諸悪の根源は必ずいる
社内LANからクラウド──複雑怪奇なネットワークに潜むトラブルを「退治」する(1/2 ページ)
スマートフォンをかざせば見えないモンスターが現れてゲットできるのは“なんとかGO”の世界。ネットワークのトラブル解決もそんな感じで解決できればいいのだが。
どんなトラブルでも、その解決を行う最初の1歩は「トラブルが実際に起きていると認めること」だ。
自分勝手な思い違いが少しずつ進行していても、それを無視してしまうことは非常に多い。固有のツールを必要とする新しいITテクノロジーが登場したときはそれも1つの選択になる。だが、長期間にわたって頼りにしてきた必須かつ縁の下の力持ち的なツールが役に立たなくなった場合は話が異なり、かなりうろたえることになるだろう。
また、クラウド、Software as a Service(SaaS)、ハイブリッドITにビジネスがシフトする中で、traceroute(トレースルート)のような基本かつ実績のあるツールが時代遅れになってきている。
環境の不透明性が増し、管理者の権限が小さくなる中で、管理者はどのようにネットワーク問題のトラブルシューティングに着手すればいいのだろうか。
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Windows 10とネットワークの悩ましい関係
進行するネットワークの不透明感
クラウドとSaaSの典型的な特徴の1つは、エンジニアにとっては受け入れ難い一方で、IT管理者はとても歓迎しているということだ。クラウドとSaaSは、管理対象範囲をより小さくする。重要なサービスを、サービス品質保証(SLA)の信頼性に近づけることは本質的には正しく、一般的にサービスプロバイダーはユーザーに喜んでもらえることは何でもやろうとする。ただし、全てにおいてではない。
厄介なのは優れた使い勝手を確保する責任が依然としてネットワークエンジニアにあることだ。こうした移行が進むということは、監視ツールを充実してきた長年の進歩が退行するのを認めることにもなる。
IT担当者は、トラブルシューティングを行うためのアクセス権がほとんどないか、全くない。にもかかわらず、全体のパフォーマンスを追跡したり、レポートしたりする選択肢が限られる場所に、企業の成功を左右するシステムを配置することに同意させられる。
Amazon、Google、Salesforce、Microsoftは優れたサービスを提供している。ただ、これらは改善を重ねているものの障害のない絶対的なインフラを備えているわけではない。こうしたサービスも企業のデータセンターと同じ物理法則の影響を受ける。ヘルプデスクのチケットも相変わらず発行し続けている。
SNMPに取って代わるAPI
説得力が十分にある数多くの理由から、クラウドプロバイダーはファイアウォールを開放しようとしているわけではない。また、顧客がプロバイダーのソフトウェア定義のインフラを監視することを許可しているわけでもない。こういった事情から、ネットワーク問題のトラブルシューティングでは、プロバイダーが提供する管理APIと専用ツールに頼らざるを得ない。こうしたAPIやツールを使用することで、ある程度の監視は可能になる。だが、これらのインタフェースは企業のデータセンターで使い慣れているものほど情報が充実しておらず、簡単に使用できるものでもない。
さらに、プラットフォームに依存しないものは存在せず、ICMPやSNMPなどのプロトコルをどこでも利用できるわけでもない。ただし、アプリケーショントラフィックのために特定の経路は解放している。
社内ネットワークでさえ経路が多様でtracerouteとpingの足かせになっている。さらにユーザーとサーバ間におけるネットワークの問題を解決するこうしたコマンドの能力を制限している。tracerouteは監視側とサービス間の経路は直線という前提で、1つのテストに対して1つのおおまかなルーティング経路を返す。
ハイブリッドITネットワークでは、マルチホーミングで相互接続している場合にインターネットルーティングによる問題が大幅に増加する。また、インターネットルーティングではUDPやICMPのトラフィック障害が多くなる。
では、アプリケーショントラフィックを25%ずつ運ぶ4つあるリンクの内、1つのリンクで大きな遅延が発生した場合、Salesforceのパフォーマンスが低下した原因はどのように特定できるだろうか。
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