用する場合の価値を数値化することは難しい。
業界では評価基準としてデータ保存コストを使用することが多い。この基準にはアクセス時間や寿命といった、より重要な特性は反映されない。データ保存コストはGB当たりのコストで表すが、この数字は誤解を招きかねず、経済的な価値を正しく示すものではない。データ保存コストがデータストレージの唯一の評価基準だとすれば、最も安価なメディアである磁気テープを全てのオペレーションに使えばいい、ということになる。
全ての容量をフラッシュメモリで賄う「オールフラッシュストレージシステム」の評価基準として、IOPS(1秒間に処理できるI/O数)当たりのコストを採用するベンダーもある。だがこれはストレージシステム全体の数値であり、フラッシュストレージの価値を表すものではない。
ストレージシステムで実行できるI/O処理の数は、何千台ものHDDで「ショートストローキング」という並列処理手法を取ることでも増大できる。またIOPS当たりのコストには、I/Oのレスポンスタイムの増加は直接反映されない。アプリケーションを高速化し、より多くの処理を実行する上で、レスポンスタイムは最も重要な基準だ。
ではフラッシュストレージの価値は、どう評価するのがベストなのだろうか。実際、それは場合によりけりだ。
フラッシュストレージ6つのメリット
フラッシュストレージ導入のメリットには、
- 整理統合
- 高速化
- 物理スペースの削減
- 電力と冷却の削減
- 寿命の改善
- パフォーマンスチューニングコストの節約
などがある。1つずつ確認しよう。
整理統合
フラッシュストレージによるパフォーマンス向上により、1つのストレージシステムに多様なワークロード(システム処理)が展開できるようになる。より大容量のフラッシュストレージシステムを使えば、複数の回転式ディスクベースのストレージシステムで実行しているワークロードを、1つのストレージシステムへ整理統合できる。
ストレージシステムの整理統合には、管理すべきシステムの数が減ったり、必要な物理スペースが減ったりするといったメリットがある。
高速化
フラッシュストレージ導入の目的は当初、アプリケーション(大半はデータベース)や仮想マシン、デスクトップ環境の高速化だった。高速化によって、より多くのトランザクション処理が可能となり、仮想マシンやデスクトップの稼働数を増やすことができるようになった。こうした高速化に伴うメリットが、SSDをはじめとするフラッシュストレージのより広範な採用を促した。
物理スペースの削減
フラッシュメモリ1チップ当たりの容量が増えることで、結果的にストレージシステムに必要な物理スペースを減らすことができる。今やSSDの容量は、HDDの容量と遜色なくなってきた。
フラッシュストレージシステムを使えば、HDDベースの従来型ストレージシステムと同じだけの物理スペースに、より多くのデータを格納できる。データ用のストレージシステムが物理的に大きなスペースを占める企業にとって、これは大きなメリットだ。
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